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2020年05月24日

ドルコスト平均法とバリュー平均法とは?

積立投資.jpg

5月3日の記事『投資で大事な4つの「分散」』でご紹介した中の「時間の分散」を実践するためには、一定の期間毎に追加投資を行う、積立投資をするのがよいとされています


今回は、積立投資のおすすめ手法として、以下の2つの方法についてご紹介します。


  1.ドルコスト平均法

  2.バリュー平均法


ドルコスト平均法


ドルコスト平均法とは、一定の期間毎に一定の金額ずつ積み立てていくというとてもシンプルながら、とても有効な方法です
(例えば、毎月1日に5万円ずつ、積み立てていく、など)


この方法が有効な理由は、『投資で大事な4つの「分散」』でも紹介したように、購入口数一定で積み立てるより、購入金額一定で積み立てた方が安値の時に多く、高値の時に少なく購入することになるからです。


例えば、毎月積み立てるとして、1月は1口=1.0円、2月は1口=0.9円、3月は1口=1.1円だったとして、毎回1万円分購入するパターンと毎回1万口購入するパターンで比較してみます。


毎回1万円ずつ購入する場合、それぞれのタイミングで10,000口、11,111口、9,090口の購入が出来るため、平均買い付け価格は30,000÷(10,000+11,111+9,090)=0.9933(円/口)となります。


対して1万口ずつ購入する場合、それぞれのタイミングでの支払いは10,000円、9,000円、11,000円となるため、平均買い付け価格は(10,000+9,000+11,000)÷30,000÷=1.0000(円/口)となります。


このように、価格変動のある相場の中で積立をしていく場合、金額一定で買い付けた方が平均買い付け価格を自然と下げてくれるため、投資信託で利益を出すのに有効であると言えます


バリュー平均法


続いてバリュー平均法(バリューアベレージ法とも言います)についてですが、こちらは、一定の期間毎に投資信託の評価額をチェックし、評価額が「経過期間×規定単位金額」となるように追加で積み立てたり、あるいは必要に応じて売却して金額を調整する手法です。
(この「経過期間×規定単位金額」に相当する額をバリュー経路またはバリューパスといいます。)


こちらは、少しややこしいので、実例を挙げて説明します。


例えば、一定期間=1か月、規定単位金額=5万円に設定したとします。


この場合、最初の1ヶ月目はまず規定単位金額の5万円を投資します。


続く2ヶ月目は、評価額が「2か月(経過期間)×5万円(規定単位金額)=10万円」となるように調整しますので、1ヶ月目に投資した5万円分の投資信託が6万円に評価額が上がっていた場合は4万円の追加投資、逆に4万円に評価額が下がっていた場合は6万円の追加投資をします。


これを延々と続けていくと、あるところで、前月までに積み立てた投資信託の評価額が(今月までの経過期間)×(規定単位額)を超えることも出てきますので、この場合は基準値になるように逆に売却をします。


例えば上記の例で、24か月経過した時点で投資信託の評価額が130万円になっていた場合は、24か月×5万円=120万円となるように10万円分の投資信託を売却して調整します。


この方法のメリットは、ドルコスト平均法と比べて安い時に多く買い、高い時に少なく買うという性質がより高まることで、ドルコスト平均法以上に平均買い付け価格を下げる効果があるということです


具体的に、規定単位金額を1万円として、1月〜3月まで1口=1.0円⇒0.9円⇒1.1円の順に相場が変動したケースで計算してみましょう。


1月に投資した10,000円(10,000口)は2月には1口=0.9円になっていますので、評価額は9,000円です。


従って2月は、(2か月×10,000円)-9,000円=11,000円(12,222口)の積み立てをします。


3月は1口=1.1円のレートですので、評価額は(10,000+12,222)×1.1=24,444円となります。


従って3月は、(3か月×10,000円)-24,444円=5,556円(5,050口)の積み立てをします。


ここまでの平均買い付け価格を求めてみると(10,000+11,000+5,556)÷(10,000+12,222+5,050)=0.9737(円/口)となり、ドルコスト平均法よりも大幅に下回る平均買い付け価格にできたことがお分かりいただけたと思います


このように、最強の積み立て方法のようにも思えるバリュー平均法ですが、デメリットもあります


それは、積立金額を事前に把握することが出来ないということです


バリュー平均法では、ドルコスト法と異なり毎月積み立てる額が変わりますので、数か月先までの積立投資用の資金額を把握することが出来ず、どれだけ余裕資金を残しておかなければならないかの計算が出来ません


つまりバリュー平均法を確実に遂行していこうと思うためには、ドルコスト平均法よりも余分に余裕資金を確保しておく必要があり、その分だけ資金効率が落ちるということも言えます。


また、暴落が発生したときなどは、投資すべき額が膨大になり、全額投資できず途中でドロップアウトしてしまうこともあり得ます


このように余裕資金が十分にある人向けの投資方法とはなってしまいますが、おそらく平均買い付け額の下げ具合は、積立投資の方法の中で1番だと思いますので、資金に余裕のある方は是非一度検討されてみるのがいいのではないかと思います


まとめ


ドルコスト平均法、バリュー平均法、それぞれ一長一短ありますが、いずれもリスクを下げるための「時間の分散」の中で、より利益を上げていく方法としては、大変効果的です。


自分の資産状況や投資理念に基づいて、どちらの手法を利用するか選択していただければと思います



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2015年から株式投資、2017年からFXを始めて、投資にはまった男。株式は長期投資中心に、年間利益をほぼ毎年更新中(2019年は約240万円)。今後、個人投資が益々重要になると思われる中で、新しく投資を始める初心者向けに役立つ情報を届けたいと考えブログを始める。   <免責事項>       当ブログに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます(おすすめ銘柄の紹介や相場動向に関する私見記事を基にした取引による損害、など)
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