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2012年09月06日
カード考察 第35回 「くず鉄のかかし」
「くず鉄のかかし」
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。相手モンスター1体の攻撃を無効にする。発動後このカードは墓地に送らず、そのままセットする。


本日はカード考察第35回目となります。「35」に関するカードを特に思いつかなかったので(オイ 今日は最近注目しているこのカードを考察していきたいと思います。


効果はというと「魔法の筒(マジック・シリンダー)」と同じ「相手モンスター1体の攻撃を無効にする」といったシンプルなものとなっていますが、「魔法の筒」には有った「バーン効果」が付与されていません。

上記のままでは「魔法の筒」の単なる下位互換の劣化効果という事になってしまいますが、このカードの最大の特徴&ポイントである点が、「このカードの発動後に墓地へ送らずに再び自分のフィールド上へセットする」といった繰り返しこのカードを再利用する事ができる効果が付いているんですね〜

ただ、注意が必要な点はこのカードの効果により自身を再びセット状態にした場合、そのセットした同一ターン内には再度発動する事はできない。という点です。基本的なルールに則り「原則、速攻魔法、罠カードはセットしたターンには発動する事はできない」という事ですね。


先日の「エアーHERO」デッキの考察の際にちらっとこのカードについて触れたのですが、私がこのカードを最大に評価している点が1つあります。

それは、このカードの発動に対して「サイクロン」や「砂塵の大竜巻」といった魔法・罠を破壊するカードがこのカードを対象として「チェーン発動」された場合に、このカードが破壊される事が確定になった際でも、このカードの処理時には攻撃無効化効果がしっかりと適用される。という点です。

これは、もう遊戯王をプレイされている方にとっては当然の事なのですが「サイクロン」や「砂塵の大竜巻」は「発動・効果を無効にする」効果は持ち合わせていないため、「くず鉄のかかし」がそれらのカードによって破壊されたとしても、このカードの効果を無効化にされた訳では無いため今回発動した処理時の「攻撃無効化効果」は処理される。といった事によるものです。

つまり、「神の宣告」や「盗賊の七つ道具」といったカウンター罠によって効果自体を無効化にされない限り、「1回分」は確実に効果を適用できるという事になりますよね。

上記の内容は「魔法の筒」や「次元幽閉」等の「攻撃反応罠」においても同様の事が言えるのですが、このカードの最大のポイントは再利用して何回でも発動する事ができる(1ターンに発動できる回数は1回だけですけどね)という点なので、「サイクロン」等に破壊される事によっても基本的1対1交換、繰り返し発動できればその分のボード・ライフアドバンテージを稼ぐ事ができるという点で重要だと考えている訳です。


今の環境ではモンスターをいかにフィールド上に展開し、デッキによってはエクシーズ召喚にまで持っていけるかという点が重要視されていると私は考えています。

その点において1ターンの間に複数体のモンスターを特殊召喚して展開できるデッキであれば良いのですが、基本的に1ターンに1体、通常召喚でしかモンスターをフィールド上に出すことができないデッキであるとすると、モンスターを展開するに当たっては戦闘破壊・効果破壊は付き物ですよね。

そこで戦闘破壊の可能性を防いでくれるカードというと「光の護封剣」や「レベル制限B地区」、「平和の使者」、「スクリーン・オブ・レッド」といったロックカードが思い浮かばれると思うのですが、これらを使用する際は次に「サイクロン」や「大嵐」といったカードにまで気を配らなければならなくなってしまう・・・

そういった時に便利なのが今回考察しているこのカード「くず鉄のかかし」だと私は思うのです。

理由は上記で説明した「「サイクロン」等によって「チェーン発動」されて破壊される場合は「1回分」の役割を果たしてくれるため」です。

今の環境では前環境の「甲虫装機(インゼクター)」達の存在のせいでフリーチェーンのカードが採用される事が増えたかと思われます。流石(さすが)に「大嵐」は防ぎようがないとしても、「サイクロン」であれば、セットされた状態のカードをそのままピンポイントで狙ってくる人もいれば、フリーチェーンカードを恐れてセットカードは基本的に狙わない人、基本的に何らかのカードにチェーンして発動をするといったような人、というように使用方法に関してはその人によって大きく分かれる所だと思われます。まぁこれは自分・相手の使用しているデッキに拠る所も大きいと思いますけどね。

そこでフリーチェーンカードを多用するデッキというと「HERO」デッキが挙げられると思います。その様なデッキにこのカードを組み込んでみると、相手としてはセットカードをピンポイントに「サイクロン」を発動してくるといったことは難しくなると思われるため、かなり有効に働くのではないかなと考えています。(先日の「エアーHERO」デッキに組み込んでみた理由の1つがこれによるものです)


上記のロックカードと比べて劣る点はと言うとやはり「1ターンに1体分(1回分)の攻撃しか防げない」といった点でしょうか。ですが、今の環境では3体以上のモンスターを展開してくる様な方はあまりいないと思われるので、相手にモンスターを展開されたとしても2体、つまり2回分の攻撃が飛んでくるという事かな。

ですが今の環境は上記でもちらっと説明した通り「エクシーズ召喚」を狙ってくる方が大変多くなったと思われます。展開されたとしても「エクシーズ召喚」で「エクシーズモンスター」1体にってことも決して珍しいことではないかと。そうなればこちらの思うつぼなんですけどね(笑

また序盤であれば相手も様子見でそこまでモンスターの展開はしてこないのではないかと考えられますので(相手のデッキにも拠るかとは思いますが)、こちらの序盤の様子見のカードとしても1級品ではないでしょうか。


とりあえず「1回分だけでも必要な時、最適な時を見極めて攻撃を防げる手段が欲しい!」という方に持って来いなカードだと思いますよ(^^) 破壊されない限り毎ターン発動できるという点も決して馬鹿にはできませんよね。


最後になります。上記でも話をしましたが、アドバンテージの概念を無視した、問答無用でフィールド上のカードを焼き尽くす「甲虫装機」というデッキが消えつつある今こそ、このカードのような「攻撃反応罠」が使いやすくなったのではないかなと考えます。

まだ「サイクロン」は無制限、「大嵐」は制限という環境ではありますが、逆をいうと基本的なデッキのメインデッキには「大嵐」、「サイクロン」程度しか魔法・罠を破壊できるカードが入ってないんじゃないかなとも考えられるので、前環境に比べたら大分使いやすくなったと思いますよ〜


では本日は以上になります(^^)

Posted by asa at 21:10 | カード考察 | この記事のURL
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