2024年09月13日
釣果を左右する!?『溶存酸素量』って何だ?
『溶存酸素量』
聞いたことはありますか?
釣り人なら水の善し悪しを判断する要素として、たびたび耳にする言葉ではないでしょうか?
今回は、釣り人の釣果を左右してしまうかもしれない『溶存酸素量』について解説します。
『溶存酸素量』とは?
出典・photoAC
水の善し悪しを判断する要素として、たびたび耳にする言葉『溶存酸素量』。
この溶存酸素量とは、水中に溶存する酸素の量のこと。
つまり、溶存酸素量=水中の酸素量 ということですね。
溶存酸素量=水中の酸素量
出典・photoAC
水中の酸素量が減ると言うことは、人間でいうと「空気中の酸素が薄い」のと同じ状態です。
溶存酸素量が減ることで、魚達は酸欠状態になってしまい、活性も著しく低下してしまいます。
酸素量は目に見えるものではないので、フィールドの環境・状況から読み取りましょう。
●ドブ臭い
水中の溶存酸素量を消費しているのは魚だけでなく、プランクトンや細菌などのような微生物も消費します。
雨や雪解け水などで地上の栄養が一気に流れ込んだ場合などは、微生物が多量に発生し、活発に活動しやすくなります。
微生物が酸素を消費し、溶存酸素量は極めて低くなる。
さらに、微生物が嫌悪的に分解を進めると、結果としてドブのような匂いが発生します。
釣り場でなんとなく“ドブ臭いかも?”と感じたら、溶存酸素量が少ないかもしれません。
ドブ臭いとは少し違いますが、“赤潮”もプランクトンなどの微生物が異常に発生することで、海の色が変わる現象です。
上記同様に、微生物たちが一斉に呼吸することで溶存酸素量が減り、魚や貝などが酸素不足により死んでしまいます。
●“赤い生物”が多い
酸欠状態が長く続いているような場所だと、生息している生物も限られてきます。
体内に酸素を蓄える力がある生物だけが生活でき、その目安となるのが“赤い生物”です。
淡水であればイトミミズやユスリカの幼虫、海水であればゴカイなど。
赤い生物が多く見られる場所は、酸素が足りていない証拠でもあるので、その場所で釣りをするのは考えた方がいいかもしれません。
●水温と溶存酸素量
水に酸素が溶け込める量を決める大きな要因は「水温」です。
水温が上昇すると溶存酸素量は減少。
夏は特に溶存酸素量が少なくなりやすいです。
多くの酸素を期待できる条件
魚の活性や居場所に影響を与える溶存酸素量。
では、水中の酸素量が増える条件はどういったものなのでしょうか?
雨・雪
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雨や雪は、水面に落ちることによって酸素を直接水中に送ったり、水温を下げることで酸素が水に溶け込みやすくしてくれます。
また、雨や雪が降るということは、低気圧も伴っていることが多いので魚が釣れる可能性も高くなります。
サラシ
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波が磯や消波ブロックにぶつかることで出来る「サラシ」は、水中に酸素を多く取り込んでくれる要素です。
そのため、サラシが起きている周辺にはプランクトンも集まりやすく、それをエサとする小魚や中型・大型の魚も集まりやすいです。
また、サラシは水中に広がることで、釣り人の影を魚まで届きにくくしてくれる効果もあります。
流れ込み・落ち込み・堰
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水の流れも空気と接触して酸素を取り込む大きな要因になります。
特に流れ込みや落ち込み、堰などは溶存酸素量も多いです。
夏など溶存酸素量が低下しがちな時には、一級ポイントになることも。
溶存酸素量を知れば釣果が変わる!?
『溶存酸素量』
目に見えるものではありませんが、魚をはじめ水中の生物達の活動に大きな影響を与えます。
溶存酸素量が少ない場所では、釣果を上げるのは難しい。
ただ、溶存酸素量が少なければ、条件の良いポイントに魚が集まりやすくなります。
フィールドの状況を読み取ることは、魚に近づくための第一歩。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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