高騰化する火災保険の家計への影響を抑えたい、或いは、自分にあった火災保険へ変更したいと考えても、「現在加入中の火災保険を変更をした場合、違約金や返戻金等で不利益にならないか?」といったことが気になりますね。
答えは、「基本的には、不利益にはならない」いうことです!
T.高騰化する保険料の重圧回避には見直しが必要
1.相次ぐ値上げと契約期間短縮化で保険料が家計を圧迫
1)相次ぐ火災保険料値上げ
火災保険料の値上げは、自然災害の多発と大規模化により、来年予定を含め4年間で3回の実施となり、実に平均で2割以上もの大幅上昇となります。
地域によっては4割以上の値上がりとなり、火災保険は、家計を大きく圧迫し始めています。
2022年の値上げは、全国平均で10.9%ですが、最大36.6%(沖縄地区)のところもあります。
※値上げは、大規模な自然災害をもとに損害保険料率算出機構が出した「参考純率」によって保険料が見直されるものです。
大手損保4社の火災保険料値上げ推移 ・2015年10月 2〜4%アップ ・2019年10月 6〜7%アップ ・2021年 1月 6〜8%アップ ・2022年 平均10.9%アップ予定 |
2)相次ぐ長期契約の短縮化
火災保険の長期契約期間も、2015年の30年から10年への短縮化に引き続き、2022年に再度10年から5年に短縮化されます。
2.今後も火災保険料の値上げは続くと予想される
温暖化の気候変動で今後も台風や集中豪雨などによる大規模自然災害が続けば、火災保険料の値上げは続くものと思われます。
3.火災保険料は保険会社によって大きな差がある!
保険料の算定方法は、損保会社によって大きな差があります。
このため、同じ建物、同じ補償内容、同一地域であっても、各社の見積もりを取ると保険料に大きな違いが出ます。
これは、一つには、同じ地域でも保険会社によって水害や地震などの保険リスク設定方法が異なる為です。
4.今後は、「保険内容見直し」と「損保会社間比較」で自分にあった火災保険選びが重要になります!
恐らく大抵の方は、建物購入時に、ローン会社から勧められた損保会社との火災保険を更新されてきているのではないかと思います。
しかし、同じ建物・家財であっても、永年の間に、家族構成や資産形成状況等の変化から、火災保険の補償内容や補償金額に見直しがあっても良い状況になっているかもしれません。
また、同じ補償内容であっても損保各社間で保険料に大きな違いがあれば、変更した方が大きなメリットが得られるかも知れません。
従って、保険料の高騰化の中では、保険料の費用対効果を高めるため、今後は、常時、火災保険の内容見直しや保険会社比較などを行うことが重要になります。
5.火災保険の見直しや切り替えのタイミングは?
一般的に、火災保険の見直しや切り替えのタイミングは、「満期を近い時期」、「増改築やリフォームで保険のカバー範囲が変わる時」、「補償内容を変えたい時」、「家族構成が変化して保険金や補償内容を見直したい」などの時に見直しを検討されることをおすすめします。
U.契約期間中の契約・損保会社変更は不利益にならない
損保法によって、途中解約に変わるルールが、以下のように定められています。
1.火災保険はいつでも解約することができる
現在の保険会社と高い割引率を受けるために、長期契約で保険料一括払いをしている火災保険を解約することができないのでは、高い違約金を払わされるのではないかと心配する方は多いと思われますが、火災保険は、高い違約金を払う必要はなく「いつでも解約することができる」ことになっています。
2.途中解約の場合には残りの期間に応じた解約返戻金が戻る
契約途中の解約の場合、支払い済みの保険料の内で未経過部分については、決められた返戻率が適用されて解約返戻金(未経過保険料ともいう)が戻ることが義務づけられています!
従って、長期契約で高い割引率適用だからと言って、未経過分に対し違約金的なものが適用されることはなく、ルールに定められた返戻率、返戻式によって残余期間分の保険料は戻ることになります。
◎解約返戻金(未経過保険料)=一括払い保険料×未経過料率(経過年月に応じた割合)
なお、返戻率は保険会社によって異なりますので、どれだけの保険料の返還があるのかは保険会社に確認が必要です。
3.地震保険も途中解約が可能です
地震保険も途中解約することが可能で、火災保険と同様、残りの契約期間に応じた保険料が解約返戻金として返還されます。
このことにより、現在契約中の火災保険会社と地震も加入していた場合、火災保険と同時に地震保険も解約できるので、両方併せて他損保に乗換えることができます!
