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★★★★☆
面白かった。口語だと頭の中にすーっとスムーズに入ってくるから不思議。
口語といっても、相当砕けた若者調の言葉だったけど・・・ でもその思い切って崩した感じが良かったと思う。中途半端になるよりは。
私個人としては、恥ずかしいことにこれまで日本国憲法をまともに読んだことがなかった でもこの本のおかげで、苦もなく初めから終わりまで読むことができた。
口語と原文が見開きの左右に載っているので、原文もすぐに確認することができる。口語を読んだ直後に原文を読むと、これもスムーズに頭に入ってくるから不思議。
歴史漫画シリーズみたいに、もともとお堅い本をこのように砕けた口語に直したシリーズが今後出てくると、けっこうヒットかも
これに乗じて色々な法律の内容とかも口語訳されて欲しい。あと『資本論』とか『社会契約論』とか、有名な昔の本で難しそうだけど興味をそそる本とか、それ以外のジャンルでもこういうのが出てくれたらけっこう読みたいかも
この本では口語訳以外にも、日本国憲法に対する著者の考えがコラムやコメントとして掲載されているのもよかった。
それによると、最近の生活保護の問題については、たったの0.39% の不正受給者のために全体を削られてしまいそうになっているらしい。そう考えると、テレビの報道の大きさや、特定の芸能人にスポットを当てて咎めるとか、そういうことをするメディアや政治に対して、どうしても陰謀的なものを感じてしまう・・・。また、他人の不幸やひとたび攻撃の的になったネタにはとことん食らいついていくという、人間の嫌な部分とか。
あと、憲法第9条についてもコメントされていて、それを読んで私が思ったのは、やはり9条の内容と自衛隊との関係。
進んで戦争しないにしても、万が一のときのために自衛隊的なものは絶対に必要だと思うけど、9条を文字通り解釈すると、やはり矛盾が生じてしまっているんじゃないだろうか。具体的にいうと、「戦力」って言葉にひっかかる気がする・・・。
でも自衛隊的なものは必要なので、9条の良さを生かしつつも、矛盾を無くすべくちょこっと文を修正するくらいはした方がいいんじゃないだろうか。
でないと憲法の他の部分も今後ゆるく解釈されることで、民に良くないことがなされてしまうかもしれないし・・。
ところで、24歳の現役大学生が書いたということで、知識の蓄積度と頭の柔らかさが一番バランスよさそうな年齢に思えて、若者独特の可能性を持っていることに、30代の私としては少しうらやましく思えた。
大阪おばちゃん語版
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タグ:憲法
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