記録媒体からの読み込みや、書き込みが早くなったというだけではありません。
今まで1本の「○○○.BAS」プログラムに、マシン語データや、SPRITEデータ、FONTデータも含め、そのプログラム内で展開していました。
それは言い換えれば、
・グラフィックデータを多く扱えない→凝ったグラフィックが出来ない
・BASIC部に多くメモリを割けない→長いマシン語プログラムが出来ない
…と、言う事です。
(ここら辺は、MSXのメモリマップの説明が必要になるので詳細は割愛。)
FDにする事で、マシン語データや、SPRITEデータ、FONTデータをそれぞれ「○○○.BIN」、「○○○.SPR」、「○○○.FNT」ファイル化し、それをメインとなる「○○○.BAS」プログラムから読み込むことで、「○○○.BAS」に組めるプログラム量も増やす事が出来るようになり、グラフィックに凝った、長いマシン語のゲームが作成できるようになりました。
「おおよそのメモリの使われ方イメージ」(これ以外にも変数領域やワークエリアなどがあるので、実際の使われ方とは異なります)
因みに、ゲーム完成後にテープ化するのなら問題ありませんが、製作途中にそれをテープで再現するのは難しく、データレコーダーならまだしもラジカセでは、ほぼ不可能だと思われます。(2023年3月27日記事参照「記録するもの」)
製作過程で各データの長さが変わってしまい、次のデータの頭部分を消してしまいかねないからです。(データレコーダーだとカウンタが付いているから、次のデータまでにある程度の間隔をあけて対応できる。)
まぁ、どうしてもしようと思うなら、1ファイル1テープならできますね…、無駄だけど。
…まぁ、各データのサイズが大きくなった事で、ゲーム1本にかかる製作期間が伸びたとも言いますが…。
この頃、市販ゲームのグラフィックや音楽の質が向上したこともあり、それを真似る形で私もグラフィック・BGMに凝ったゲームの作成に入りました。
この頃の市販ゲームは、
・コナミ「魔城伝説II ガリウスの迷宮」「グラディウス2」「沙羅曼蛇」「メタルギア」
・日本ファルコム「イース」
・T&E SOFT「ハイドライド3」
・エニックス「ジーザス」
・ナムコ「ドラゴンバスター」
等々、しかしコナミがやっぱり凄かった!
画像出典: 『AKIBA PC Hotline!』 コナミ「グラディウス」MSX版
https://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/column/retrosoft/1235932.html
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