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2020年05月03日

投資で大事な4つの「分散」

地球儀.jpg

投資の有名な格言の一つに「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。


もし、一つのカゴに全ての卵を盛ってしまっているとそのカゴを落としたら全ての卵がダメになってしまいますが、もし10個のカゴに分けて盛っていたとしたら、一つのカゴを落としても1割しか被害がありません


このように投資の世界においても、一点集中で投資をするのではなく、様々な分散をして、リスクを回避せよ、というのが昔から培われてきた経験・知識として残っています。


投資は長期目線で見れば基本的には右肩上がりに資金は増えていくはずですが、この「分散」を怠り、資金を全て失って相場から退場してしまうと元も子もありません


今日は長期投資において大事な以下の4つの分散とそれを実現するために投資信託の活用が有効である理由を説明します

  1.銘柄の分散

  2.時間の分散

  3.資産の分散

  4.地域の分散

銘柄の分散


一つの銘柄に集中投資してしまうと、もしその銘柄に予期せぬトラブルが発生した際に大きな痛手を受けることになります
(例えば、その企業が粉飾決算をしていることが発覚し、株価が暴落する、など。粉飾決算のような極端な例は少ないですが、業績予想の大幅な下方修正による株価低下などはよくある話です。)


従って、自分の投資資金を一つの銘柄に全て投入するということはお勧めできません


その点、投資信託の場合、基本的には複数の銘柄を組み合わせて運用されていますので、この銘柄分散に対してはほぼ全ての投資信託でクリアできているといってよいでしょう


時間の分散


二番目の「時間の分散」についてですが、こちらは投資対象の銘柄に一度に全ての投資資金を投入するのではなく、いくらか時間を空けて何度かに分けて投資する方がよい、ということです。


一度に全ての資金を投入してしまうと、もしそのタイミングがその後の行き先なども見た上で高値の時であったりすると、そのあとしばらく含み損を抱える形となり、中々利益を上げることができません


このため、手持ちの資金を何分割化し、一定の期間毎(毎月○日、毎週○曜日、など)に分けて資金投入していくことが望ましいです。


実際、管理人も今年1月から新たに投資信託での投資枠を増やしましたが、その際は投資予定資金を10分割し、毎月1回、10か月にわたり投資する手法をとっていましたので、2月末以降、株式市場が30%を超える下落となったとしても、管理人の資産は、-6%程度とほとんどダメージを受けることなく、4月末の時点には早々にプラスになりました
(2月末に暴落が来たため、まだ全資金の2割しか投入していなかった上に、3月、4月は安値水準の中で買い増しが出来たためです。これが最初から全資金を投入していると暴落の影響を100%受ける上に、暴落後の安値水準での買い増しが出来ず圧倒的に不利になります。)


資金分割をして積み立てをしていく方法ですが、こちらは、投資信託の口数を一定にするのではなく、投資する金額を一定にした方がよいです
(詳細は後日別のコラムで改めて説明しますが、そのようにした方が安値の時に多く、高値の時に少なく買うことになり、平均買い付け価格が下がります


株式の個別銘柄購入は、基本的に購入株数を選択して購入することになりますので、金額一定の買い付けというのが難しいですが、投資信託の場合は金額一定買い付けが可能ですので、積立投資を進めるうえで有利であるということが出来ます。


資産の分散


金融資産には、代表的なものとして株式、債券、不動産などがあります。


これらの資産はそれぞれ互いに異なる値動きをする(例えばよく一般的に言われるのは、株と債券は逆の値動きをし、株は大幅な変動、債券は緩やかな変動をする)ため、複数の資産に分散して資金を投じておくことで、資産の大幅な目減りを防いだり、資産全体の利回りをより有利にすることが出来たりするなどのメリットが生まれます


具体的には、株と債券を混ぜておくとそれぞれが逆の値動きをしやすいため、二つ合わせた際の値動きが小さくなり、リスクが低減されるため、何か大きな金融不安等が生じた際でも全体で見た時の資産の大幅な目減りを防ぐことができます


