投資初心者のための長期投資のススメ

さて、最近私の父親やブログ友達の方からよくご相談を頂く、航空株の今後について今回は考察してみようと思います



結論としては、『いずれ購入するのは良いと思うが、今購入するのはまだ早い』というのが私の見解です


ただし、これは長期的な視点で見た場合の見解であり、この１〜２週間程度で売買を完結させるくらいの短期的売買であれば、昨日の航空株が大幅上昇していることなどから、一時的に買で入ることはありかもしれません。


長期的視点で見た時に、購入するのがまだ早いと考える理由は以下の通りです。




これは、航空業界の銘柄に限らず、私が未だに株式個別銘柄の買いを控えている理由になります。


ニュースなどでは、緊急事態宣言解除や休業要請解除の話題が続々と出てきて、一旦安心な様子が浸透してきていますが、コロナウィルスの問題はまだ完全に解決していない、ということに注意が必要だと思います


3月頃のニュースでは、「コロナウィルスは夏の暑さで死滅するわけではない」など、依然としてその正体が未知なウィルスであり、完全な解決策が導き出せないということが報道されていました。


今回の各種規制解除については、これ以上の経済悪化を防ぐためにやむなく、『感染者数が減っている』（これも国民全員検査していないのに何を根拠に言っているのだろうという疑問もありますが・・・）という状況証拠のみで対応されているだけであり、コロナウィルスの素性や有効なワクチン、などについてはいまだに不明なままです


この状況を考慮すると、いずれまた第二波が来る可能性が非常に高く、根本的な解決（有効なワクチンの発見、そもそも重症化の主因がコロナウィルスではない事の判明、など）が見えるまでは買いを控えた方が良いと考えています




日経新聞の記事『国際旅客需要 回復は24年』には、2024年まで国際線の需要が回復しない（まぁ、2024年までは言いすぎじゃないかとも思いますが・・）などの予想もあり、今後の航空需要はまだ厳しい状況が続くことが予想されます。


経済が本格的に回復するまで、何とか耐えることが出来ればよいのですが、上記日経記事にもある通りタイのフラッグキャリアが経営破綻しただけでなく、オーストラリアやイタリアでも航空会社の厳しい状況が見られますので、日系キャリアがちゃんと経済回復まで持ちこたえてくれるかは見極めが必要と思います


また、国内線需要の方についてはこれから鉄道業界との競争が激化する可能性があると考えます。


鉄道は固定費が大きくかかりますが変動費はそれほどかからず、航空は固定費はそれほどかからないが変動費が大きくかかるという特徴があります。


その中で、利用客がどれだけいるか分からない状況でも運航を続けることに関して、鉄道はそれほど大きな影響を受けませんが、航空の場合は乗客がほとんどいない状態で運行することは死活問題にかかわります


それを考慮すると、航空会社が従来通りのサービスを提供できるまでは、まだ時間がかかるのではないかと予想します




コロナウィルスの感染拡大防止のためテレワークや電話会議の実施を強く要望されてきましたが、これは何もコロナウィルスの感染拡大のためだけではなく、『働き方改革』を裏の目的として政府は要求していたのではないかと私は考えています。
（テレワーク、テレビ会議の実施により移動にかかる時間・費用の削減ができるためです。この他にも『コロナウィルスと働き方改革』の記事に記載した通り、今のコロナウィルス対策は働き方改革につながることが非常に多いと感じます。）


この場合、コロナウィルスの問題が完全解決したとしても、この傾向は継続していくと考えられます。


その中で、今まで飛行機出張を頻繁に行っていたビジネス客が今後はテレビ会議に切り替えるという可能性も十分にあり得ると考えます。


その時に航空会社にどれだけの影響が出てくるかというのが見えない今、手を出すのはまだ少し早いのではないかと思われます




以上、現時点での航空会社に関するネガティブ要因を上げましたが、国内上場の旅客航空会社は、9201日本航空、9202ANA HLDG、9206スターフライヤーの３社のみの寡占市場となっており、基本的に経済が復調してくればそれなりに株価が戻ってくるとは思われるので、いつか購入するのはありだと思っています


その「いつか」を見定めるのが中々難しいですが、少なくともコロナ問題の完全解決の出口が見えるまではしばらく待っておくのが良いのではないかと考えています



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