USスチールは変わらず日本製鉄への売却を望んでいる。
割って入ることで利があるということだろうが、アメリカ主義というのがこのような形で出てくるのは怖い。
Yahoo!より、
USスチール買収に意欲の米鉄鋼大手「クリーブランド・クリフス」CEO「日本は中国より悪い」会見で激しい日本批判
1/14(火) 5:54配信
TBS NEWS DIG Powered by JNN
https://news.yahoo.co.jp/articles/b1f8b132ba676a9c0ba6e7192955d781b121f586
記事より、
USスチールの買収に意欲を示しているアメリカの鉄鋼大手「クリーブランド・クリフス」のCEOは「日本が中国に過剰生産の方法を教えた」などと主張し、日本を激しく批判しました。
クリーブランド・クリフス ローレンコ・ゴンカルベスCEO
「中国は悪だ。中国は恐ろしい。しかし、日本はもっと悪い。日本は中国に対してダンピング(=不当廉売)や過剰生産の方法を教えた」
クリーブランド・クリフスのゴンカルベスCEOは記者会見でこのように主張したうえで、太平洋戦争での日本の敗戦を念頭に次のように述べました。
クリーブランド・クリフス ローレンコ・ゴンカルベスCEO
「日本よ、気をつけろ。あなたたちは自分が何者か理解していない。1945年から何も学んでいない。我々の血を吸うのはやめろ。我々はアメリカ人だ。我々はアメリカ人を愛し、アメリカを愛している」
コメント
USスチールの買収を巡るこの発言は、アメリカの企業間競争において、国内優先主義が色濃く表れている象徴的な出来事と言えます。本来ならば、買収交渉は企業の利益や戦略に基づいて行われるべきですが、今回のクリーブランド・クリフスCEOによる日本への厳しい批判は、経済的な問題だけでなく、歴史的な感情や政治的な要素が混ざっているように感じられます。
USスチールが日本製鉄との交渉を選んだ背景には、単純に経済的利益だけではなく、信頼や将来的な協力関係への期待もあったはずです。それをアメリカ企業が割って入ることで阻止しようとするのは、アメリカ国内産業の保護や主権を守る意図があるかもしれません。しかし、その主張の中で日本を中国以上に悪と評するような発言は、不必要に挑発的であり、冷静さを欠いています。
また、第二次世界大戦を引き合いに出すのは、経済交渉とは無関係な歴史的な感情を蒸し返す行為であり、非常に不適切です。このような発言は、企業間の信頼関係だけでなく、日米間の経済的パートナーシップにも悪影響を与える可能性があります。
クリーブランド・クリフスがUSスチールを買収することで得られるメリットをアピールするのは当然ですが、そのために他国を公然と批判し、感情的な発言に終始するのは得策とは言えません。アメリカの「自国優先」政策がこうした形で表れるのは懸念を感じざるを得ません。
English Comment
The remarks made by the CEO of Cleveland-Cliffs regarding the US Steel acquisition reflect a strong emphasis on domestic priority in American corporate competition. Ideally, acquisition negotiations should be driven by economic benefits and strategic interests. However, the CEO’s harsh criticism of Japan seems to intertwine historical sentiments and political undertones with economic issues.
US Steel’s initial negotiations with Nippon Steel were likely based on trust and mutual expectations for future collaboration, beyond just financial benefits. Cleveland-Cliffs’ attempt to block this deal under the guise of national interests showcases a typical "America First" stance. However, labeling Japan as worse than China and bringing up World War II references is not only provocative but also highly inappropriate.
Such statements are unwarranted in a business context and risk damaging the trust and economic partnership between Japan and the United States. Cleveland-Cliffs should focus on presenting its own value proposition for the acquisition rather than resorting to emotional and inflammatory rhetoric.
The CEO’s comments highlight the potential downsides of extreme nationalism infiltrating corporate dealings. While protecting domestic interests is understandable, these actions and words could set a dangerous precedent in international business relations.
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