2016年12月10日
日中戦争、中国対日本の全面戦争‐中国現代史リポート(文学部史学科専門課程)
日中戦争、中国対日本の全面戦争‐中国現代史リポート(文学部史学科専門課程)
初めに、1930年以降から第二次大戦終結の時代にかけて、中国と日本との軍事力や経済力を考えると圧倒的に中国は不利だった。
この劣勢下で中国の粘りある抵抗戦が繰り広げられることになる。
この日中の戦いは、第二次世界大戦の中のひとつの重要な戦いとなり、他国を巻き込んでの壮絶な戦いとなる。
日中戦争当時両国の戦力を比較すると、日本は、現役兵38万人、予備兵160万人、海軍の艦艇は190万トン、飛行機2700機である。
中国は、現役兵170万人、訓練兵が150万人、海軍艦艇は6万トン、空軍は314機である。
兵力だけ見ると中国が圧倒しているが、当時はすでに戦争の重要なポイントが陸から空に変わっており、制空権を握るのが戦いの重要な要素になっている。
制空権を日本が圧倒的に握っていることが空軍の数から分かる。
また、中国の陸軍兵力は数では圧倒しているが、陸軍の指揮系統はばらばらで、装備や訓練も日本と比べて弱いと見る事ができる。
そして、中国国内はいまだに完全な統一体制ではなく、国民党と共産党の勢力争そいもまだ解決していない。
それに加えて、国内では列強による半植民地状態からも抜け出せていないのが現状である。
日本は、天皇を中心とした統一的な軍制であり、訓練も行き届き、装備も充実していた。
日中両国の軍事面だけを見れば、中国は圧倒的に不利なのだが、もっと、広い視野で見れば中国は有利と言えるだろう。
近代以降の戦争は、弟1次世界大戦に見られるような国をあげての総力戦によって勝敗が決定する。
中国は日本に比べて遥かに広大な国土とはるかに多い人口を誇っている。
国内だけでも、資源は豊富に存在している。
そして、日本は中国に比べると国土は比べ物にならないぐらい狭く、また、人口も少ない、地下資源も少ない。
総合的な国力となると、圧倒的に中国が優勢と言えるだろう。
一時的な戦闘では日本が有利だが長期戦となると、中国の方が有利なのである。
その他、国際的な世論も重要となり、日本は物資の供給を外国から閉ざされたら戦争を継続することは困難である。
中国にとっては、長期的に粘り強く戦えば勝利は見えてくるのである。
日中戦争当初、中国では統一的な抵抗運動ではなかった。
国民党の関心は日本よりむしろ、国内の共産党勢力に向けられていた。
国民党は日本との戦いはできるだけ避けて、兵力を温存する作戦である。
日本とは講和によって戦争を終結して終戦後は共産党勢力の打倒による中国統一構想であった。
しかし、日中戦争は、戦火を中国全土に拡大していくことになる。
こうした情勢で、国共はお互いに協力して日本と対決する方向へと向かっていく。
この国共の協力体制は日中戦争における1つの重要な転換期となる。
中国国民が一丸となって日本と戦う体制が整いつつあることを意味していた。
中国の主な抵抗運動はゲリラ戦による戦いである。
ゲリラ戦は兵力の差や装備の差があっても、十分戦える戦法である。
中国は粘り強く戦い、日中戦争は泥沼化していく。
この時点で日本の敗戦はほぼ決まっていたのだが、石油を断たれた日本は新たな戦争をはじめる。
その戦争が太平洋戦争である。
戦火は広がり世界大戦となっていく。
日中戦争以前の世界情勢を考えると、第一時世界大戦をへて、壊滅的になった経済をアメリカの資本力でなんとか持ちこたえていたが、アメリカ国内投資の増大から世界恐慌が始まる。
アメリカやヨーロッパ列強諸国は植民地や広大な領土を使ってなんとか恐慌対策をしたが、日本やドイツなどは、恐慌対策がうまくいかなかった。
日本はその打開策として中国進出策を強化していく。
日本は中国進出の過程で、国際的な批判を受け、だんだんと、国際舞台から孤立していくことになる。
そんな中、日本はドイツやイタリアと親交を深めていった。
そして、枢軸国を結成する。
中国は抗日戦の過程で、アメリカやソ連、イギリス、フランスといった、対枢軸国の国々と協力して日本と戦う態勢を作り上げていった。
世界の国々は、大きく分けて、2つの陣営に分かれて戦うことになる。
日中戦争も日本対中国の2国間の争いから、世界大戦の一環としての連合国対枢軸国の戦いの1つとして捕らえられる、国際的な戦争へと変わっていった。
国際的な戦いになると、他地域の戦争も重要となり、ヨーロッパ戦線でのドイツの敗北は東アジアでの日中戦争にも大きな影響を与えることになる。
ドイツの敗北によって日中戦争における中国の勝利は、確実になったと言えるだろう。
8年にも及ぶ日中戦争は現在から見れば、遠い昔話と思えるが、しかし、実際はそれほど昔ではない。
今現在でも実際に、日中戦争時に戦った人が生きているのである。生きている人がいるからこそ、現代でも日中戦争の事は重大な問題である。
最後に、日本と中国との関係は同じ東アジアで、しかも、文化的にも非常に似ている国なので、両国の関係は非常に重要である。
歴史的に見ても、日本は中国の真似をして、文化を作ってきた。
これからの時代は日本と中国はお互いに仲良くしないといけないのである。
地理的に海を隔ててではあるが、隣接しているがゆえに、両国は過去何度となく戦争繰り返してきた歴史をもつ。
しかし、戦争は決してやってはいけない行為だと思う。過去の反省を乗り越えて、両国は友好を保つべきである。
(中国抗日戦争史 劉大年 白介夫 桜井書店 参照)
