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2018年11月30日

コーヒーとワインの摂取量、 アルコール性肝疾患死亡と逆相関

ワイン摂取量はアルコール性肝疾患死亡と関連しない
アルコールを飲んでいても、コーヒー1日に5杯以上飲んでいると、5杯未満に比べて、アルコール性肝疾患死亡の危険性を5分の1に減らしてくれる

コーヒーとワインの摂取量、
アルコール性肝疾患死亡と逆相関

提供元:ケアネット 公開日:2018/10/01

1221484.jpg

 ノルウェーの男女「約22万人」の調査で、
コーヒーとワインの摂取量が
アルコール性肝疾患死亡と逆相関することが示された。

また、
総アルコール摂取量はアルコール性肝疾患死亡と
正の相関を示した
が、
その関連の強さはコーヒー摂取量で変化する
ことをノルウェー公衆衛生研究所のAage Tverdal氏らが報告した。
Annals of Epidemiology誌オンライン版 2018年8月28日号に掲載。

 著者らは、1994〜2003年に心臓血管スクリーニングに参加したノルウェーの30〜67歳の男女21万9,279人について、

コーヒーおよびアルコール飲料の摂取量とアルコール性肝疾患死亡の関係を調査した。

参加者をCause of Death Registryとリンクさせ、
アルコール性肝疾患による93人の死亡を同定した。

コーヒー摂取量は
1日0杯、
1〜4杯、
5〜8杯、
9杯以上
の4カテゴリーに、

アルコール摂取量は
ビール、ワイン、蒸留酒、総アルコールについて
1日0ユニット、
0〜1.0ユニット、
1.0〜2.0ユニット、
2.0ユニット以上
の4カテゴリーに分けて検討した。

注)ノルウェーにおけるアルコール1ユニット
純アルコール12g、ビール(5%)500mLは約1.7ユニット

 主な結果は以下のとおり。

・各アルコール飲料の摂取量の1カテゴリー当たりのハザード比は、
ビール2.06(95%信頼区間:1.62〜2.61)、
ワイン0.68(同:0.46〜1.00)、
蒸留酒2.54(同:1.92〜3.36)であった。
1220808.jpg

・コーヒー5杯/日(平均)で層別した場合、
5杯以上に対し

5杯未満でアルコール摂取量とアルコール性肝疾患とに強い関連が示された。

総アルコール0ユニット/日に対する
2ユニット/日以上のハザード比
は、

コーヒー5杯/日未満では25.5(95%信頼区間:9.2〜70.5)、
コーヒー5杯/日以上では5.8(同1.9〜17.9)であった。
・交互作用の検定は有意であった(p=0.01)。
(ケアネット 金沢 浩子)
飲んでない人に比べて25.5倍アルコール性肝疾患死亡リスクが,コーヒー5杯以上で,5.8倍までリスクが減少した.
飲まないに越したことはないが,コーヒー5杯以上が,肝疾患死亡リスクを約1/4に下げてくれた
原著論文はこちら
Tverdal A, et al. Ann Epidemiol. 2018 Aug 28. [Epub ahead of print]
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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