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2023年01月14日
P-1ダメな子、普通の子?
・P-8の新規調達や搭載機器の導入は無い
・U-36Aで行っている訓練は完全にUP-3Dへ移行している
以前投稿した【緊急投稿】P-1はダメな子っぽい は結構な反響を頂きました。
その中にはマル防業界からと思われる方の賛同する意見や、逆に怪文書と罵られるものまで様々でした(w
改めて世間のP-1人気というものを思い知らされましたね。
最近、海洋事業部の航空畑を非常によく知る方とお話しする機会がありましたので、意訳を加えながら差し障りのない範囲で公開したいと思います。
質問 P-1への海洋事業部の認識は?
P-1とP-8は方向性が違う。決して同じ土俵で語られるものではない。海洋事業部はP-1に出来てP-8に出来ないことこそを重視している。
海洋事業部は低高度・低速重視のP-1を高高度・高速重視のP-8とは方向性が違う機種と認識していることが伺える話です。また、P-1のその特性こそをレーゾンデートルとして海洋事業部は重視しているということでしょう(単なるASW番長だけではなく)。
画像引用元: アメリカ合衆国海軍 パブリックドメイン ID 141119-N-AZ408-120
上記写真、P-1とP-8の翼形状の違い、翼の厚み、角度の違いを見てください。
質問 P-1のASW能力がP-8どころかP-3Cにも劣ると伝えられた件についての見解は?
古いP-3Cと言えどもあちらはワールドワイドで使用され、長い間熟成された世界標準機。経験が足らないこちらはが劣っていてもある程度仕方ない。
海洋事業部がP-1のASW能力が他より劣ることについて、現状はそれほど深刻に気にしていないことが伺えます(今後伸びしろがあるということか)。
質問 P-1の現状の不具合について
エンジン関連(カウル等)の不具合はほぼ収まったが、他の箇所で幾つか不具合が出ている。
不具合は未だ収まってないようですが、以前ほど重大ではないという感じでしょうか。
質問 P-1の低稼働率について
P-1は現用の実戦機であるから、補用部品については充分に確保している。むしろ、各製造会社の撤退を気にしている。
ここは世間で流布している部品が足りないから、稼働が上がらないという話とは違う認識でした。
質問 P-8の導入、又はP-8のアンコ導入については?
アンコの入れ替えについて、そのような話は微塵も出ていないし、P-8導入も恐らく無いと思う。
海洋事業部はあくまでも現状を貫き通すつもりみたいですね。個人的には米国-官邸筋の動向如何でP-8との並行装備が有りうると考えてます。
序にU-36Aの用途廃止や民間会社への訓練委託についても訊いてみました。
質問 U-36Aの現状は?
現状、U-36Aが行っていた訓練支援は今や完全にUP-3Dが担っている。U-36Aはもはやパイロットの技量維持程度にしか使われていない。
悪評プンプンだったU-36AはUP-3Dという高性能機を得て、今や余り使われていないみたいです。
質問 U-36Aご自慢のミサイル・シミュレータは現状どうなっているか?
かなり古いし能力も最新ではないので、もう殆ど使われていないのではないか。メルコさんも余り御守りしていないと聞く。部品も無いだろうし。
本物同様のシーカー能力を持ったということで、一時話題になったんですが晩年は寂しいものですね。
質問 訓練の民間委託について
ATAC社への訓練委託については以前から話が出ていたが、実際には国内法規が仇となって難しい。
まぁ、大体こうなりますね。弱小官庁である防衛省の悲しい定めです(w
質問 今後の訓練支援について
UP-3Dが実施する。UP-3Dは製造年度がP-3C眷属の中でも最も新しいのでまだまだ運用できる。
期待のUP-1訓練支援機の登場はまだまだ先のようです(w
質問 本来、電子戦訓練支援機であるUP-3Dを標的訓練等に使うのは宜しくないのでは?
