2013年12月17日
玄関からまっすぐ
高志が忍びこもうとしていたとき、ふたりのテューターがそこにいた。不審な音に気づき、ひとりはモップ、ひとりは黒板用の大きな三角定規と、それぞれ得物らしきものをもって廊下へ出たところに、みごと錠をはずした高志が入ってきた。
「不思議だな。
「不思議だな。
相手は、そういってはなんだが、たかが女ふたりだし、退路を断たれたわけでもないのだから、いくらでも逃げられたはずだ。どうして、黙ってつかまったんだ。不自然じゃないか。……だが、それはいいとしよう。ほかに、もっと、だいじな疑問がある。まず、彼はだれのところにいったんだ?」
慶一は、高志がひと晩ここでねばりつづけた意味を理解した。
「さあ、わかりません」
なにか、じぶんの証言の補強になるようなことばはないかと思ったが、なにも思いうかばなかった。
「なにも、相手を見つけて、罰しようということではない。知っておく必要があるだけだ」
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慶一は、高志がひと晩ここでねばりつづけた意味を理解した。
「さあ、わかりません」
なにか、じぶんの証言の補強になるようなことばはないかと思ったが、なにも思いうかばなかった。
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