2020年01月05日
機嫌が悪い理由
この時期、日曜になると思い出すことがある。
中1のとき、夏休みに入った直後のある日曜、友人の家に行った。
二人でげらげら笑いながらふざけあっていると、いきなり怒鳴られた。
「うるさい!いらいらさせるんじゃない!外で遊べ!」
友人の父親だった。
しかたなく外に出る・・・いや、私は帰ることにした。
「ごめんな、なぜかおとうさん最近機嫌悪いんだ」と謝る友人。
翌日、新聞の片隅には、友人の父親が殺人で逮捕されたことが報じられていた。
数日前に、金銭上のトラブルで、知人の喉をカッターで切り裂いたらしい。
そういえば、帰る途中にパトカーとすれ違ったのを思い出した。
普段見かける時と違い、えらく物々しい感じだった。
そういうことだったのだ。
機嫌の悪い原因を理解すると同時に、殺人者の心理というものを垣間見た思いがした。
友人一家はどこへともなく引っ越した。私も友人とはあれを最後に会っていない。
<感想>
友人の気持ちを思うと、
これほど辛いことはないですね。
posted by kowaidouga at 09:05| 超怖い話(人間編)