2019年08月02日
東北新幹線「THRU TRAFFIC」1982年の空気を真空パックしたような揺らぎの旋律
「THRU TRAFFIC」
東北新幹線
1982 album
東北新幹線
1982 album
東北新幹線は、1982年にデビューの男女デュオ。
アルバムのタイトルは「THRU TRAFFIC」です。
ただし、唯一の作品という。
ワン&オンリーのアルバム。
なのに、最高傑作です。
メンバーは、
・鳴海寛
・山川恵津子
「THRU TRAFFIC」には、1982年の空気が真空パックされています。
いえ、もっと適切な表現がありますよね。
しあわせな波動というか、美しくて切ない揺らぎに満ちている旋律です。
個人的な思い出が強くて濃いため、一般的なレビューになりませんが、少しだけ。
1982年の夏休み
1982年の夏休み、私は当時のバンドメンバーたちと旅行に行きました。
楽しかった記憶しかありません。
乗って出かけたのは、常磐線。
水平線は見えませんでしたが、海の近くです。
当時、開業したばかりの東北新幹線に対するイメージは強烈でした。
北国に、新幹線。
どこかアンバランスな組み合わせに思いつつも、猛スピードの窓景色を想像したのを覚えています。
私が仲間たちと乗ったのは、鈍行列車。
ですが、ものすごくワクワクしていたのを覚えています。
夏空は美しく、田園風景は広大で、圧倒されました。
行き先は、バンドメンバーの親族の家です。
何泊か、自由な時間。
観光地に出かけたわけではないのですが、仲間たちと自由に過ごした時間そのものが最高です。
いままで知らなかった音楽を、たくさん聴いたり。
これから自分たちで創りたい音楽について、自由気まま勝手に話し込んだり。
最高の夏休み。
そんな空気。
想像しただけの、東北新幹線。
充実していた、「ただ過ごしていただけの夏休み」
そんな空気感。
トラフィック
東北新幹線「THRU TRAFFIC」の、「トラフィック」という言葉が想像力をかきたてるんですよね。
というのも、80年代はFM番組で「交通情報」がよく流れていて、素敵なBGMが流れていたからです。
そういう音楽と空気と、自分たちの記憶が入り混じって、なんともいえない哀愁と青春のフレーバーが散りばめられているように聞こえてしまったのですよ、
このアルバム。
「THRU TRAFFIC」
いちめんの田園風景を眺めながらも、それが都会的に感じることもできました。
なぜでしょうね。
あかぬけない思春期の夏休みなのに、とびきり洗練されていた感性を持ち合わせていたようにも感じてしまいます。
錯覚で良いです、勘違いでOK。中二病という表現が存在していなかった頃の、無理するでもなく、でも等身大とも違う何か特別な、唯一無二の夏。
とてつもない時間が経過しているのに、あの記憶と、この名盤は、色あせないですね。
はい! ご訪問いただきまして、ありがとうございました!!
またのお越しを(*'ω'*)お待ちしております!!
この記事へのコメント
コメントを書く