2020年07月02日
金融緩和後の世界を見る
全世界的に金融緩和の流れが進む中、その運用が果たしてうまくいくのか?というところで日経コラムに『10万円給付金で膨らむ預金 困惑するメガバンク』という記事がありましたので、今回はこちらについて記載していこうと思います
記事の概要としては、国民全員一律に配布された特別定額給付金10万円の行き先がほとんど貯金に回ってしまっており、民間金融機関が日銀に預ける残高が増え、マイナス金利が適用(預ける残高が多いほど金利が下がっていくシステムの為)され、民間金融機関の経営を圧迫している、というような内容です
現在政府は、特別定額給付金の他に、コロナで大きな損失を被った事業者への給付金、Go to キャンペーンなど、今までに見ないほどの規模でコロナ対策に予算をつけています
(コロナ対策予算は、二度の補正予算の合計で57.6兆円であり、リーマンショックの時の14兆円と比較しても、いかに大規模かが分かると思います。)
この補正予算57.6兆円の全額が国債発行により賄われている(端的に言うと、日銀が新たにお金を刷りまくってる)ことを考えると、この対策の本質は、経済的に打撃を受けた国民の救済ということもあるでしょうが、インフレの加速を主目的にしているのではないかと私は考えています。
(つまり今までの金融緩和の延長線上にあると考えています。)
今までも日銀は量的緩和を異常な勢いで続けていましたが、なかなか市場に流通する通貨量が増えないため、ゼロ金利を越えてマイナス金利の導入(民間金融機関にとっては迷惑この上ないと思いますが・・)などで、市場流通量の増加圧力をかけていました。
それでも、先行きの見えない世の中で借り手がなかなかいなかったり、今回の特別給付金をほとんど預金に回してしまうような国民のマインドもあり、2016年以降、目標とするインフレ率年率2%を達成することが出来ない状況が続いています
それが、今回コロナウィルスによる社会の激変により、お金を借りる必要のある人たちが大勢あふれ、実際それに対し国債の発行という形で現在支援がなされています。
このことを考慮すると、現在はまだ預金残高が多く通貨流通量は十分ではありませんが、将来的には通貨の市場流通量に変化がみられるかもしれないと考えています
そして、上手くインフレの軌道に乗ることが出来れば、今度は早めにお金を使った者勝ち(インフレにより通貨価値が下がるため、貯金をし続けている人は資産価値がどんどん目減りしていき負け組になります)の世の中がやってくると思われます
その頃には、株式、不動産、コモディティなどは大幅に値上がりしていくことが予想されるでしょう
(実際ゴールドの価格は足元で高騰しており、最初は景気減速への懸念に由来するものと思っていましたが、最近では量的緩和で行き場を失った資金が他よりも先に流入しているからなのではないかと思っています。)
従って、将来訪れるであろう全世界的なインフレの世の中において、手持ち資産の実質価値目減りを避けるためにも、今の段階からコツコツと株式などの資産に分散積立投資をしていくのが良いと私は考えます
(手持ち資金全てを一括で投資してしまうのは、通常時でも非常にリスクが高いですが、足元はまだ通貨の市場流通量が十分ではなく、相場も不安定であるためさらにリスクが高くお勧めしません。)
来るべき将来のために、今できることをコツコツと積み上げていきたいですね
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