2023年02月23日
これが新型コロナ後遺症の原因か2 新冷戦(224)
これが新型コロナ後遺症の原因か2
新冷戦(224)
新冷戦(224)
1からの続きです
微小血栓を確認するには、血液を採って蛍
光顕微鏡を使うということなのですが、蛍
光顕微鏡は一般にはあまり備わっていない
ということです。蛍光顕微鏡は動物の細胞
やタンパク質を観察するのに適しているよ
うです。それから、微小血栓が見つかった
としても、毛細血管が詰まっているとは限
らない、ということです。ニューヨークの
プトリーノ氏は「微小血栓を客観的に測定
する方法は、まだ初期の初期といった段階
です」ということです。
プトリーノ氏は、米エール大学の免疫学者
である岩崎明子氏と協力して、数百人の新
型コロナ後遺症患者を調査する計画を立て
ているそうです。南アフリカのプレトリウ
ス氏のチームは、24人の新型コロナ後遺症
患者に、血液をサラサラにする抗凝固薬の
「アピキサバン」と、血小板の働きを抑え
る2種類の薬を1カ月間併用したところ、微
小血栓の減少や、微小血栓があると起こる
血小板の活性化の軽減がみられたそうです。
カリフォルニアのマコーケル氏は、「セラ
ペプターゼ」や「ナットウキナーゼ」など、
市販の酵素サプリメントを自ら試している
ということです。これらには血栓を解消す
る効果があるとされているが、アメリカ食
品医薬品局(FDA)は承認していない。多
くの新型コロナ後遺症患者は、これらの効
果を検証する臨床試験が行われていないこ
とに憤りを覚えているということです。サ
プリメントは訳すと栄養補助食品となりま
す。従って、医薬品のような成分の分析は
公的なところにはなく、効果があるかない
かを判断するのは個人の責任となります。
ナットウキナーゼはすでに血栓を溶解する
ことは判明しており、ナットウキナーゼと
微小血栓がうまく出会うと新型コロナ後遺
症の改善に効果がありそうです。
「オペレーション・ワープ・スピード」(ワ
クチン開発加速計画)という語が出てきます
が、これはトランプ大統領の時期に政府を
上げてワクチン開発を応援した国家プロジ
ェクトです。2020年5月に始まり、2020年
12月にはファイザー社のワクチンが完成し、
次期大統領が決まったバイデン氏がワクチ
ンの公開接種を受けました。中国の武漢で
新型コロナウイル駅スが確認されて約1年
でワクチンが完成するという驚異的なスピ
ードでした。今のアメリカの状況を後遺症
を発症しているマコーケル氏が見ると、な
す術もなく彷徨っている新型コロナ後遺症
患者がたくさんいるのでしょう。マコーケ
ル氏はワクチンを開発した時の国家プロジ
ェクトを思い出して、同じような政策が必
要と感じているようです。
竜巻・カンザス州
2022年4月のB2
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コロナ後遺症の謎を解く鍵? スパイクタンパク質が引き金の「毛細血管を詰まらせる微小血栓」
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配信
1からの続きです
微小血栓を見つけるには
微小血栓を見つけるには、一般的な病理検査室にはあまり備わっていない蛍光顕微鏡を使う必要がある。「医者に診てもらうだけでは、微小血栓があるかどうかはわかりません」。
米非営利団体「ポリバイオ研究財団」の微生物学者で、共同研究「コロナ後遺症研究イニチアティブ」の設立にも携わったエイミー・プロアル氏はそう話す。
ただし、この手法について、検査の性能を示す「感度と特異度」は未知数だ。
「500人の新型コロナ後遺症患者がいたとして、この検査では100%が陽性になるのでしょうか、それとも20%でしょうか。
また、他の病気で似た現象が起きているとすれば、この手法はどれだけ新型コロナに特異的なのでしょうか」と、米ワイルコーネル医科大学の血液学者ジェフリー・ローレンス氏は疑問を投げかける。
プトリーノ氏やプレトリウス氏の研究には関与していないローレンス氏は、発表された微小血栓の研究は少数の新型コロナ後遺症患者しか扱っていないので、調査対象を広げて複数の研究室で再現する必要があると指摘している。
プトリーノ氏は、米エール大学の免疫学者である岩崎明子氏と協力して、数百人の新型コロナ後遺症患者を調査する計画を立てている。
また、プレトリウス氏はワクチンに由来するスパイクタンパク質についても同様の研究を行っている。
今のところ、プトリーノ氏らの研究からは、微小血栓の数と認知機能の低下の程度に関連性があることがわかっている。
チームは、微小血栓を客観的に測定する方法についても開発を進めているが、プトリーノ氏は「まだ初期の初期といった段階です」と話す。
米ユタ大学の血液学者ヤザン・アブー・イスマイル氏は、これらの微小血栓の研究には参加していないが、新型コロナ後遺症と微小血栓に関連があるとする説はもっともだと考えている。
氏は、微小血栓ができた新型コロナ後遺症患者の毛細血管や臓器の中で何が起きているのかを記述した研究を期待するとしたうえで、「微小血栓によって毛細血管がふさがるという仮説は立てられますが、実際に詰まっているのかどうかはわかりません」と述べている。
求められる確実な治療法
研究が続く一方で、新型コロナ後遺症の症状に悩む患者は治療法を求めている。
プレトリウス氏のチームが査読前論文を投稿するサーバ「Research Square」に2021年12月に公開した研究論文では、24人の新型コロナ後遺症患者に、血液をサラサラにする抗凝固薬の「アピキサバン」と、血小板の働きを抑える2種類の薬を1カ月間併用したところ、微小血栓自体の減少や、微小血栓があると起こる血小板の活性化の軽減がみられたという。
