2018年01月22日
「若者には3つの武器があります」
の様子を拾ってみます。平和記念公園では小倉
桂子さんとの会話では、小倉さんは「被爆者の
心の傷は何年たっても癒えない」などと話し、
フィン事務局長は「私には6歳の娘がいます」、
「ここが、被爆者が逃げて飛び込んだ川ですか」
と話したようです。瞬時に何万人もの人が死ん
でいった爆発時を背景にしての二人の言葉と思
われます。
1月15日の午後には広島市が主催の若者との対話
集会がありました。この場では行動力あるICAN
らしく「日本政府はまず参加、不参加による具体
的影響について調査する必要がある。市民からも
声を上げ、議論を進めてほしい」、「若者には三
つの武器がある。希望、エネルギー、そしてソー
シャルメディアだ」と具体的な発言でした。
フィン事務局長は被爆地を訪れたのは初めてであ
り、「特別な経験」だったということです。
2番目の記事は東京へ移動して、16日に記者会見
をした記事です。フィン事務局長は「国会内に調
査委員会を設けてほしい」と訴えたということで
す。フィン氏は核兵器の開発、実験、生産のほか、
威嚇も禁止する条約の内容を説明。「日本がとっ
ている政策が条約に違反しているのか洗い出して
ほしい」。「事実に基づく議論をするべきだ」。
フィン氏はさらに「核保有国からアフリカやラテ
ンアメリカ諸国に参加しないよう圧力がかかって
いる」。「圧力自体、条約が力を持っている証拠
だ」ということです。国際情勢は決して甘くない
ようです。
現在では日本政府がどのような言動をするか、期
待交じりの注目をせざるをえないでしょう。しか
し、日本政府に何か兆しがあるということもあり
ません。そこでどこから突いていくのがいいかを
探ることになります。そして繰り返して実行する
ことになります。と言っても、誰にでも出来るも
のではありません。まずは暖かく見守りましょう。
毎日新聞 1/16(火) 22:02配信
◇広島を初訪問 「特別な経験」 元安川の前では感慨深く
昨年のノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長(35)が広島を訪問した。これまでも多くの書物や被爆者の証言を通じて核兵器について学んできたが、実際に訪れるのは初めてで、「特別な経験」だったという。地元の若者やNGOとそれぞれ集会を開き、昨年7月に採択された核兵器禁止条約について、「(不参加の)日本政府はまず参加、不参加による具体的影響について調査する必要がある。市民からも声を上げ、議論を進めてほしい」と語った。
12日から来日中のフィンさんは15日、広島市でのプログラムに参加した。午前9時半ごろから、ICANの川崎哲・国際運営委員と平和記念公園(中区)の原爆慰霊碑に献花。広島平和文化センターの小溝泰義理事長の案内で公園を歩き、身元不明のほか、引き取り手のいない被爆者約7万人分の遺骨が納められている原爆供養塔などを見て回った。
「ここが、被爆者が逃げて飛び込んだ川ですか」。原爆ドームが対岸に見える元安川の前では感慨深そうに質問し、原爆資料館では被爆前の街並みの写真や、原爆で亡くなった人たちの遺品を熱心に見学。芳名録に「広島は希望の都市であり、ICANは核兵器の終わりを見届けるため、皆様と共に力を尽くします」と記帳した。
8歳の時に爆心地から2.4キロで被爆した小倉桂子さん(80)の証言も聞いた。「被爆者の心の傷は何年たっても癒えない」などと話す小倉さんを見つめながら、フィンさんは「私には6歳の娘がいる」と話し、つらい体験を繰り返し語ってきた小倉さんの思いに心を動かされた様子だった。
午後に広島市が主催した高校生や学生らとの対話集会では、核廃絶に向け、「若者には三つの武器がある。希望、エネルギー、そしてソーシャルメディアだ」と述べ、価値観を共有する人たちがつながり、変化を信じる勇気を持ち続けることが大切と呼びかけた。
フィンさんと平和運動のあり方について議論した広島市立大4年の高田陽一朗さん(23)は、「フィンさんは『大きな動きを起こすには、興味を持ってくれない1人を説得するより、自分と近い考えの人を集める方が近道だ』と話していて、説得力があった」と振り返った。
会場には市立基町高の生徒が被爆者に体験を聞き取りながら描いた「原爆の絵」が展示された。被爆当時4歳だった女性が赤ん坊を背負った母親と焦土を歩いている作品を描いた3年の新宅杏袈(きょうか)さん(18)は、フィンさんから「素晴らしい」と声を掛けられたといい、「絵から当時の悲惨さを感じてもらえて良かった」と話していた。
夜には、禁止条約の早期発効に向けて活動するNGOとの意見交換会があり、国民の議論を盛り上げる方策を問われ、「いかにシンプルにやるかだ。(核兵器は)専門家の話ではなく、道義上、イエスかノーかの話。私たちは政府にプレッシャーをかける方法をクリエーティブに探していかなければいけない」と語った。【竹下理子、山田尚弘】
毎日新聞 1/16(火) 22:02
ICAN事務局長「国会に調査委を」核禁条約議論に向け
朝日新聞デジタル 1/16(火) 21:55配信
2017年のノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))のベアトリス・フィン事務局長(35)=スウェーデン出身=が16日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見した。日本政府が核兵器禁止条約に参加するかどうかの議論につなげるため、「国会内に調査委員会を設けてほしい」と訴えた。
フィン氏は核兵器の開発、実験、生産のほか、威嚇も禁止する条約の内容を説明した上で、「日本がとっている政策が条約の文言に違反しているのか洗い出してほしい。抵触しないのなら、なぜ参加しないのかという議論につながる。事実に基づく議論をするべきだ」と話した。
批准が50カ国に達すれば発効するが、数カ国にとどまる現状については、「核保有国からアフリカやラテンアメリカ諸国に参加しないよう圧力がかかっている。そうした圧力自体、条約が力を持っている証拠だ」と主張した。(清水大輔)
朝日新聞デジタル 1/16(火) 21:55
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