UP-3Dは多用機です(キッパリ
そう言えば防衛力整備計画についても、U-36A訓練支援機は多用機と記述されていましたね。
画像引用元: 防衛力整備計画について(19ページ)
https://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/guideline/plan/pdf/plan_outline.pdf
まだまだ興味深い話をたくさん伺ったのですが、本日はこれ位にさせて頂きます。いつかお話しする機会もあるでしょう。
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no image
2023年01月07日
ATAC社
・その場合、米国ATAC社が有力候補になるだろう
・外部委託するためには解決すべき問題が多く存在する
これは全くのノーマークでしたね。やはりUP-3Dへ全面的に引き継ぐことは出来ないでしょう。元々Up-3Dは電子戦訓練支援機として要求されているので、曳航標的の訓練支援をやっていることは余り表に出したくないのです(用途外使用)。
画像引用元: 防衛力整備計画について(19ページ)
https://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/guideline/plan/pdf/plan_outline.pdf
となると何処の民間会社へ委託するのかですが、国内某社さんの担当へ訊いてみました。
「ウチは全然絡んでないです。」
とのお返事。連休明けに海関連に強い別の会社さんへも訊いてみますが、やはりATAC社の可能性が高いんじゃないかと思います。
画像引用元: By ATAC - ATAC.com, CC BY 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=106307506
この会社は1994年に設立された会社で、主にUSNやUSAFに対して各種ターゲットサービスを提供しており、ウェブサイトを見ると本邦の三沢基地内にも常駐しているようです。
ウェブサイトのMISSIONSの項目を見ると、FLEET INTEGRATED TRAININGのサブ項目があり、その中に以下のように書かれています。
Sole Provider of Target Tow for U.S. Navy forces in Japan and Hawaii
(日本 及びハワイに駐留する米海軍の標的の曳航を一手に引き受ける)
ということで、普段から日本及びハワイに駐留する米海軍に対して曳航標的によるターゲットサービスを行っているようです。さらに写真を検索してみると、保有機であるホーカーハンターに標的えい航装置RM-30Aを搭載している写真がありました。
画像引用元: An ATAC Civilian Hawker Hunter Crashes Off Honolulu; Pilot Injured During Ejection
https://crewdaily.com/an-atac-civilian-hawker-hunter-crashes-off-honolulu-pilot-injured-during-ejection/
さて、ATAC社のハンターが海洋事業部への曳航標的による訓練支援を提供するとたら、以下の疑問があります。
・ATAC社との契約はどうするのか?会社と直接又は米海軍省等の政府機関を介すのか。
・使用する曳航標的は何を使うのか?従来通り日飛さんのJAQ-5、或いはMeggitt社など他社の物へ代えるのか。
・海洋事業部の保有するRM-30Aはどうするのか?これも用廃?それとも無償貸付?
・射撃評価装置(MDI)のテレメ受信はどうするのか?
疑問だらけですが、詳細は直に明らかになるでしょう。
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2023年01月02日
一枚の写真
正月早々この写真を見てぶっ飛びました(^^)
RM-30Aの記事を投稿しようとしてネット上で見かけたものです。この写真の意味が分かる方は海空の武器関連の方のみかもしれませんが。。。
画像引用元: AIDC Flight Service Business Department http://www.taiwanairpower.org/aidc.html
台湾も中々の国ですね。イスラエル並みの創意工夫でチャレンジしています。
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2022年12月31日
標的えい航装置 RM-30Aの記事をwikiへ投稿しました
画像引用元: 海上自衛隊, CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=57299519による
機関砲標的装置(A/A37U-36)の記事を一部分割して独立させたものです。訓練支援機選定に関わる知られざるエピソードも盛り込みました。お時間のある際にでもご笑覧下さい(^^)
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2022年12月29日
【提案】P-1を陸攻に
内容はまだ見ておりませんが、文谷センセが実に興味深い提案をされてらっしゃいます。
年明けに武器屋として管理人の考察を公開したいと思います。
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2022年12月25日
