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2015年04月26日
川崎病
こんにちは、Jinです。
アスピリン喘息を取り上げたので、アスピリン関連でしばらく書いていきたいと思います。
川崎病の治療薬に、アスピリンが用いられます。
0〜4才の子どもに多く、特に1才前後の赤ちゃんがかかりやすい原因不明の病気です。
子ども1万人に対して年間数人くらいが発症するといわれています。
最初は発熱、せき、鼻水など、かぜのような症状から始まりますが、やがて次のような特有の症状が出てきます。
1)原因不明の39〜40度の高熱が5日以上続く。
2)数日して、水疱を持たない赤い発疹が全身に出る。
3)発疹が出る前後から、手のひらや足の裏が赤くむくんでかたくなる。
4)発疹が出る前後に、くちびるが荒れて出血し、舌もいちごのように赤くブツブツが出る。
5)熱が出てから数日後、白目が充血して真っ赤になる。
6)発熱と同時、もしくは熱が出る少し前に首のリンパ節がはれてくる。
これら6つの症状のうち、5つがあてはまると、川崎病と診断され、入院、検査が必要になります。
1才前後の赤ちゃんが原因不明の高熱を出し、くちびるや目が赤くなったときには、川崎病を疑う必要があります。
![川崎病.jpg](/pharmacist0information/file/E5B79DE5B48EE79785-thumbnail2.jpg)
出典:http://ja.wikipedia.org/wiki/川崎病
これらは、全身の血管の炎症によっておこり、合併症の特徴として、冠動脈の拡張と瘤(こぶ)があげられます。瘤の内部には血栓ができやすく、心筋梗塞や脳梗塞をひきおこすことがあり、命にかかわります。
そのため、治療にアスピリンを使用します。
さて、治療。
免疫グロブリンの大量静注がメインです。
これで解熱しない場合は、ステロイドパルスやレミケードを使用したりします。
退院後は、血栓予防に、アスピリンの少量投与を行ないます。30〜50mg/kgが維持量で、
炎症鎮静後は、5mg/kg 分1に減量します。
アスピリン投与中に、心エコー検査や心電図を行い、問題がないようなら薬を中止します。
その後数年は経過観察が必要ですが、特に治療の必要はなく、日常生活に制限もありません。
一方、冠動脈瘤ができた場合は、その後も心臓の専門医のもとで定期的なチェックを続けます。小さなこぶであれば、たいていの場合2〜3カ月で自然に消えてしまいます。動脈瘤が原因で心筋梗塞を起こすケースは非常にまれなので、適切な治療を受けていればそれほど心配ありません。
アスピリン末は少量なので、分包する際に賦形は必要でしょうか?
![](https://www20.a8.net/svt/bgt?aid=150415471287&wid=001&eno=01&mid=s00000010261001017000&mc=1)
![](https://www14.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+4QVFEA+276A+61Z81)
![](https://www23.a8.net/svt/bgt?aid=150415471288&wid=001&eno=01&mid=s00000003930003001000&mc=1)
![](https://www12.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+4RGV02+UBO+HV7V5)
![](https://www25.a8.net/svt/bgt?aid=150415471249&wid=001&eno=01&mid=s00000011151001038000&mc=1)
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+448YEQ+2E1I+66H9D)
アスピリン喘息を取り上げたので、アスピリン関連でしばらく書いていきたいと思います。
川崎病の治療薬に、アスピリンが用いられます。
川崎病の症状、病態
0〜4才の子どもに多く、特に1才前後の赤ちゃんがかかりやすい原因不明の病気です。
子ども1万人に対して年間数人くらいが発症するといわれています。
最初は発熱、せき、鼻水など、かぜのような症状から始まりますが、やがて次のような特有の症状が出てきます。
1)原因不明の39〜40度の高熱が5日以上続く。
2)数日して、水疱を持たない赤い発疹が全身に出る。
3)発疹が出る前後から、手のひらや足の裏が赤くむくんでかたくなる。
4)発疹が出る前後に、くちびるが荒れて出血し、舌もいちごのように赤くブツブツが出る。
5)熱が出てから数日後、白目が充血して真っ赤になる。
6)発熱と同時、もしくは熱が出る少し前に首のリンパ節がはれてくる。
これら6つの症状のうち、5つがあてはまると、川崎病と診断され、入院、検査が必要になります。
1才前後の赤ちゃんが原因不明の高熱を出し、くちびるや目が赤くなったときには、川崎病を疑う必要があります。
![川崎病.jpg](/pharmacist0information/file/E5B79DE5B48EE79785-thumbnail2.jpg)
出典:http://ja.wikipedia.org/wiki/川崎病
これらは、全身の血管の炎症によっておこり、合併症の特徴として、冠動脈の拡張と瘤(こぶ)があげられます。瘤の内部には血栓ができやすく、心筋梗塞や脳梗塞をひきおこすことがあり、命にかかわります。
そのため、治療にアスピリンを使用します。
川崎病の治療
さて、治療。
免疫グロブリンの大量静注がメインです。
これで解熱しない場合は、ステロイドパルスやレミケードを使用したりします。
退院後は、血栓予防に、アスピリンの少量投与を行ないます。30〜50mg/kgが維持量で、
炎症鎮静後は、5mg/kg 分1に減量します。
アスピリン投与中に、心エコー検査や心電図を行い、問題がないようなら薬を中止します。
その後数年は経過観察が必要ですが、特に治療の必要はなく、日常生活に制限もありません。
一方、冠動脈瘤ができた場合は、その後も心臓の専門医のもとで定期的なチェックを続けます。小さなこぶであれば、たいていの場合2〜3カ月で自然に消えてしまいます。動脈瘤が原因で心筋梗塞を起こすケースは非常にまれなので、適切な治療を受けていればそれほど心配ありません。
さて質問です。
アスピリン末は少量なので、分包する際に賦形は必要でしょうか?
