2007年07月10日
●にほんご診断・重複
《にほんご診断》
さて、日本語の勉強です。
といっても私は、日本語の診断をする立場では
ございません。
「いまだ未熟な身」「あとで後悔」しないよう、
失敗談を含め、正しい日本語の使い方を、
ここで復習させてください、ということです。
「一番最後まで」お読みいただければ、必ずや
役立つことを知っていただけることと思います。
ところで、「今朝、早朝に」などの言葉を使う方は、
さすがにいらっしゃらないと思いますが、
意外と多い日本語の使い方で “同じ意味の言葉を重ねて使う”
間違いを犯すことがあります。
例えば「遺産を残す」は間違いで、普通「遺産がある」「財産を残す」
となります。なぜかといえば、「遺産」とは「財産を残す」という意味で
すでに「残す」という意味が含まれているからです。
彼のお父さんは「船の船長をしています」は間違いで、
「船長さんです」、「船長をしていらっしゃいます」などが、
正解です。
また、「前の車が急に後ろにバックした」は間違いで、
「バックした」だけで十分といえます。
「財布を落としたけど、たいした被害は被らずにすんだ」は間違いで
「被害にあわずにすんだ」「たいした被害を受けずにすんだ」などが、
正解です。
そういう意味からすると、冒頭の文章も同じ意味を重ねた
正しくない言葉遣いが含まれています:
「いまだ未熟な身」の「いまだ」は「未熟」と重複して
いますから、単に「未熟な身」と言えばよく、「あとで後悔」も、
後悔はあとでするに決まっていますので「あとで」は不用となります。
同じように「一番最後まで」の「一番」は「最後・最初」と
一緒に使うと意味の重なりとなり、正しくない、といえます。
重複ことばを、「強調」や「慣用的な言い習わし」という点から、
一概に“間違い”と決め付けることはできないかもしれませんが
使わないほうが無難といえます。
では。
2007.07.09