令和5年度予算概要
昨日、令和5年度予算の概要が発表されました。中々、興味深い内容ですので一部紹介してみたいと思います。
引用元: 防衛省 我が国の防衛と予算−防衛力抜本的強化「元年」予算− 令和5年度予算の概要
https://www.mod.go.jp/j/yosan/yosan_gaiyo/2023/yosan_20221223.pdf
まぁ、商売柄どうしても搭載武器やUAVに目が行ってしまいますが、目についたものを一部抜粋してみます。
○ 島嶼防衛用新対艦誘導弾の研究(342億円)
長射程化、低RCS化、高機動化を踏まえつつ、モジュール化による多機能性を有した誘導弾を試作
※ RCS: Radar Cross Section(レーダー反射断面積)
Kにとって新SSMは大袈裟に言えば社運を賭けてるプロジェクトですから、残って良かったと思います。官側もMだけでないデュアルソース化を意図しているのでしょう。新SSMは様々な派生型が構想されているようですので今後楽しみではあります。
○ 多用途/攻撃用UAVの運用実証(69億円)
情報収集機能に加えて、火力及び電磁波による攻撃機能を効果的に保持した多用途UAV、侵攻部隊等の情報を収集し、即時に火力発揮可能な攻撃用UAVを取得し、運用実証を行う。
意外とバイラクタルが有望との声が聞こえてきます。高価なMQ-9よりアフォーダブルだし、実績もありますからね。
〇 リフレクタ型デコイ弾の取得(8億円)
最新のミサイルシーカ等に対しても欺まん効果が期待できる艦艇搭載用のリフレクタ型デコイ弾を供試器材として取得
これはIHIエアロさんが英国Chemring Countermeasures社と共同開発した浮遊式デコイのことでしょうか。Nulkaなどと違って安価で且つMk 36 SRBOCから射出できるのが強味でしょう。HOJ(Home On Jamming)全盛の対艦ミサイルでのソフトキルは、搭載型ECMではなく結局はデコイしか無い訳で、早急に装備化が望まれるものでしょう。しかし、Chemring Countermeasures社なんて懐かしい名前ですね(w
画像引用先: http://www.chemringenergetics.co.uk/~/media/Files/C/Chemring-V3/documents/countermeasures/updated%20datasheets/naval%20datasheets/58684.pdf
Nulkaのプロモーションビデオ(BAE Systems Australia)
○ 96式多目的誘導弾システム(61億円)
対舟艇対戦車部隊の射撃に必要な誘導弾
これはウクライナでの経験も相まって長距離精密火力としてのMPMSが再度見直されているということでしょうか。以前構想されていたジェット化や小人数で可搬可能なシングルランチャー化にも期待したいと思います。
○ AIM−120(335億円)
F−35A/B、F−15能力向上改修機に搭載する
中距離空対空ミサイル
○ AAM−4B(119億円)
F−2及びF−15に搭載する中距離空対空ミサイル
これはF−35A/B、F−15能力向上改修機にはAAM-4Bは搭載しないということですね。将来的にAAM-4はフェードアウトしていくということです。しかしAAM-4はJNAAMやSAM-4(改)、RIM-4にしっかりと遺伝子を残しましたので、AAM-4プロジェクトは成功したと言えるんじゃないでしょうか。AAM-4のせいで航空事業部のAAMのアクティブ化が10年遅れたと言う方もいらっしゃいますけどね。問題はAAM-5がSAM化されなかったことですね。良いSAMになる素質を持っていると思われるのですが。。残念ですが、このままAIM-9X-2に置き換わっていくかもしれません。AIM-9X-2は出来が良すぎます(T_T)
○ 目標観測弾の開発(222億円)【再掲】
敵の防空網を回避及び突破しつつ迅速に目標付近に進出し、敵艦艇及び地上目標を捜索、探知及び識別して目標情報を取得するための目標観測弾を開発
正直言ってこれは良く分かりません。語呂から言うとカメラ付きの砲弾で前線観測するみたいな感じですが、タマと言っている限りは弾薬扱いということなんでしょう。ADM-160 MALDの様なものと仰っている方もいますが、確かにMALDならタマ扱いかもしれません。また、航空事業部がMALDに興味があったのも確かです(某所で聞きました)。MALDにはMALD-Vというモジュラーペイロードバージョンもあるみたいです。ただ、本年度に「目標観測弾実現のための技術的方策に関する情報提供企業の募集について」という募集が防衛装備庁で行われていたようですので、技術開発品という線が濃厚なようです。ただ、その割には全然話が聞こえてきません。
引用元: By Air Force Armament Museum - www.afarmamentmuseum.com/details-adm160.html, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=84809063
<追記>(2022.12.25)
目標観測弾は令和4年度 政策評価書(事前の事業評価)の対象となっていました。それに依ると
・12式地対艦誘導弾能力向上型の開発をベースとする案
・島嶼防衛用新対艦誘導弾の要素技術の研究をベースとする案
引用元: 令和4年度 政策評価書(事前の事業評価)