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初めに、1930年以降から第二次大戦終結の時代にかけて、中国と日本との軍事力や経済力を考えると圧倒的に中国は不利だった。
この劣勢下で中国の粘りある抵抗戦が繰り広げられることになる。
この日中の戦いは、第二次世界大戦の中のひとつの重要な戦いとなり、他国を巻き込んでの壮絶な戦いとなる。
日中戦争当時両国の戦力を比較すると、日本は、現役兵38万人、予備兵160万人、海軍の艦艇は190万トン、飛行機2700機である。
中国は、現役兵170万人、訓練兵が150万人、海軍艦艇は6万トン、空軍は314機である。
兵力だけ見ると中国が圧倒しているが、当時はすでに戦争の重要なポイントが陸から空に変わっており、制空権を握るのが戦いの重要な要素になっている。
制空権を日本が圧倒的に握っていることが空軍の数から分かる。
また、中国の陸軍兵力は数では圧倒しているが、陸軍の指揮系統はばらばらで、装備や訓練も日本と比べて弱いと見る事ができる。
そして、中国国内はいまだに完全な統一体制ではなく、国民党と共産党の勢力争そいもまだ解決していない。
それに加えて、国内では列強による半植民地状態からも抜け出せていないのが現状である。
日本は、天皇を中心とした統一的な軍制であり、訓練も行き届き、装備も充実していた。
日中両国の軍事面だけを見れば、中国は圧倒的に不利なのだが、もっと、広い視野で見れば中国は有利と言えるだろう。
近代以降の戦争は、弟1次世界大戦に見られるような国をあげての総力戦によって勝敗が決定する。
中国は日本に比べて遥かに広大な国土とはるかに多い人口を誇っている。
国内だけでも、資源は豊富に存在している。
そして、日本は中国に比べると国土は比べ物にならないぐらい狭く、また、人口も少ない、地下資源も少ない。
総合的な国力となると、圧倒的に中国が優勢と言えるだろう。
一時的な戦闘では日本が有利だが長期戦となると、中国の方が有利なのである。
その他、国際的な世論も重要となり、日本は物資の供給を外国から閉ざされたら戦争を継続することは困難である。
中国にとっては、長期的に粘り強く戦えば勝利は見えてくるのである。
日中戦争当初、中国では統一的な抵抗運動ではなかった。
国民党の関心は日本よりむしろ、国内の共産党勢力に向けられていた。
国民党は日本との戦いはできるだけ避けて、兵力を温存する作戦である。
日本とは講和によって戦争を終結して終戦後は共産党勢力の打倒による中国統一構想であった。
しかし、日中戦争は、戦火を中国全土に拡大していくことになる。
こうした情勢で、国共はお互いに協力して日本と対決する方向へと向かっていく。
この国共の協力体制は日中戦争における1つの重要な転換期となる。
中国国民が一丸となって日本と戦う体制が整いつつあることを意味していた。
中国の主な抵抗運動はゲリラ戦による戦いである。
ゲリラ戦は兵力の差や装備の差があっても、十分戦える戦法である。
中国は粘り強く戦い、日中戦争は泥沼化していく。
この時点で日本の敗戦はほぼ決まっていたのだが、石油を断たれた日本は新たな戦争をはじめる。
その戦争が太平洋戦争である。
戦火は広がり世界大戦となっていく。
日中戦争以前の世界情勢を考えると、第一時世界大戦をへて、壊滅的になった経済をアメリカの資本力でなんとか持ちこたえていたが、アメリカ国内投資の増大から世界恐慌が始まる。
アメリカやヨーロッパ列強諸国は植民地や広大な領土を使ってなんとか恐慌対策をしたが、日本やドイツなどは、恐慌対策がうまくいかなかった。
日本はその打開策として中国進出策を強化していく。
日本は中国進出の過程で、国際的な批判を受け、だんだんと、国際舞台から孤立していくことになる。
そんな中、日本はドイツやイタリアと親交を深めていった。
そして、枢軸国を結成する。
中国は抗日戦の過程で、アメリカやソ連、イギリス、フランスといった、対枢軸国の国々と協力して日本と戦う態勢を作り上げていった。
世界の国々は、大きく分けて、2つの陣営に分かれて戦うことになる。
日中戦争も日本対中国の2国間の争いから、世界大戦の一環としての連合国対枢軸国の戦いの1つとして捕らえられる、国際的な戦争へと変わっていった。
国際的な戦いになると、他地域の戦争も重要となり、ヨーロッパ戦線でのドイツの敗北は東アジアでの日中戦争にも大きな影響を与えることになる。
ドイツの敗北によって日中戦争における中国の勝利は、確実になったと言えるだろう。
8年にも及ぶ日中戦争は現在から見れば、遠い昔話と思えるが、しかし、実際はそれほど昔ではない。
今現在でも実際に、日中戦争時に戦った人が生きているのである。生きている人がいるからこそ、現代でも日中戦争の事は重大な問題である。
最後に、日本と中国との関係は同じ東アジアで、しかも、文化的にも非常に似ている国なので、両国の関係は非常に重要である。
歴史的に見ても、日本は中国の真似をして、文化を作ってきた。
これからの時代は日本と中国はお互いに仲良くしないといけないのである。
地理的に海を隔ててではあるが、隣接しているがゆえに、両国は過去何度となく戦争繰り返してきた歴史をもつ。
しかし、戦争は決してやってはいけない行為だと思う。過去の反省を乗り越えて、両国は友好を保つべきである。
(中国抗日戦争史 劉大年 白介夫 桜井書店 参照)
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