熊野神社(くまのじんじゃ)は山梨県甲州市塩山熊野に鎮座する神社で、熊野郷一帯の鎮守社である。また、拝殿・本殿2棟は国の重要文化財に指定されている。
歴史
神社の創立は明らかではないが、江戸時代後期に成立した『甲斐国志』所収の「社記」によれば、朱鳥年中(686年-701年)紀州の熊野より勧請され、熊野郷の鎮守社として成立したとされるが、10世紀初頭の『延喜式』神名帳には当社に関する記載は見られないことから、朱鳥年中の創立を否定する説もある。
平安時代後期には後白河法皇の勅により、熊野本社の規矩をとって社殿を建立したものと伝えられている。
古来より熊野大権現と呼ばれて、周辺の人々の尊崇を受けてきた。近世には甲斐における熊野四所礼場の一社となる。
祭神
祭神は、伊弉冊尊・速玉男尊・事解男尊・天忍穂耳尊・瓊瓊杵尊・彦火火出見尊の6座を祀っている。
文化財
重要文化財(国指定)
本殿 2棟 - 室町時代中期の建立。一間社隅木入春日造、檜皮葺。昭和24年(1949年)2月18日指定。
拝殿 - 室町時代後期の建立。桁行五間、梁間三間、一重、入母屋造、茅葺。昭和24年(1949年)2月18日指定。
所在地 山梨県甲州市塩山熊野174番地
位置 北緯35度41分30.8秒 東経138度43分31秒
主祭神 伊弉冊尊
速玉男尊
事解男尊
天忍穂耳尊
瓊瓊杵尊
彦火火出見尊
社格等 旧郷社
創建 (伝)大同2年(807年)
本殿の様式 春日造檜皮葺
例祭 10月15日
2024年05月29日
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