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2018年04月10日
北朝鮮問題、やっぱりいつか来た道?
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本日の朝日新聞と日本経済新聞などを見ていると、「はやり北朝鮮問題では同じことを繰り返すことになるのか」という思いになりました。
朝日新聞1面には「米、北朝鮮に『一括合意』案打診 核放棄と国交正常化、同時に」という見出しが出ています。
「一括合意」とは、北朝鮮の核放棄と国交正常化を同時に実現するための合意ということです。朝日は、一括合意を目指す米国と段階的に対価を得たい北朝鮮との間で「立場の違いは埋まっていない」と書いています。
当然ですね。埋まるわけがないのです。
なぜなら失敗例、少なくとも現時点で成功していない「一括合意」の代表例が、日朝平壌宣言です。
日朝平壌宣言については前にも説明しましたが、国交正常化と経済支援、拉致問題の解決が書かれています。日朝平壌宣言はかなり北朝鮮寄りの内容になっていますが、それでも交渉プロセスはうまく進みませんでした。
北朝鮮にとって最も必要なことは金日成主席の血族を中心とする体制の存続です。金正恩委員長は自分自身が独裁者の地位を譲ることは想定していません。
しかし、米国や同盟国の本音はどこにあるでしょうか。民主主義国が純然たる独裁国家と取り引きを行い、体制の維持を認めることは不可能でしょう。
サウジアラビアに代表されるような人権蹂躙国家と目立たない形で交渉することはできても、今の北朝鮮情勢のように世界中の衆人環視の状況では、いくらトランプ大統領が特異な指導者だといっても、すんなりと金体制の存続に合意できません。
そんなことは北朝鮮だって理解しています。
日本経済新聞総合2面には、「核放棄のやり方にはいくつかある」という表が出ています。リビア、南アフリカ、ウクライナの例があります。この3カ国の例は、北朝鮮の核問題開発を論じるときにしばしば引用されますが、これらの例に従えば、「北朝鮮の核問題は解決しない」という結論しか導かれません。
リビアは「米国との取り引きに応じると体制が崩壊する」という典型例です。
南アフリカは「国際経済と金融システムに組み込まれた国の体制転換時の核放棄」です。金やダイアモンドを国際市場で取り引きし、白人政権が自ら体制転換を決定した南アフリカは北朝鮮と全く正反対の国です。中国以外の国の経済制裁を受けてもほとんど影響を受けず、体制転換を望んでいない北朝鮮には適用できない前例です。
日経はウクライナについて「北朝鮮が望む体制保証の見返りとして核放棄を段階的に進める方式に近いとの見方がある」と書いています。これは暴論です。ウクライナは旧ソ連を構成していました。ソ連が崩壊した段階で、ウクライナは北朝鮮のような個人崇拝の独裁体制を望んでいたのでしょうか。あまりにも状況が異なります。金正恩委員長が、ロシアと米国の介入を受け不安定な現在のウクライナの状況を見れば、「米国の言いなりになってはいけない」と考えるでしょう。
結局、「現実的な方法」では北朝鮮の核問題は解決できないのだと私は考えています。
米朝首脳会談は6月にずれ込むという情報も出てきました。「一括」か「段階」かで対立するようでは、米朝首脳会談は開かれないのかもしれません。
引き続き質問をお待ちしています。
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日朝平壌宣言については前にも説明しましたが、国交正常化と経済支援、拉致問題の解決が書かれています。日朝平壌宣言はかなり北朝鮮寄りの内容になっていますが、それでも交渉プロセスはうまく進みませんでした。
北朝鮮にとって最も必要なことは金日成主席の血族を中心とする体制の存続です。金正恩委員長は自分自身が独裁者の地位を譲ることは想定していません。
しかし、米国や同盟国の本音はどこにあるでしょうか。民主主義国が純然たる独裁国家と取り引きを行い、体制の維持を認めることは不可能でしょう。
サウジアラビアに代表されるような人権蹂躙国家と目立たない形で交渉することはできても、今の北朝鮮情勢のように世界中の衆人環視の状況では、いくらトランプ大統領が特異な指導者だといっても、すんなりと金体制の存続に合意できません。
そんなことは北朝鮮だって理解しています。
日本経済新聞総合2面には、「核放棄のやり方にはいくつかある」という表が出ています。リビア、南アフリカ、ウクライナの例があります。この3カ国の例は、北朝鮮の核問題開発を論じるときにしばしば引用されますが、これらの例に従えば、「北朝鮮の核問題は解決しない」という結論しか導かれません。
リビアは「米国との取り引きに応じると体制が崩壊する」という典型例です。
南アフリカは「国際経済と金融システムに組み込まれた国の体制転換時の核放棄」です。金やダイアモンドを国際市場で取り引きし、白人政権が自ら体制転換を決定した南アフリカは北朝鮮と全く正反対の国です。中国以外の国の経済制裁を受けてもほとんど影響を受けず、体制転換を望んでいない北朝鮮には適用できない前例です。
日経はウクライナについて「北朝鮮が望む体制保証の見返りとして核放棄を段階的に進める方式に近いとの見方がある」と書いています。これは暴論です。ウクライナは旧ソ連を構成していました。ソ連が崩壊した段階で、ウクライナは北朝鮮のような個人崇拝の独裁体制を望んでいたのでしょうか。あまりにも状況が異なります。金正恩委員長が、ロシアと米国の介入を受け不安定な現在のウクライナの状況を見れば、「米国の言いなりになってはいけない」と考えるでしょう。
結局、「現実的な方法」では北朝鮮の核問題は解決できないのだと私は考えています。
米朝首脳会談は6月にずれ込むという情報も出てきました。「一括」か「段階」かで対立するようでは、米朝首脳会談は開かれないのかもしれません。
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