この研究は、被験者や治療後の結果の測定を増やすよう見直しが進められているが、プトリーノ氏は「抗凝固薬や抗血小板薬の効果を示す臨床試験が必要です」と述べている。
また、毛細血管にできた血栓の治療には、大きな血栓の治療に使うものとは異なる抗凝固薬を使うべきかどうかも検討したいと考えている。
一方、マコーケル氏は、「セラペプターゼ」や「ナットウキナーゼ」など、市販の酵素サプリメントを自ら試している。これらには血栓を解消する効果があるとされているが、米食品医薬品局(FDA)は承認していない。
こういったサプリメントや医薬品の適応外使用に頼る患者がいる中、マコーケル氏を含め、多くの新型コロナ後遺症患者は、これらの効果を検証する臨床試験が行われていないことに憤りを覚えている。
マコーケル氏自身は副作用を経験していないが、同じサプリメントを飲んで吐き気や嘔吐があった人もいると聞いたという。
プレトリウス氏のチームは、サプリメントの効果についても研究したいとしているが、当面は患者の自己責任で試すしかない。
マコーケル氏は、「この問題の規模と生活への影響を考えれば、(米政府によるワクチン開発加速計画)『オペレーション・ワープ・スピード』級の対策が必要です」と訴える。
「一向に進展しない状況を、非常にもどかしく感じています」
微小血栓を見つけるには、一般的な病理検査室にはあまり備わっていない蛍光顕微鏡を使う必要がある。「医者に診てもらうだけでは、微小血栓があるかどうかはわかりません」。
米非営利団体「ポリバイオ研究財団」の微生物学者で、共同研究「コロナ後遺症研究イニチアティブ」の設立にも携わったエイミー・プロアル氏はそう話す。
ただし、この手法について、検査の性能を示す「感度と特異度」は未知数だ。
「500人の新型コロナ後遺症患者がいたとして、この検査では100%が陽性になるのでしょうか、それとも20%でしょうか。
また、他の病気で似た現象が起きているとすれば、この手法はどれだけ新型コロナに特異的なのでしょうか」と、米ワイルコーネル医科大学の血液学者ジェフリー・ローレンス氏は疑問を投げかける。
プトリーノ氏やプレトリウス氏の研究には関与していないローレンス氏は、発表された微小血栓の研究は少数の新型コロナ後遺症患者しか扱っていないので、調査対象を広げて複数の研究室で再現する必要があると指摘している。
プトリーノ氏は、米エール大学の免疫学者である岩崎明子氏と協力して、数百人の新型コロナ後遺症患者を調査する計画を立てている。
また、プレトリウス氏はワクチンに由来するスパイクタンパク質についても同様の研究を行っている。
今のところ、プトリーノ氏らの研究からは、微小血栓の数と認知機能の低下の程度に関連性があることがわかっている。
チームは、微小血栓を客観的に測定する方法についても開発を進めているが、プトリーノ氏は「まだ初期の初期といった段階です」と話す。
米ユタ大学の血液学者ヤザン・アブー・イスマイル氏は、これらの微小血栓の研究には参加していないが、新型コロナ後遺症と微小血栓に関連があるとする説はもっともだと考えている。
氏は、微小血栓ができた新型コロナ後遺症患者の毛細血管や臓器の中で何が起きているのかを記述した研究を期待するとしたうえで、「微小血栓によって毛細血管がふさがるという仮説は立てられますが、実際に詰まっているのかどうかはわかりません」と述べている。
求められる確実な治療法
研究が続く一方で、新型コロナ後遺症の症状に悩む患者は治療法を求めている。
プレトリウス氏のチームが査読前論文を投稿するサーバ「Research Square」に2021年12月に公開した研究論文では、24人の新型コロナ後遺症患者に、血液をサラサラにする抗凝固薬の「アピキサバン」と、血小板の働きを抑える2種類の薬を1カ月間併用したところ、微小血栓自体の減少や、微小血栓があると起こる血小板の活性化の軽減がみられたという。
この研究は、被験者や治療後の結果の測定を増やすよう見直しが進められているが、プトリーノ氏は「抗凝固薬や抗血小板薬の効果を示す臨床試験が必要です」と述べている。
また、毛細血管にできた血栓の治療には、大きな血栓の治療に使うものとは異なる抗凝固薬を使うべきかどうかも検討したいと考えている。
一方、マコーケル氏は、「セラペプターゼ」や「ナットウキナーゼ」など、市販の酵素サプリメントを自ら試している。これらには血栓を解消する効果があるとされているが、米食品医薬品局(FDA)は承認していない。
こういったサプリメントや医薬品の適応外使用に頼る患者がいる中、マコーケル氏を含め、多くの新型コロナ後遺症患者は、これらの効果を検証する臨床試験が行われていないことに憤りを覚えている。
マコーケル氏自身は副作用を経験していないが、同じサプリメントを飲んで吐き気や嘔吐があった人もいると聞いたという。
プレトリウス氏のチームは、サプリメントの効果についても研究したいとしているが、当面は患者の自己責任で試すしかない。
マコーケル氏は、「この問題の規模と生活への影響を考えれば、(米政府によるワクチン開発加速計画)『オペレーション・ワープ・スピード』級の対策が必要です」と訴える。
「一向に進展しない状況を、非常にもどかしく感じています」
文=PRIYANKA RUNWAL/訳=鈴木和博
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