また、債券は株式ほど値動きが大きくないため、たとえ株式市場の大幅な暴落が起きたとしても、ほとんど値下がりをしていない(むしろ、逆に値上がりしていることが多い)債券を売却し、その資金で値下がりして割安水準になっている株式を大量購入、その後の通常市況に戻った際に大儲け、ということもできたりします
(100%株式に資金を投入していると、割安水準になった株式を大量に購入するということが出来なくなって、その後のリターン向上を目指すチャンスをつかめません。)


ただし、資産の分散については投資する本人のポリシーによっては、一概に分散することが正といえない部分もありますので、自分の考えと分散の効果をよく見極める必要があります


例えば、定額を定期的に積み立てていくだけで、長期的な平均リターンが最大になるようにしたいという方は株式100%がいいでしょうし、逆に、すぐにでも投資資金を引き出さなければいけない可能性があったり、一時的でも値下がりで大きな損失が出るのが不安という人、高齢の方などで長期的な視点での投資が物理的に難しい方は債券がかなりの割合を占めるような資産配分(これをポートフォリオといいます)にした方がいいでしょう。


このように、自分の考えや状況に合わせる形で、資産の分散配分を考えたり、あるいは分散させないという判断をしたりすることが大事です。


投資信託では、株式型、債券型、など特定資産に統一したファンドが多く存在しますので、資産割合(株式を○%、債券を○%、など)をあらかじめ決めたうえで、その割合に従うように微調整できるというところで利点があります


地域の分散


最後の地域の分散とは、日本にかかわる資産だけでなく、世界全体の地域に分散させて投資をした方がよいということです。


地域の分散をすることで「為替リスク」「カントリーリスク」などを回避することが出来ます


「為替リスク回避」の例としては、仮に今後日本で異常なインフレが進み、急激な円安になった場合でも外国資産を持っていれば、資産価値の目減りを低減させることが出来るということなどが挙げられます。
(現在、日本では限界点を越えているのでは?と思われるほどの金融緩和を行っており、いつかハイパーインフレに陥る、ということもありえなくはないかと思います。)


「カントリーリスク回避」の例としては、日本で大きな地震などの災害が起こり、日本経済が破綻するような事態になったとしても、外国資産を持っていれば、資産の全滅を回避することが出来るということなどが挙げられます。


地域分散の目的のためによく使われるファンドとしては、アメリカ、ヨーロッパなどの先進国全体をまとめたファンドや中国、韓国といった新興国全体をまとめたファンドなどがあります。
(ちなみに、新興国系は一般的にリターンは高いが、為替リスク、カントリーリスクも高く、値動きが非常に激しいと言われたり、時期によっては先進国系と比べてリターンが本当に高い??と思ったりするようなこともあるので、あまり高い割合でポートフォリオに組み込むのはお勧めしません


これらのファンドは、先進国、新興国の括りの中で、複数の国にまたがって有望な株、債券、などの資産を複数組み合わせて運用しているため、地域分散に優れたものになっています


また、4月12日に記載した「投資信託の魅力」でも記載した通り、情報を仕入れたり、分析したりすることが難しい海外の銘柄を、投資信託であれば、プロが選抜、運用してくれるので非常に使い勝手がいいです


まとめ


以上、投資において4つの分散が大事であることと、それを達成するために投資信託を活用することをお勧めする理由を今回は説明しました


投資初心者の方でも自分のポリシー(長期間我慢して大きなリターンを得たい、リターンはそこそこでいいから値動きは小さめの方がいい、など)を把握した上で、最適なリスク・リターンのバランスをとるために、是非、投資信託を活用してみてください


また、自分の考えに適するポートフォリオがどのようなものか分からない、という方でも質問に答えていくだけで、適切なポートフォリオを無料でアドバイスしてくれる「投信工房」というシステムが松井証券にはありますので、これを使ってみることをおススメします
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2015年から株式投資、2017年からFXを始めて、投資にはまった男。株式は長期投資中心に、年間利益をほぼ毎年更新中(2019年は約240万円)。今後、個人投資が益々重要になると思われる中で、新しく投資を始める初心者向けに役立つ情報を届けたいと考えブログを始める。   <免責事項>       当ブログに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます(おすすめ銘柄の紹介や相場動向に関する私見記事を基にした取引による損害、など)
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