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2007年12月21日
スティング−解説−

監督:ジョージ・ロイ・ヒル
主演:ポール・ニューマン、ロバート・レットフォード
公開:1974年(映画)

ポール・ニューマンとロバート・レットフォード、そしてジョージ・ロイ・ヒル監督のトリオで作り出された『明日に向かって撃て!(1969年)』に続く2本目の映画がこの『スティング』です。

「明日に・・」の時と同様に、天真爛漫で自由な二人の雰囲気は似たものがあるものの、二転三転のどんでん返し、裏の世界の危うさの中でありながら、その筋の仲間たちとの職人技とも云えるチームワークで生き抜こうとする小気味よさがこの作品には溢れています。

また、軽快なリズムのハムリッシュ編曲による音楽は、この映画を知らなくても一度はどこかで聴いたことがある名曲です。当時のファッションセンスもとても素敵な、そして粋な雰囲気を漂らせているのも見所。

この映画は場面展開ごとに全6幕の表題が用意されています。

第1幕:『はじまり』
第2幕:『THE SET-UP(仕掛け)』
第3幕:『THE HOOK(釣針)』
第4幕:『THE TALT(筋書)』
第5幕:『THE WIRE(有線)』
最終幕:『THE STING(本番)』

スティングのはじまりは『仕掛け』から。そして『本番』までの緻密に計算された一連の詐欺師達の技が繰り広げられます。どこまでが計算で誰が信じられる人間なのかわからないスリルと醍醐味、そして爽快感が味わえるのも魅力ですね。

1930年代のシカゴと云えば、アル・カポネに代表されるギャング達の血を血で洗う暗黒街のメッカであり、この時代を描いた作品は数多くありますが、全ては拳銃とマシンガンが解決する世界観の中で終結します。しかし、この映画『スティング』は血なまぐさい暴力を軽蔑し、頭脳で相手を出し抜くことを粋とするその道(詐欺師)のエリート達による痛快な物語です。

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Posted by のろ at 12:27 | 映画日記 | この記事のURL
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