2016年03月21日
アガサ・クリスティからI (そして誰もいなくなった#その3)
(そして誰もいなくなった)
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ある孤島に招待された10人。
職業も年齢も全て異なる老若男女。
この島の主であるU・N・オーエンからの招待状を手にしていた。
夫ユリック・ノーマン・オーエン、妻ユナ・ナンシー・オーエンの夫妻に雇われている召使夫婦含め、島に招待された10人は、彼らに会ったことがなかった。
結局、姿を現さないまま、招待状も虚偽であると判明する。
因みにこのU・N・オーエン(Owen)とは、何ものとも分からぬもの=UNKNOWNと、引っ掛けられている。
不安の中、招待主不在のまま、最初の
晩餐会が開かれる。
一堂会した際、蓄音機から、それぞれの過去の罪状が告発される。
いずれも事故か事件か判明しがたいようなものであったが、蓄音機から響き渡る声は、はっきり人殺しであると断言していた。
●ヴェラ・エリザベス・クレイソン
秘書兼家庭教師。
身体の弱い子供の家庭教師だったが、泳げるはずのない距離を分かった上で泳ぐ許可をして溺死させた。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●フィリップ・ロンバート
元陸軍大尉。
東アフリカで先住民族を見捨てた上、食糧を奪い21人を殺した。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●ウィリアム・ヘンリー・ブロア
元警部。
無実の人間に偽証で銀行強盗の罪を被せて殺した。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●ローレンス・ジョン・ウォーグレイヴ
有名な元判事。
陪審員を誘導して無実の人間を冤罪で有罪にし、死刑判決を出した。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●エミリー・キャロライン・ブレント
信仰深い老婦人。
使用人の娘に厳しい扱いをして、その結果自殺にさせた。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●ジョン・ゴードン・マカーサー
退役将軍。老人である。
妻の愛人であった部下を嫉妬のあまり、故意に死にゆく戦地に追いやった。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●エドワード・ジョージ・アームストロング
医師。
手術中、酔ったままで患者を死なせてしまった。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●アンソニー・ジェームズ・マートン
生意気な遊び人の青年。
自動車事故で2人の子供を死なせてしまった。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●トマス・ロジャース
U・N・オーエンに雇われた召使。
以前の雇い主老女が発作を起こした時に与えるべき薬をわざと与えず死なせた。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
●エセル・ロジャース
U・N・オーエンに雇われた召使、料理人。
トマス・ロジャース夫人。
夫と同じく発作を起こした雇い主の老婦人に投与すべき薬を投与せず、死なせた。と蓄音機からの声は殺人を告発していた。
以上が、謎のU・N・オーエンから孤島に招待された10人である。
この10人が孤島に閉じ込められた状態
いわゆるクローズド・サークルの中で
10人のインディアンの歌詞通りに1人づつ殺されて行くのだった。
他の登場人物は以下である。
●アイザック・モリス
数えきれない位の悪事を尻尾を出さずこなしてきた悪党。
オーエン夫妻に雇われて、代理人として孤島の売買や管理をする。
10人が孤島に集められた日、別の場所で死亡。それゆえにオーエン夫妻に関して詳細が分からず、ロンドン警視庁は、オーエン夫妻の正体を割り出すことが出来なかった。犯人の用意周到さで、事件は真相からは程遠く、闇の中である。
●フレッド・ナラカット
孤島への舟を運転した人物である。
食糧も彼が運ぶ予定であったが、結局は現れなかった。
●トマス・レッグ卿
ロンドン警視庁副警視総監。
この事件の担当者。
エピローグで事件をまとめる。
(アガサ・クリスティから11に続く)
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