笹山遺跡(ささやまいせき)は、新潟県十日町市中条乙3081番地ほかにある、縄文時代と中世の遺構が重層する複合遺跡である。縄文時代の火焔型土器が出土した代表的遺跡のひとつで、十日町市の史跡に指定されている。現在、遺跡には市営陸上競技場、笹山野球場、笹山縄文館などが建設されているが、未発掘の範囲を中心にして遺跡広場として利用されており、復元竪穴住居跡2軒が設置されている。
笹山遺跡から出土した火焔型土器。国宝に指定
文化財指定
復元された火焔型土器の数は信濃川流域の同種の遺跡の中では最も多いといわれている。出土品のうち、縄文時代の土器・土製品・石器・石製品など928点は1992年(平成4年)6月22日付で一括して国の重要文化財に指定され、1999年(平成11年)6月7日付で国宝に指定された。国宝指定名称は「新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器」で、深鉢形土器57点のほか、土器・土製品72点、石器・石製品791点、ベンガラ塊8点が国宝の附(つけたり)指定となっている。深鉢形土器57点のうちには火焔型土器(鶏頭冠型土器)14点と王冠型土器3点を含む。縄文時代の土器として国宝に指定されている資料としては唯一で、新潟県唯一の国宝である(2016年現在)。指定物件はすべて十日町市博物館に保管されている。
国宝・新潟県十日町市笹山遺跡出土土器群
国宝指定物件の明細
新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器
深鉢形土器57点
火焔型土器14、王冠型土器3、その他40
以下は附(つけたり)指定
土器12点
浅鉢形土器5、小形土器7
土偶34点
土製品26点
土製耳飾20、土製円盤3、土製三角壔(さんかくとう)3
石器777点
石斧409、石鏃28、石槍13、石錐4、石匙2、磨石・敲石・凹石(すりいし、たたきいし、くぼみいし)268、石皿27、砥石6、石錘1、三脚石器6、板状石器3、剥片石器10
石製品14点
石製垂飾3、石棒7、軽石製浮子1、石製三角壔1、穿孔石製品2
ベンガラ塊8点
所在地 新潟県十日町市
座標 北緯37度09分31.2秒 東経138度46分49.5秒
歴史
時代 縄文時代、中世
2022年10月12日
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