創業者のジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題をきっかけに、ジャニーズ事務所によるテレビ局への圧力やテレビ局の同社への忖度が、今まで以上に問題視されている。
「主要キー局では、TBSは加害問題に注目が集まる前から一定の距離を取っていて、BBCでジャニー氏のドキュメンタリーが放送されて以降は『news23』や『報道特集』でも時間を割いて同問題を報じてきました。続いて、距離を保とうとしているのが日本テレビです」(制作会社関係者)
日本テレビにはジャニーズタレントが出演する番組が数多くあるほか、『24時間テレビ』のメインパーソナリティーも、毎年のようにジャニーズタレントが担当してきた。
「ただ、日テレはビジネスライクな局として知られ、トラブルがある場合は非常にドライに対応するんです。フジテレビは藤島ジュリー景子氏(57)がかつて勤めていた関係もあるのかもしれませんが、いまだに編成局はジャニーズ事務所に近いところがある。それでもフジは、長年にわたって視聴率が低迷してそれどころではありません。
スポンサーがジャニーズタレントが出演する番組に広告を出稿しないとなったら、まさに火の車になりますから、粛々と対応を進めていくのではないでしょうか」(前同)
■フジテレビではジャニーズ番組が続々終了
フジテレビでは9月末の番組改編でジャニーズ番組が続々と終了している。TOKIOの『TOKIOカケル』、嵐・相葉雅紀(40)の『VS魂グラデーション』、Kis−My−Ft2の『キスマイ超BUSAIKU!?』は9月末で終了する。
「10月からはTOKIOの新番組『トキタビ』がスタートしますが、土曜の午前10時53分からと微妙な時間ですし、相葉さんの新番組『木7◎×部』も『VS魂グラデーション』と同じ枠でスタートしますが、今回の騒動を受けてどれほど続いていくのかは見えてきません。
3局ともグラデーションがありますが、今のジャニーズ事務所とは距離を取ろうとしている。ところが、テレビ朝日は“断トツ”と言ってもいいほどジャニーズ事務所とは深い蜜月関係にありました。ですが、そんなテレ朝にもいよいよ変化が起こっているといいます」(同)
■BE:FIRSTの『Mステ』出演に「これがずっと続くようだったら対応を考えます」と圧力!?
テレビ朝日の『ミュージックステーション』にはスタート以来、毎週のようにジャニーズ事務所所属のアーティストが出演。過去にはテレ朝局内にはジャニーズJr.専用のリハーサル室もあったと報じられている。
ジャーナリストの津田大介氏(49)がMCを務めるYouTubeの報道番組『ポリタスTV』が9月22日に配信され、ゲスト出演したジャーナリストの青木理氏(57)が次のように明かしたのだ。
青木氏は「余談だよ……余談だけどさ」としたうえで「この間、記者会見あったじゃないですか。ジュリーと東山と井ノ原3人が記者会見やってから数日後。3日後ぐらいに某テレビ局の幹部の人に話を聞いて、唖然としたんだけど」とコメント。
青木氏は動画内で「某テレビ局」と濁していたが、その文脈からはテレビ朝日のことを指していることは明らかで「幹部から聞いた話」として、それまでジャニーズタレントしか出していない音楽番組があり、その番組に初めてジャニーズタレント以外の男性アイドルを起用することに。
その男性アイドルを起用するにあたり、局の担当者がジャニーズ事務所、さらに言えばジュリー氏にその件を通告したという。これを受け、ジュリー氏は「今回はしょうがないと思いますけど、これがずっと続くようだったら対応を考えます」と、圧力や脅迫とも取れるような発言をしていたというエピソードを明かしていた。
■ジュリー氏に報告したテレ朝にも批判殺到
前出の制作会社関係者が続ける。
「9月15日、同29日放送の『Mステ』の3時間SPにBE:FIRSTが出演することが発表されましたが、青木氏はおそらくこのことを話したんだと思われます。テレ朝の担当者がジュリー氏におうかがいを立てに行くこと自体に批判が殺到していますが、もしジュリー氏の発言が本当だとしたらとんでもないことですよね。
新社長の東山紀之さん(56)と井ノ原快彦さん(47)は9月7日の会見で“忖度は必要ない”と断言していたのに、ジュリー氏はまだこんなことをやろうとしていると。青木氏は『サンデーモーニング』(TBS系)にもコメンテーターとして出演していますし、そんな影響力の強い番組でこのことを明かしたとしたら、さらにとんでもないことになるでしょうね……」
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