全5巻、1巻250p弱で5巻目のみ+100p程の長さです。なぜか新兵器を動かせる旧型の量産型が戦うコメディになります。
因みに世界観は異世界などではなくどこかの系外惑星で、地球からの移民が行われた惑星らしい事がナンブの発言よりなんとなくわかります。
あらすじ
かつてこの惑星では2つの勢力が戦争をしていた、その戦争の際に投入されたのがUDと呼ばれる人型兵器であった、そのUDのさらなる高性能化を目指し、超エネルギー源のアンリミテッド鉱石を入れて作られたEXDシリーズ、その1号機であるザドリュートが突如人類に反旗を翻した。
ザドリュートは多数のUDを掌握して一気に大陸の殆どを制圧、残された人類は大陸の東南部に集まり、リカリオン軍を編成してザドリュート軍に対抗していた。しかしザドリュートに対抗できるのは同タイプのEXDシリーズであるシュナイダーのみ、そのシュナイダーもまたザドリュートのように裏切るのではないかと恐れられていた。そんなか、シュナイダーの開発者の少女ヘキサは、旧式の空中戦艦インプレグナブルに乗り、シュナイダーへ届けるアンリミテッド鉱石を搭載した腕、グロリアスを運んでいた、しかしそこに敵の攻撃があり、命はとりとめたものの砂漠のど真ん中で降りてしまい、そこに追っ手が、逃げたヘキサは壊れた旧式のUD達が眠っている施設を発見、最後の手段とそのUDの1つを起動させた、そのUDがナンブである。ナンブは超低性能ながら、本来の性能ならば扱うことができないはずのグロリアスを使い、追っ手を撃退してしまう、そして歩きながらシュナイダーの待つオアシスへ向かうのだった。
登場メカ
UD
等身大の人型兵器、基本人工知能で動いている、リカリオン軍のものは思考制御が付けられており反抗出来ないように作られている。
ナンブ
アイゼンと呼ばれる旧型量産機、UD戦争が始まる以前に使用されていたもの。低コストが売り、装甲が頑丈だが運動性は悲惨、既に旧型もいいところで通常の性能ではEXDどころか通常の量産型にすら及ばないが、気合と根性で強敵に向かっていく。旧型過ぎてパーツが古く手に入らない。口癖はござる。
グロリアス
アンリミテッド鉱石を埋め込んだ腕、開発はヘキサ。本来シュナイダー用のものだったのが、緊急時なのでナンブに使用したらなんか適合して動き出した。それ以降なぜか意思を持ち、変な生き物と化してナンブに
後半彼が自分の意思でナンブを守り続けていた事がなんとなくわかる発言があったのだが、なぜそもそも意思があるのか、なぜグロリアスはそこまでナンブに懐いたか等は不明なまま。
EXDシリーズ
アンリミテッド鉱石と呼ばれる無限エネルギーを内蔵するUD、通常のUSとは比較にならない性能で、自己回復能力も持っている。基本的に人型に近くアンドロイド寄り。
EXD‐1ザドリュート
数年前に突如人類に反旗を翻した、終盤まで登場しない。
EXD‐2シュナイダー
ヘキサが開発したUD。リカリオン軍唯一のEXDシリーズ、ナンブと違い人間に近い姿をしている、思考制御は実は外されている。戦争とかの結果はどうでもいいが、ヘキサを守る為に戦っている。ヘキサを守りたいのだが、劣勢なリカリオン軍の手前いつも前線におり、守りたくても守れない事も多い。
EXD‐3ヴァンガード
シュナイダーのライバル的立ち位置。
EXD‐4クロッカス
周囲のUDを操る事が出来る。
EXD‐5ヴァイオレット
人間の女のような姿をしており、その姿で侵入してくる、最初にナンブに倒された。
EXD‐6ソリッド
レイディアントの兄らしい。
EXD‐7レイディアント
UD戦争以前からのUD、戦争勃発後EXDシリーズに改造されたらしい、UDの記憶の移し換えに関しては言及されてるものの行われたっぽいのはこれくらい。
その他のUD
量産型の軍用のUDが複数種類出てくるが、それぞれに目立った個性はない。またそれ以外にもメイド等のUDも少数だが顔を見せるが、ヘキサのメイドだったアルタ等一部を除けばそれぞれの個性ははっきりしないままが多い、その為量産型UDがこの戦争をどう見ているかなどはわからないままな部分あり。
その他
GD
搭乗式の大型兵器、作中には複数種類が登場するが、どれもほぼチョイ役。
マリオネッテ
アンリミテッド鉱石を人間の脳の力で開放する兵器、UDと違い人間の意思で動かすことができる。
感想他
割とあっさり読んでしまいましたがそこそこ面白かったです。
ただ終わってみると、ある種の打ち切り感と言うか、細かい謎が細かい謎のまま終わってしまった感じです、一応主人公関係の話だけは決着がついたのですが、世界観と言うか脇の細かい謎が大体未解消という感じでした。例を挙げるならなぜか動ける腕、グロリアスの謎、終盤なぜポンコツナンブが最新鋭の高性能機と戦えていたのかの理由が示されているわけですが、それまではグロリアスのおかげみたいな感じでなんとなく進んできたのがそうではなくなって更に謎が深まる。
富士見書房 柳実冬貴
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image