安芸国分寺(あきこくぶんじ)は、広島県東広島市西条町吉行にある真言宗御室派の寺院。山号は金嶽山、院号は常光院。本尊は薬師如来。
奈良時代に聖武天皇の詔により日本各地に建立された国分寺のうち、安芸国国分僧寺の後継寺院にあたる。
安芸国分寺 本堂
境内
現在の主要伽藍のうち本堂は、2004年(平成16年)の再建。堂内の厨子内に本尊の薬師如来坐像(東広島市指定重要文化財)と日光・月光菩薩立像を安置する。
本堂前に位置して西面する護摩堂は、江戸時代後期の18世紀後半-19世紀初頭頃の建立。堂内の祭壇で護摩木を燃やして不動明王に祈願する建物である。正面三間・奥行二間で、南北5.9メートル・東西6.9メートル。唐様を主体として、柱上の肘木や小組格天井などには和様が取り入れられる。広島藩主の浅野家の祈祷所として建てられたため、正面向拝や来迎壁には浅野家の家紋である「違鷹羽」紋が掲げられている。当地域では最大規模の護摩堂であり、東広島市指定重要文化財に指定されている。
また寺域南正面の仁王門は、室町時代の天文16年(1547年)の建立。間口三間・奥行二間の典型的な八脚門で、東西5.4メートル・南北3.1メートル。柱はすべて円柱で、上に舟肘木を載せる簡素な様式である。当初の屋根は茅葺または杮葺と推測される。また門内の両脇には仁王像が安置される。棟の祈祷札に天文16年(1547年)銘を有する。広島県で現存する中世期の仁王門としては唯一のものであり、東広島市指定重要文化財に指定されている。
仁王門(東広島市指定文化財)
護摩堂(東広島市指定文化財)
現地情報
所在地
現国分寺:広島県東広島市西条町吉行2064(字伽藍)
古代国分寺跡:広島県東広島市西条町吉行(安芸国分寺歴史公園内)
交通アクセス
鉄道:西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線 西条駅(徒歩約10分)
車:山陽自動車道 西条インターチェンジから約2分
所在地 広島県東広島市西条町吉行2064(字伽藍)
位置 北緯34度26分3.25秒 東経132度44分55.50秒
山号 金嶽山
宗派 真言宗御室派
本尊 薬師如来
正式名 金嶽山常光院国分寺
札所等 広島新四国八十八ヶ所 第38番札所
文化財 薬師如来像(広島県指定文化財)
護摩堂・仁王門・薬師如来像(東広島市指定文化財)
2023年08月25日
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