なお、地震保険の返戻率は保険会社によって違いはなく、どの保険会社でも同一です。
V.火災保険を解約する時の注意点
火災保険を途中で解約する場合は、空白期間が生じたりしないよう注意が必要です。
1.解約する場合は、事前に保険会社に連絡する必要があります
もちろん、保険会社を変更する場合は、変更し契約する保険会社の契約始期は、解約する保険会社の解約日と空白が生じないようにする必要があります。
また、解約する保険会社にも解約日以前にできるだけ早めに解約の連絡をしておく必要があります。
過ぎてから連絡するとその分返戻金が減りますので注意が必要です。
2.契約期間が残余1ヶ月未満の場合は返戻金はありません
残余の契約期間が1カ月未満の場合、一般的に返戻金はありません。地震保険についても同様です。
3.住宅の売却に伴う解約の場合は、住宅の所有権が相手に移ったのを確認して解約を!
住宅を売却するために、火災保険を解約する場合は、所有権が完全に相手に移らない間に火災保険を解約すると、万が一が起きた場合、物件の責任は自らに残り、かつ火災保険の補償は受けられません。
従って、所有権が完全に相手に移ってから解約することが必要です!
W.火災保険の見直し・変更・乗換えには「一括見積りサイト」利用が便利!
火災保険の見直しや変更乗り換えの検討は、複数損保が比較できる「総合代理店窓口(店頭)」か、「一括見積りサイト」を利用するのが普通となっています。
しかし、店頭の場合、アポイントや出かける手間等で相談にも時間がかかるので、「一括見積り」の方が、ネットで資料が揃うの便利だと思います。
従って、まずは、「一括見積りサイト」の方で検討されることをおすすめします!
それで納得のゆく保険商品がみつからなければ店頭にご相談されるといいと思います。
「一括見積もりサイト」の場合は、最初から基本的に同条件での比較なので、比較がしやすく、落ち着いて判断できるし、相談もしやすいと考えます。
「火災保険一括見積りサイト」のおすすめ3選
ネットで検索すると、「火災保険の一括見積りサイト」はたくさん出てきますが、利用実績が多く、利用者の評価が高い5サイトの中から、下記の「選ぶ基準」に合致する3社、「住宅本舗」「保険の窓口インズウェブ」「保険スクエアbang!」をおすすめします。
おすすめサイトを選ぶ基準 | |
右の事項に合致すること (求めたいこと) |
・カンタン記入で見積り依頼ができる。
・数多くの損保会社の比較ができる。 ・複数社の見積りでも連絡窓口は一本化されている。 ・何度でも相談やアドバイスが受けられる。 ・無料で利用できる。 |
右の事項に合致しないこと
(避けたいこと) |
・見積りが届くのが遅く、契約まで時間(日数)がかかる。
・見積りだけ届き連絡が来ない。 ・いくつもの損保会社から連絡がくる。 ・相談やアドバイスが受けられない。 ・無理な営業電話や勧誘を受ける。 ・断りにくいように仕向ける。 |
○一括見積りサイトのおすすめ順位
順位 | サイト名 | サイト申し込み |
1位 | 「住宅本舗」 | 火災保険一括見積もり依頼サイト |
2位 | 「保険の窓口インズウエブ」 | 保険の窓口インズウエブ |
3位 | 「保険スクエアbang!」 | 火災保険を無料で見直す |
X.最後に
相次ぐ保険料の値上げ及び長期契約期間の短縮化で、火災保険料は、家計を圧迫する存在になっており、今後一層高騰化していくものと思われます。
火災保険は、万一の場合に備えて欠かせないものですが、基本的には、何もなければ掛け捨てで保険料は一切戻りません。
また、契約期間途中でも、解約や変更で不利益を被ることもありません。
従って、タイミングを捉えて、自分にあった火災保険にするための保険内容や保険会社の見直しをすることは、火災保険のパーフォーマンスを高めるためには重要なことと考えます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ーーーーーーーーーーーー 完 ーーーーーーーーーーーーー
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