満期が近い超割安「特約火災保険」から一般の火災保険への切り替えは劇的に保険料がアップ!深刻な重圧に対し十分な検討が必要!
住宅金融支援機構融資に紐づく「特約火災保険」とは?
20年前までの個人の住宅融資借入先は「住宅金融金庫」が主流だった
今から20年前ごろまでの住宅ローンは、民間銀行融資が主流ではなく今の「住宅金融支援機構」の前身である「住宅金融公庫」による融資が主流でした。
この「特約火災保険」の新規契約引受は、平成28年3月31日に終了しました。
「住宅金融公庫」は、1950年の住宅金融公庫法に基づき居住水準の向上を目指しマイホーム購入に有利な条件(最長35年の固定金利融資が受けられる)で融資を行うために設置された。 しかし、国からの補助金などで損失穴埋めできる住宅金融公庫は、民間金融機関の住宅融資事業の圧迫要因であるとして、「民間でやれることは民間に任せる」という小泉内閣時に廃止決まった。 |
住宅金融公庫に紐づく「特約火災保険」の保険料は超割安だった!
住宅金融公庫から融資を受ける場合は基本的には融資期間満了までの全期間に亘る火災保険(地震保険を除く)の全納が義務付けられていました。
従って、保険料も超割安だった方が大半で、かつ最長35年融資であれば35年間保険料支払いなしでこられている方も多いと思われます。
注:「特約火災保険」の正式名称は「住宅金融支援機構特約火災保険」といい、複数の損保会社による共同保険で「損保ジャパン日本興亜」が幹事会社
特約火災保険終了(平成28年3月)後の「住宅金融支援機構」火災保険付保条件
「住宅金融支援機構」のHP「火災保険・地震保険のご案内」では、
「損害保険会社等が扱う火災保険(火災共済)を融資返済終了まで継続して建物に総借入額以上の火災保険付保が必要です。」、
又、
「現在の火災保険の保険期間が最長10年(近々5年に短縮予定)であるため、返済終了までの間に火災保険の保険期間が終了した場合は、保険継続のため火災保険の更新手続または新規加入手続が必要です。」
と明記されています。
次々と満期を迎える超割安「特約火災保険」
「住宅金融支援機構」の融資に紐づけられた「特約火災保険」は、続々と満期を迎えて、一般の火災保険への契約変更が行われています。
「特約火災保険」利用者に乏しい火災保険料負担意識
「特約火災保険」は、一般的に25年から35年と保険期間が長く設定されていたため、繰り上げ返済や借り換えなどで既にローン返済が終了していても保険期間が残っている場合は、満期がくるまで超割安「特約火災保険」は継続されています。
また、「特約火災保険」は、大抵の場合、住宅購入時に一括で満期までの保険料を支払っている(年々の保険料支払いがない)ため、満期がくることへの意識が乏しい方が多いと思われます。
突然の満期通知で契約更改保険料に愕然
そんな中で、幹事会社「損保ジャパン日本興亜」から満期の通知と今後の意向(特約火災保険満期後の乗り換え保険の打診)確認案内が、満期の1〜2か月前に郵送されてきます。
「特約火災保険」の満期と同時に一般の火災保険への乗り換えを余儀なくされるに当たり、乗り換えで提示される一般の火災保険料が想像以上の高さになることに愕然とされると思います。
◎「住宅公庫融資」のローン返済が既に終わっていても、特約火災保険を継続されている場合は、満期が近いはずです。 同等の条件設定であっても、乗り換えで相当の保険料負担増となる可能性があるので早めの準備をおすすめします。 |
特約保険料と一般保険料の格差
火災保険料は、近年、度重なる風水害などの自然災害等により最近相次ぐ値上げラッシュが続いています。
また、保険期間も35年間から10年間に短縮されたかと思うと近々5年間に再度短縮が予定されています。
しかし、これらの影響を全く受けていない10数年前において、下記の記事から、特約保険料は一般保険料に比べて30%ほど割安であったとあります。
従って、現在では、一般保険料は、特約保険料に較べて驚愕する割高になってなっていることがわかります。