![](https://www14.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+4QVFEA+276A+61Z81)
![](https://www12.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+4RGV02+UBO+HV7V5)
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+448YEQ+2E1I+66H9D)
2015年04月21日
アスピリン喘息
さあ、頑張って書こう!って思ったら、
いきなりフリーズして、記事が消えたので、はやくも遠ざかってしましましたσ^^;;;
いいわけは、さておき、先日アスピリン喘息の患者さんがいらっしゃいました。
アスピリン喘息は、アスピリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の投与により、アナフィラキシー様症状(血圧低下、呼吸困難など)とともに気管のれん縮がおこり、重篤な喘息発作から死に至ることもあります。
大人の喘息患者さんの1割はアスピリン喘息を合併しているとのことで、割合は意外と高いです。
このLTへの代謝が過剰におこり、NSAIDsによって、アナフィラキシーの喘息発作が誘発されるのが、アスピリン喘息です。
飲み薬だけではなく、他の剤形でも誘発され、注射薬、坐薬>内服薬>貼付薬、塗布薬の順に強く症状がでます。
<喘息誘発作用が強い薬物>
・アスピリン、インドメタシン、ロキソプロフェンなどの酸性NSAIDs
・コハク酸エステル構造をもつ静注用ステロイド(サクシゾン、ソルコーテフ、水溶性プレドニン、ソルメドロールなど)
ただし、COX II 選択性阻害薬は、PG類への代謝を選択的に阻害するため、喘息発作誘発作用は低いと言われています。
そのため、モービック、セレコックスなどは比較的安全に使用されます。ただし、患者さんによって異なるので使用経験があるか確認しましょう。
今回来たアスピリン喘息の既往をもつ患者さんには、
カロナール、レルベア、アラミスト、キプレス
の処方がでました。
この中で、疑義照会が必要な薬剤はどれでしょうか?
![](https://www21.a8.net/svt/bgt?aid=150415471287&wid=001&eno=01&mid=s00000010261001029000&mc=1)
![](https://www10.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+4QVFEA+276A+64JTD)
![](https://www22.a8.net/svt/bgt?aid=150415471249&wid=001&eno=01&mid=s00000011151001016000&mc=1)
![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+448YEQ+2E1I+61RI9)
いきなりフリーズして、記事が消えたので、はやくも遠ざかってしましましたσ^^;;;
いいわけは、さておき、先日アスピリン喘息の患者さんがいらっしゃいました。
アスピリン喘息の病態
アスピリン喘息は、アスピリンなどの非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)の投与により、アナフィラキシー様症状(血圧低下、呼吸困難など)とともに気管のれん縮がおこり、重篤な喘息発作から死に至ることもあります。
大人の喘息患者さんの1割はアスピリン喘息を合併しているとのことで、割合は意外と高いです。
![]() | アスピリンのようなNSAIDsは左図のように、アラキドン酸をPG(プロスタグランジン)類に代謝するCOXという酵素を阻害することでPGEの産生を抑え、鎮痛効果を発揮します。 |
![]() | 一方で、アラキドン酸はPG類への代謝が阻害されるため、LT(ロイコトリエン)の産生が促進され、喘息が誘発されます。 |
このLTへの代謝が過剰におこり、NSAIDsによって、アナフィラキシーの喘息発作が誘発されるのが、アスピリン喘息です。
飲み薬だけではなく、他の剤形でも誘発され、注射薬、坐薬>内服薬>貼付薬、塗布薬の順に強く症状がでます。
<喘息誘発作用が強い薬物>
・アスピリン、インドメタシン、ロキソプロフェンなどの酸性NSAIDs
・コハク酸エステル構造をもつ静注用ステロイド(サクシゾン、ソルコーテフ、水溶性プレドニン、ソルメドロールなど)
ただし、COX II 選択性阻害薬は、PG類への代謝を選択的に阻害するため、喘息発作誘発作用は低いと言われています。
そのため、モービック、セレコックスなどは比較的安全に使用されます。ただし、患者さんによって異なるので使用経験があるか確認しましょう。
質問です。
今回来たアスピリン喘息の既往をもつ患者さんには、
カロナール、レルベア、アラミスト、キプレス
の処方がでました。
この中で、疑義照会が必要な薬剤はどれでしょうか?
![](https://www10.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+4QVFEA+276A+64JTD)
![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=2HJXBJ+448YEQ+2E1I+61RI9)