2006年12月05日
重力ピエロ
新品価格 |
★★★★★
清々しい気分になった。
読み終えたあと、自分がどれだけ色々なものに縛られて生きているのかを、改めて実感させられた。
逆らえるものと、逆らえないもの。
縛りと、それと引き換えの秩序と調和。
時には必要な、法則無視のブレークスルー。
主人公たちに与えられた境遇は一般よりも特異で過酷で、平凡な私には想像でしか彼らの気持ちを理解できなかったが、それでも彼らの気持ちに限りなく自然と近づくことができそうな、表現や文体やシチュエーションだった気がする。感情描写はとてもあっさりとしていたのにもかかわらず。
この本を読み終えた今でも、自分は社会の常識のバウンダリを一生越えられないだろうと思う。
でも、全般で語られていく彼らの家族を想う気持ちの描写には、なんとか自分と重なる部分もあったんじゃないかと思えた。あと、曇りの無い眼で物事を見つめるということに少しは近づける材料にもなったと思う。
展開も面白い。
途中まではほとんど先が見えずに、読んでる私の感情は、途中まではあまり波が立たなかった。でも、ラストに向かっては一気に感動へと収束させられた。
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タグ:遺伝子
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