2020年07月11日
自治体が病院の建て替えについて、意見があればお寄せください
ご覧のとおりです。
概要を見ると、37年の経過でトイレが和式の部分があったり、廊下が狭い、駐車場から距離がありすぎる等使い勝手が悪いらしい。
将来は人口の減少が予想されることから、300床から220床にするとあった。
そういうことになると、黙っておれない。で、下記出しておいた。
建替えを計画している病院は、使い勝手が効率よくなるように、改修したら如何ですか。全部壊してしまうのは、エネルギーの無駄遣いですCO2の減少にも貢献しません。国際的なテーマである「地球の温暖化防止」に貢献しません。
ヨーロッパに行くと、200年・300年という煉瓦や石造りの建築物があります。コンクリートも、レンガや石造りと同じように、頑丈な建築物です。
コンクリートの場合は、中に入っている鉄筋に錆がきて、コンクリートを中から破壊するようになると建替えです。これは、コンクリートの砂に「海砂」を使って塩分が残っていると、そうなります。河砂を使って塩分の無いのであればそんな事にはなりません。
そして、コンクリートを外側、そして内側から保護すると、レンガや石造りと同じように長持ちします。残念ながら、コンクリートの歴史は、200年の実証ができません。これは、コンクリートそのものが、生まれてから200年を経ていないからです。
スケルトンと呼ばれる躯体。コンクリートの建造物は、外からと中からと保護することによって、まだまだ未知数の耐久性を発揮してくれる可能性がきわめて大きくあります。
それを壊してしまうというのは、きわめて乱暴で勿体ないことになります。
建物の使い勝手は、給排水に早く老化現象が起こります。これは、病院に限らず人間が暮らす、マンションでも同様です。戦後の間もないマンションを除いては、パイプスペースを設けて、給排水パイプの取り換え容易に設計してあります。
しかも、近代日本では、コンクリートに外から断熱材を施して、外断熱工法が採用され、ようやくヨーロッパ並みの100年200年マンションが建築されています。
改修は住む人の好みで、外壁や内部はその都度改修しています。マンションでも病院でもそれは知恵と工夫で改修されて、立派に役立っております。
改修部位は、スケルトンには耐震性能を持たせて、外壁・内壁・給排水パイプ・床です。近年ではそれに、再生エネルギーの太陽光発電やバイオマス設備が加わっています。
全部壊して建て替えは、もったいなことで、あれだけ大きな建築物は、使い切る工夫をすれは維持容易なことです。使い勝手が悪い部分は、部分改修を重ねれは、新築に比べて効率もよく、費用も少なく済みます。
ドイツでは、パッシブハウス、ゼロエネルギーハウスと呼ばれる集合住宅がある。新しい街だ。
無論戸建でも再生エネルギーを使っている。集合住宅で再生エネルギーを使うと、効率が極めて良くなるからだ。
人々が生活の場に集って暮らしている。特に高齢者の暮らしは、集合住宅では生活しやすくなり、マーケットも病院も近くにある。
郊外には、どっしりとした200年という住宅がある。大事に改修して使っている。
家族で暮らしても十分だ。中に入ってもその歴史が伝わってくる。家具も重厚なのだ。何代にも亘って使用に耐えた痕跡がある。
こういう、歴史と時間を経たものは、実に美しい。それだけではない、価値が加わっている。この価値は、新しいそれにない。
この価値は、金銭では手に入らないこともある。金銭に換算すると、とんでもない高値になることもある。
人間の考え方もまた然りだ。大切にしなければならない考え方は、大事にして、伝えれば価値が生まれる。
歴史という時間が加わった価値。それは、普段何気なく使っているかもしれない。が、よくよく辿ってみると、そこに暮らしてきた人々の大いなる知恵に気づくこともある。
アメリカという国がある。金銭では世界で最も豊かな国だ。人口も多い。
同じく人口が多くて、経済力のある国で中国が近年加わった。
比べると、アメリカは移民の国だから、歴史が浅い。歴史と伝統というものが欲しいに違いない。伝統が加わると一味違ってくるだろう。
中国は歴史はあるが、途中で捨ててしまった。隠れるように伝える血脈だけ残っている。歴史を大切にする文化が薄い。
勿体ないことです。
タグ:病院建て替え
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