2018年11月14日
今年(2018年)の新規がん患者は世界で1,810万例、 がんによる死亡は960万例に上ると推算され、発症、死亡ともに肺がんが1位! 男性では新規肺がん,女性では新規乳がんが,第1位!!
今年(2018年)の新規がん患者は世界で1,810万例、
がんによる死亡は960万例に上ると推算され、発症、死亡ともに肺がんが1位!
男性では新規肺がん,女性では新規乳がんが,第1位!!
肺がんは発症、死亡とも世界第1位 IARC、2018年185カ国36種がん統計
2018年10月16日 06:10
世界保健機関(WHO)のがん専門研究機関である国際がん研究機関(IARC)は、
世界各地のがんの発症や死亡に関するデータベースGLOBOCAN 2018を用いた185カ国36種のがん統計を発表した。
統計によると、今年(2018年)の新規がん患者は世界で1,810万例、
がんによる死亡は960万例に上ると推算され、発症、死亡ともに肺がんが1位となった。
IARCのFreddie Bray氏らが結果をCA Cancer J Clin(2018年9月12日オンライン版)で報告した。
アジアでがんの発症と死亡が最多
がんの発症と死亡は世界で急速に増加している。
IARCの前回(2012年)の報告では、新規がん患者は1,410万例、がんによる死亡は820万例としていた。
世界各国の平均余命を延ばす上で、がんは21世紀における大きな障壁となっている。
最新のがん統計によると、今年の新規がん患者は1,810万例
〔非黒色腫皮膚がん(NMSC)を除くと1,700万例〕、
がんによる死亡は960万例(同950万例)に上る。
男性の5人に1人、女性の6人に1人が生涯にがんを発症し、
男性の8人に1人、女性の11人に1人ががんで死亡する計算になる。
男女を合わせると、新規がん患者の約半数(48.4%)、
がんによる死亡の半数以上(57.3%)がアジアに集中している。
その理由の1つとして、世界の人口の約60%がこの地域に集中していることが挙げられる。
アジアに次いで発症率が高い欧州では、
新規がん患者の23.4%、がんによる死亡の20.3%を占めるが、人口は世界の9.8%にすぎない。
世界人口の13.3%を占める南北米大陸では、
新規がん患者の21.0%、がんによる死亡の14.4%を占める。
またアフリカ(世界人口の16.9%)では、
それぞれ5.8%、7.3%となっている。
アジアとアフリカでは、がんによる死亡の割合が新規がん患者の割合よりも高い。
これは予後が不良ながんの発症が多く、
加えて適切な診断と治療を受ける機会が限られる国が多いためである。
発症率と死亡率が高いがん、性別や国の経済状況などでも変動
男女合わせた発症割合が最も高いのが肺がんと乳がん(女性)で、
これに大腸がんが続く。
これら3種のがんはがん死亡に占める割合も高く、
それぞれ1位、5位、2位である。これら3種のがんで、
全体で新規がんおよびがん死亡の3分の1を占める。
今年の新規がんに占める割合は、
最も高い肺がんと乳がんの11.6%(210万例)に次いで大腸がんの10.2%(180万例)、
前立腺がんの7.1%(130万例)、胃がんの5.7%(100万例)となっている。
一方、がん死亡に占める割合は肺がんが18.4%(180万例)で最も高く、
次いで大腸がんの9.2%(88万1,000例)、
胃がんの8.2%(78万3,000例)、肝がんの8.2%(78万2,000例)と続く。
乳がんは6.6%(62万7,000例)で、
先進国では乳がんの予後が比較的良好なため、がん死亡の割合は5位となっている。
男女別に見ると、男性の新規がん患者に占める割合が最も高いのは肺がんで14.5%、
肺がんはがん死亡に占める割合も22.0%(がん死亡全体の5分の1に相当)と最も高い。
男性の新規がん患者の割合が次に高いのは前立腺がんの13.5%、
大腸がんの10.9%。
がん死亡に占める割合は、肺がんに続き、肝がんの10.2%、胃がんの9.5%であった。
女性の新規がんの割合が最も高いのは乳がん(24.2%)で、
統計対象185カ国中154カ国で最多となっている。
乳がんは、女性のがん死亡に占める割合も15.0%と最も高い。
新規患者の割合が乳がんの次に高いのは
大腸がんの9.5%、肺がんの8.4%。
がん死亡に占める割合は乳がんに続き、肺がんの13.8%、大腸がんの9.5%となっている。
ただし、新規発症や死亡の割合が高いがんは、
その国の経済状況、社会や生活様式などの因子により変化する。
低所得国では、質の高いがん登録やエビデンスに基づいたがん対策の立案と実施は困難である。
そこでIARCの主導の下、がんの実態把握が遅れている地域を支援する国際協力事業として、
2012年にがん登録・統計の国際支援計画(Global Initiative for Cancer Registry Development)が開始された。IARCの6カ所のハブセンターがアフリカ、アジア、中南米などの地域のがん登録を支援している。
IARC長官のChristopher Wild氏は「今回の知見は、
世界で驚異的に増加しているがんに早急に取り組む必要があること、
予防が重要な役割を果たすことを強調するもの。
この生命を脅かす疾患を制御するには、
効果的な予防と早期発見のための政策を早急に実施し、
治療を完全なものにしていかなければならない」と述べている。
(森下紀代美)
がんによる死亡は960万例に上ると推算され、発症、死亡ともに肺がんが1位!
