専修寺(せんじゅじ)は、三重県津市一身田町にある真宗高田派の本山の寺院。山号は高田山。本尊は「証拠の如来」と呼ばれる阿弥陀如来。本山専修寺、一身田専修寺と呼ばれている。
如来堂(国宝)
歴史
伊勢国の門徒の要請もあり、また、新たな布教の拠点とする為に専修寺第10世真慧が文明年間(1469年 - 1487年)に無量寿院として創建する。文明10年(1478年)には朝廷の尊崇を得て、「この寺を皇室の御祈願所にする」との後土御門天皇綸旨(専修寺文書第29号)を得ることに成功している。
下野国高田の本寺が大永6年(1526年)に兵火によって焼失し、また教団が応真派と真智派に分かれて争い、無量寿院住持の応真が第11世となったことから次第にここが教団の中枢となり、やがて本山専修寺と呼ばれるようになった。数多くある親鸞の真筆類もここへ移され、親鸞の肖像をはじめ、直弟子などの書写聖教など貴重な収蔵品を多数保持している。
江戸時代の正保2年(1645年)1月、大火で全山全焼してしまう。しかし、万治元年(1658年)に津藩第2代藩主藤堂高次から土地の寄進を受け、寛文6年(1666年)から御影堂の再建に着手、延宝7年(1679年)に完成した。その際、他の浄土真宗の本山寺院である西本願寺や東本願寺、佛光寺のように主な堂を東面させて建てるのではなく、門徒の意見通りにこれまで通りの南面形式での再建となった。それは、東からの伊勢湾の風が強かったこと、境内地が東西の横長に広がっていたこと、南側に幹線道路があるからなどが理由となっている。
浄土真宗最大宗派の東西本願寺に匹敵する広大な境内を持ち、周囲は寺内町を形成している。
2018年(平成30年)にはドラマ「MAGI天正遣欧少年使節」のロケが行われた。境内の建物でロケが行われたのは、長い歴史の中でも初めてである。2020年公開の映画「浅田家!」でも、専修寺でロケが行われた[7]。
御影堂(国宝)
文化財
国宝
御影堂 附:宮殿(くうでん) 1基・旧獅子口 1組
如来堂 附:宮殿(くうでん)1基・如来堂御建立録 1冊・御本山阿弥陀堂御上棟儀式御餝物 1枚
西方指南抄 6冊 親鸞筆 附:覚信等直門弟写本 6冊
三帖和讃 親鸞筆 3冊
重要文化財
建造物
専修寺 11棟
山門
唐門
通天橋 附:棟札
御廟拝堂
御廟唐門及び透塀 附:骨堂
鐘楼
茶所(進納所)
太鼓門
大玄関
対面所 附:棟札
賜春館
山門
唐門
所在地 三重県津市一身田町2819
位置 北緯34度45分43.42秒 東経136度30分12.8秒
山号 高田山
宗派 真宗高田派
寺格 本山
本尊 阿弥陀如来(証拠の如来)
創建年 文明年間(1469年 - 1487年)
開山 真慧
別称 本山専修寺、一身田専修寺
文化財 如来堂、御影堂、西方指南抄、三帖和讃(国宝)
木造阿弥陀如来立像など(重要文化財)
2022年12月29日
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