潜水艦での生活を疑似体験できる「てつのくじら館」です。
![](https://fanblogs.jp/_images_g/a10.png)
港湾都市である呉の市街地を歩くと、異様な存在感を放つ巨大な鉄の塊(かたまり)に遭遇する。
実物の潜水艦「あきしお」を利用した、海上自衛隊の史料館「てつのくじら館」だ。
潜水艦が「鉄のクジラ」のように見えるためそう呼ばれている「てつのくじら館」は、JR呉駅から歩いて5分の距離にある。
艦体の手前に写る信号機と比較すると、「あきしお」がいかに大きいか、おわかりになるだろう。
ぜひとも現地に足をはこび、ご自身の目でその大きさを実感してもらいたい。
正式名称は「海上自衛隊呉史料館」。
全国3箇所にある海上自衛隊史料館のうちの一つで、海上自衛隊の成り立ちをここで学べる。
艦体の左側面下中央に入館口があり、開館時には見学を希望する客で長い列ができる。
史料館の入館口は、実物潜水艦「あきしお」の乗艦口でもある。
「あきしお」の中に入れるのだ。
港町呉の地で戦後復興を支えた、海上自衛隊に関する資料を数多く見学できるほか、潜水艦での任務や生活も疑似体験できる。
入館は無料で、ミュージアムショップやカフェも常設。
ここでしかお目にかかれない商品もあるので必見だ。
海上自衛隊の前身を「掃海部隊」という。
戦後「恐怖の海」となってしまった日本の海から、機雷を除去する任務に就いていた人たちがいた。
「てつのくじら館」では、実際に任務で活躍した「掃海艇あわしま」の掃海具を目にできる。
掃海具の底部分に目立つ傷は、任務によって負ったものだ。
海上自衛隊の役割を考える上で、大変貴重な遺物である。
海上自衛隊の潜水艦任務中の生活も気になる。
写真は、任務中の食事の例だ。
バランスのとれたボリューミーな食事である。
「金曜日にカレー」というのも、洋上では忘れてしまいがちな曜日感覚を取り戻すためなのだそうだ。
品数も多く、食事が乗務員の心と身体を支えているようだ。
潜水艦には限られたスペースしかない。
乗組員一人一人のプライベート空間もわずかだ。
海上自衛隊は、いわば日夜過酷な環境で日本の海を守ってくれているのだ。
打合せスペースにあるベンチの下が、食材の保存場所になっているのには驚かされた。
保存の効くじゃがいもや玉ねぎは、長い月日を費やす航海生活の中においては重要な栄養源として役立ち、なくてはならない食材だ。
艦内のスペースを余すことなく活用し、食材の保存場所を確保した工夫には、感動を覚える。
日本の領海を守るという重責を担う海上自衛隊隊員の皆様。
彼らによって、日本の安寧が守られている現実を、我々は忘れてはいけない。
隊員の皆様にはただひたすらの感謝しかない。
改稿・編集 HT
詳しくは以下のリンクを参照してください。
海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館) https://www.jmsdf-kure-museum.go.jp/
呉観光協会 http://www.kure-kankou.jp/
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