2024年08月27日
「海背川腹」と「海腹川背」
「海背川腹(うみせかわはら)」と「海腹川背(うみはらかわせ)」の2つの言葉。
みなさんは、この2つの言葉の意味分かりますか?
どちらも魚の調理に関する言葉です。
似たような言葉ですが、意味は全く違います。
「海背川腹(うみせかわはら)」
出典・photoAC
「海背川腹(うみせかわはら)」
この言葉が何を表しているかというと、“魚の焼き方”です。
開きや切り身の焼き方は、「海の魚は背(皮)から焼き、川の魚は腹(身)から焼く」という意味です。
これが魚を焼くときの基本となります。
海背川腹(うみせかわはら)の理由
どうして海の魚は皮から焼いて、川の魚は身の方から焼くのでしょうか?
海の魚、特に広い海を回遊するような魚は、脂肪や水分が身に多く含まれています。
なので、背(皮)から焼くとことで、余分な水分と脂肪が流れ出ます。
一方で川の魚は、海にいる魚と比べると、脂肪が少なく淡泊な魚が多いです。
淡泊な魚は身から焼くことで、旨味のある脂肪分が流れ出ずに身に残り美味しく焼けるというわけです。
これはあくまで、開きや切り身になっている魚の焼き方になります。
海の魚でも川の魚でも、丸ごと1匹焼くときは、身から焼くなんてことは難しいですからね。
ましてや、ヤマメやイワナ、アユなどを切り身して焼くことはないでしょうからね。
「海腹川背(うみはらかわせ)」
出典・photoAC
「海腹川背(うみはらかわせ)」
おそらく、こっち言葉の方が聞くことが多いのではないでしょうか?
この言葉は、「海の魚は腹を手前に盛って、川の魚は背を手前に盛る」ということを表しています。
先ほどの海背川腹は魚の焼き方でしたが、海腹川背(うみはらかわせ)は調理した“魚の盛り付け方”に関する言葉です。
「川の魚は腹に小骨が多く、食べる所がほとんどない」という説や「又江戸は武士の町、大阪は商人の町であり、腹開き=切腹をイメージさせることから関東は背開き、関西は腹開き」という説があるようです。
焼き方と盛り付け方
「海背川腹」は開きや切り身になっている魚の焼き方。
「海腹川背」は調理した魚の盛り付け方。
自分で釣った魚で美味しい焼き魚を作りたい際は是非試してみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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