2017年04月03日
アガサ・クリスティから (117) (ミス・マープルと十三の謎*血に染まった敷石【1】)
(ミス・マープルと十三の謎*血に染まった敷石【1】)
「不思議なことですけど・・・」
ジョイス・ラムプリエールは語り始めた。
彼女はこの話をあんまり皆に話そうという気はおきないのだと言う。
5年前に起こった出来事が彼女の頭の中にはずっと、こびりついていて、忘れることが出来ない話になったようだった・・・。
表面は明るい微笑みを浮かべていて・・・その下に身の毛がよだつものがひそんでいるような・・・と彼女は形容した。
不思議なことに彼女の作品の描いたスケッチにまで同じような不吉な雰囲気が染み込んでいるようだった。
場所はラソール、コーンウォールの風変わりなちっぽけな漁村・・・絵のように美しい、美しすぎるところのようだった。
彼女は写生しようというつもりでコーンウォールに来ていた。
古い歴史ある建物・・・ポルハーウィズ・アームズという旅館・・・とても素敵な昔風の建物の正面、四本の柱の上にのっかったポーチが気に入り、画家ジョイスは仕事に取り掛かろうとした。
その時だった・・・一台の自動車が丘をうねうねと曲がりながら、はうように降りて来た。
彼女が一番止まって欲しくなかった旅館の前で止まった。
二人の人が降りて来た・・・男性と女性と・・・ジョイスは特によく見た・・・女性はふじ色の麻の服を着て、同じ色の帽子をかぶっていた。
(次号に続く)
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