男性では新規肺がん,女性では新規乳がんが,第1位!!
肺がんは発症、死亡とも世界第1位 IARC、2018年185カ国36種がん統計
2018年10月16日 06:10
世界保健機関(WHO)のがん専門研究機関である国際がん研究機関(IARC)は、
世界各地のがんの発症や死亡に関するデータベースGLOBOCAN 2018を用いた185カ国36種のがん統計を発表した。
統計によると、今年(2018年)の新規がん患者は世界で1,810万例、
がんによる死亡は960万例に上ると推算され、発症、死亡ともに肺がんが1位となった。
IARCのFreddie Bray氏らが結果をCA Cancer J Clin(2018年9月12日オンライン版)で報告した。
アジアでがんの発症と死亡が最多
がんの発症と死亡は世界で急速に増加している。
IARCの前回(2012年)の報告では、新規がん患者は1,410万例、がんによる死亡は820万例としていた。
世界各国の平均余命を延ばす上で、がんは21世紀における大きな障壁となっている。
最新のがん統計によると、今年の新規がん患者は1,810万例
〔非黒色腫皮膚がん(NMSC)を除くと1,700万例〕、
がんによる死亡は960万例(同950万例)に上る。
男性の5人に1人、女性の6人に1人が生涯にがんを発症し、
男性の8人に1人、女性の11人に1人ががんで死亡する計算になる。
男女を合わせると、新規がん患者の約半数(48.4%)、
がんによる死亡の半数以上(57.3%)がアジアに集中している。
その理由の1つとして、世界の人口の約60%がこの地域に集中していることが挙げられる。
アジアに次いで発症率が高い欧州では、
新規がん患者の23.4%、がんによる死亡の20.3%を占めるが、人口は世界の9.8%にすぎない。
世界人口の13.3%を占める南北米大陸では、
新規がん患者の21.0%、がんによる死亡の14.4%を占める。
またアフリカ(世界人口の16.9%)では、
それぞれ5.8%、7.3%となっている。
アジアとアフリカでは、がんによる死亡の割合が新規がん患者の割合よりも高い。
これは予後が不良ながんの発症が多く、
加えて適切な診断と治療を受ける機会が限られる国が多いためである。
発症率と死亡率が高いがん、性別や国の経済状況などでも変動
男女合わせた発症割合が最も高いのが肺がんと乳がん(女性)で、
これに大腸がんが続く。
これら3種のがんはがん死亡に占める割合も高く、
それぞれ1位、5位、2位である。これら3種のがんで、
全体で新規がんおよびがん死亡の3分の1を占める。
今年の新規がんに占める割合は、
最も高い肺がんと乳がんの11.6%(210万例)に次いで大腸がんの10.2%(180万例)、
前立腺がんの7.1%(130万例)、胃がんの5.7%(100万例)となっている。
一方、がん死亡に占める割合は肺がんが18.4%(180万例)で最も高く、
次いで大腸がんの9.2%(88万1,000例)、
胃がんの8.2%(78万3,000例)、肝がんの8.2%(78万2,000例)と続く。
乳がんは6.6%(62万7,000例)で、
先進国では乳がんの予後が比較的良好なため、がん死亡の割合は5位となっている。
男女別に見ると、男性の新規がん患者に占める割合が最も高いのは肺がんで14.5%、
肺がんはがん死亡に占める割合も22.0%(がん死亡全体の5分の1に相当)と最も高い。
男性の新規がん患者の割合が次に高いのは前立腺がんの13.5%、
大腸がんの10.9%。
がん死亡に占める割合は、肺がんに続き、肝がんの10.2%、胃がんの9.5%であった。
女性の新規がんの割合が最も高いのは乳がん(24.2%)で、
統計対象185カ国中154カ国で最多となっている。
乳がんは、女性のがん死亡に占める割合も15.0%と最も高い。
新規患者の割合が乳がんの次に高いのは
大腸がんの9.5%、肺がんの8.4%。
がん死亡に占める割合は乳がんに続き、肺がんの13.8%、大腸がんの9.5%となっている。
ただし、新規発症や死亡の割合が高いがんは、
その国の経済状況、社会や生活様式などの因子により変化する。
低所得国では、質の高いがん登録やエビデンスに基づいたがん対策の立案と実施は困難である。
そこでIARCの主導の下、がんの実態把握が遅れている地域を支援する国際協力事業として、
2012年にがん登録・統計の国際支援計画(Global Initiative for Cancer Registry Development)が開始された。IARCの6カ所のハブセンターがアフリカ、アジア、中南米などの地域のがん登録を支援している。
IARC長官のChristopher Wild氏は「今回の知見は、
世界で驚異的に増加しているがんに早急に取り組む必要があること、
予防が重要な役割を果たすことを強調するもの。
この生命を脅かす疾患を制御するには、
効果的な予防と早期発見のための政策を早急に実施し、
治療を完全なものにしていかなければならない」と述べている。
(森下紀代美)
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