円通院(えんつういん。旧字体:圓通院)は、宮城県宮城郡松島町(日本三景・松島)にある臨済宗妙心寺派の寺院である。本尊は聖観世音菩薩。瑞巌寺の南側に隣接してある。通称「バラ寺」「薔薇寺」。
概要
19歳で早世した伊達光宗の菩提寺であり、光宗の霊廟である三慧殿が「圓通院霊屋」の名で国の重要文化財に指定されている。光宗は仙台藩第2代藩主・伊達忠宗の次男であり、仙台藩祖・伊達政宗からみると孫にあたる。
三慧殿の厨子には、慶長遣欧使節を率いた支倉常長が西洋から持ち帰ったバラと、フィレンツェを象徴する水仙が描かれている。この厨子のバラをヒントに天野明道住職が、「白華峰西洋の庭」(6,000m2)にバラを植えて一般の観覧に供したため、「薔薇寺」の異名でも呼ばれるようになった。ただし、バラは開花時期が限られるため、院内を覆うコケの方が印象深い。
そのほか、数珠作り体験と、庭園のライトアップで知られる。境内には「縁結び観音」もある。
文化財
重要文化財(国指定)
圓通院霊屋 附厨子1基、棟札1枚
町指定有形文化財
大悲亭(本堂)
山門
木造聖観音坐像(本尊)
アクセス
JR仙石線・松島海岸駅から徒歩5分、JR東北本線・松島駅から徒歩20分。
所在地 宮城県宮城郡松島町松島字町内67
位置 北緯38度22分16.8秒 東経141度3分34.8秒
宗旨 臨済宗妙心寺派
本尊 聖観世音菩薩
創建年 正保4年(1647年)
開山 洞水(瑞巌寺第100世和尚)
開基 伊達忠宗
別称 バラ寺、薔薇寺
札所等 三陸三十三観音霊場・第1番札所
文化財 圓通院霊屋 附厨子1基・棟札1枚
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