「火災保険を入り直した方がいい? 」 藤川太 2010年11月29日 「特約火災保険料は、一般の火災保険よりも、30%程度は安くなっているようです」 |
従って、一般の火災保険への乗り換えは、かなりの家計費負担の重圧になるので、乗り換えに当たっては、自分に合った火災保険の設計と損保各社の選択(保険料比較など)を慎重に検討する必要があります。
特約火災保険の満期に備えて、最近の一般火災保険の状況や情報把握が重要
「特約火災保険」の契約時と今の住宅状況及び家族構成や生計費等の違いを考慮
一般火災保険への切り替えを検討する場合、現在の「特約火災保険」期間が長年経過しているため、保険対象住宅の「構造種別」や「評価」なども大きく変わっている可能性があります。
また、子どもたちが巣立つなどで家族構成も大きく変わっているかも知れません。
さらに、収入や資産形成などで生計負担能力においてもおおきく変化が生じているかも知れません。
従って、一般火災保険料への乗り換えを検討される場合は、現在の状況を踏まえての無駄のない適正な「火災保険」や「地震保険」及び「家財保険」にするための検討を十分に行うことが重要です。
火災保険料は各社間で大きな違いがあります
火災保険は、損保会社が地域ごとに独自の保険料率を定めているため、お住まいがある地域の保険料率は各社によって異なっています。
このため、補償対象が同一であっても各社によって保険料や保険金に大きな差がある可能性があります。
従って、自分のお住まいの地域について損保会社が保険料率をどう設定しているかを確認して選ぶことが重要になります。
⇒「貴方の火災保険大丈夫?あなたに適した損保(火災保険)会社の選び方」
火災保険の乗り換え検討には優良な専門機関の活用も必要!
火災保険については、損保会社によって地域の災害リスクの見方が異なる場合があり、同一内容同一補償であっても保険料には差がでます。
従って、どこが一番費用対効果で優位性があるかは同一条件で他社比較してみなければわかりません。
かといって、自分で資料を集めて検討するには無理があり、やはり、各社を扱う総合代理店やネット上の比較専門業者などの利用が必要になります。
大切な火災保険ですから、是非、専門家を通じて、あなたにあった火災保険(損保会社と保険内容など)選びを進めることをおすすめします。
火災保険の一括見積は、こちら⇒火災保険一括見積もり【火災保険の窓口】
相談するにもある程度の勉強、下準備は大切!
しかし、大切な保険選びですから、どのような保険内容(補償対象の選定など)と保険金額にするべきかについてある程度勉強し、決してすすめられるがままにならないように準備はしておきたいものです。
また、決して、すぐには決めず、時間をかけ、納得がいかなければ、別の窓口(実店舗またはネット上店舗)に相談しましょう!
相談窓口のおすすめ
火災保険の見積もりを1度の情報入力で複数社から取ることができるサービスを提供する「火災保険一括見積もり」が便利でおすすめです。
現在の補償内容が自分に合っているか不安に思っている方の解消手段としても活用できます。
なお、「貴方に合った火災保険を選ぶには専門家を利用するのが一番です!」もご覧願えれば幸いです。
最後に
現在「特約火災保険」を継続されている方は、満期がいつかを確認されて、できるだけ早く対策を検討されることをおすすめします!
最近の火災保険の環境は自然災害等の多発で悪化しており、年々保険料の値上げ機運が高まっており、且つ保険期間も保険料収入増を狙い短縮化されています。
このような環境下で火災保険の重みがますます高まっていると同時に、保険料の負担が増しています。
従って、常に火災保険の状況を見極め適切に見直し、乗り換えが必要と考えます。
是非、サイト等の専門機関を活用して時々はチェックされることをおすすめします。
ーーーーーーーーーーーー 完 ーーーーーーーーーーーー
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