2017年01月21日
アガサ・クリスティから (94) (ミス・マープルと十三の謎*アスターテの祠ー14)
(ミス・マープルと十三の謎*アスターテの祠ー14)
「あなたはサー・リチャードが刺殺されたといううらに、ただ一つのやり方しかないとおっしゃるのですな、ミス・マープル。」
牧師はミス・マープルを不思議なものを見るようにみつめた。
「たいへん、悲しいことで、わたしもそう思いたくないんですけどねぇ。その人は右利きだったんでしょう、そうじゃございませんか?自分で自分の左肩をさしたんですからね・・・。」
ミス・マープルは知人のジャックの話を持ち出していた・・・彼女は小さな村からあまり出たことのない老婦人であったが、村人の様々な人間模様を深く洞察しており、それを元に人間関係の謎を解こうとしていた・・・そして、それは驚くほどに的確に的を得ていたのだった。
この火曜クラブでも同様なのだった。
彼女の知人のジャック・ベインズの戦争のおりの話を気の毒に思っていると、ミス・マープルは話し出した。
「・・・ご存じでしょう?あのアラスの激しい戦で、ジャックは負傷したと見せかけて、自分で足を打ったんですよ。わたしが病院にお見舞いに行ったときに、そのことをわたくしに恥じていましたがね・・・その気の毒な男、エリオット・ヘイドンもあんな悪意ある罪を犯して得をしたなどと思えないですわ。」
「エリオット・ヘイドン」レイモンドが叫んだ。
「あなたはエリオットが殺したっていうんですか?」
(次号に続く)
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