のようで、12SSM改又は新SSMベースのようです。ミサイル間通信ではなく、地上へデータリンクするもののようなので、目標の評定やBDAに使うのでしょう。誰もが考えそうなアイテムですが、12SSM改又は新SSMもお安くはないので使い切りで考えると、コスパ的にどうなのかという気がします。
今年の更新は今回で終了です。P-1の件で一時的にアクセスが急増したりしましたが、何分色々あって人知れず細々とやってますんで、ご配慮のほどお願いします(^^)
皆様良い年越しをお迎えくださいませ。また来年もよろしくお願いします。
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2022年12月10日
最前線から人が引いていく
巷で騒がれている以下の報道です。
空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20221209-OYT1T50038/
結構衝撃的な内容ですが、まぁそうなるだろうなと思える内容でもあります。ただ、こう堰を切ったように出てくるのは、ぽっと出の思いつきではなくて、以前からこういうことを考えていた人間が官側にはいたということだと思います。
件の報道の内容を見てみます。
U-125Aの廃止と海空の救難組織の統合
画像引用元: 藤谷良秀 - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11671245による
廃止する航空機は、空自の救難捜索機「U125A」。現在、全国の救難隊に26機を配備している。戦闘機のパイロットが脱出した際、上空からレーダーや赤外線暗視装置で捜索し、パイロットの位置を特定するのが主な任務だ。救出は、救難ヘリが担当している。
パイロットが脱出すると、身に着けた位置情報を知らせる電波受発信機「ビーコン」が作動するなど、ヘリだけでも捜索や救助が可能なことから廃止を決めた。海上自衛隊の救難ヘリは、空自に移管する方向だ。
引用元: 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化 (読売新聞)
U125A導入時のひと悶着(欧州機導入)を知っている身としては、隔世の感があります。後ほど述べますが、味方のエアカバーから外れたところまで出張らなければならない救難機は損耗の可能性が高い機種です。このような任務は無人機へ引き継ぐべきでしょう。
海空の救難ヘリ部隊の統合は随分前から言われていたことですが、将来的には無人機化により長距離SARは余り重要では無くなるかもしれません。それを考えると多くのリソースを投じて維持している救難飛行艇も議論の的とすべきでしょう(海の航空では一番優秀な人間が救難飛行艇に行くと言われています)。
AHとOHの全廃
画像引用元: JGSDF - 観測ヘリコプター, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=31859623による
陸自は、戦闘ヘリ「AH64D」(12機)と対戦車ヘリ「AH1S」(47機)、観測ヘリ「OH1」(33機)を廃止する方向だ。
引用元: 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化 (読売新聞)
これは非常に評価すべきと思います。使えないアセットに何時までもリソースを賭けて入れる程の余裕はないからです。また、AHの脆弱性が今回のウクライナで再認識されたことも影響しているでしょう。基本的にAHは空飛ぶFHですが、代替えとして長距離精密火力、無人機、汎用ヘリの軽武装化の方向へと向かうでしょう。
UH-2はMIL-STD-1553Bデジタルデータバスを搭載していますので、必要によってはAGM-114や中多などのストアも搭載可能でしょう。UH-60系はV-280の状況を見つつ、そちらへ移行するのでしょう。その際は、陸がV-22で得られた知見が生かされると思います。場合によっては、武装型の導入も有りうるかもしれません。
OHはレガシー搭載品の更新又はCOTS化が検討されてましたが、AH化やUH化が失敗した時点で命運が尽きていたと考えるべきでしょう。小ヘリ時代に同じ時期に三宿へ通っていた者としては寂しい限りです。AH化されてMPMS8発を積んで飛ぶのを是非見てみたかった気もしますが。
哨戒機と哨戒ヘリの削減
画像引用元: 海上自衛隊, CC 表示 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=57291096による
海自は、P1哨戒機(33機)や哨戒ヘリ「SH60K」(75機)をそれぞれ削減する。海自は来年度から、海自八戸航空基地(青森県八戸市)に米国製の無人航空機「シーガーディアン」を配備し、試験運用を開始する予定で、将来的に保有数を増やし、監視活動の省力化と効率化を両立させる。
引用先: 空自捜索機や陸自戦闘ヘリを廃止、無人機で代替へ…防衛予算効率化(読売新聞)
救難機でも言いましたが、自国のエアカバーを外れたところに飛んでいく哨戒機は損耗の可能性が高い機種です。そのような任務は無人機がやるべきですし、有人の哨戒機はターミナルではなくてノードになるべきでしょう。つまり、前線には無人機を押し立てて一歩引きさがったところにいるべきです。そうなると、そのコンセプトから外れているP-1はその低稼働率と能力不足も相まって増勢は見込めないでしょう。
大石先生のご意見
P-1。これは最終的に70機配備ということで落ち着いたわけですが、さらに減数されることはみんな覚悟の上のことだった。ここで言う「削減」が、さらにそこから削られて50機前後に落ち着くという話なのか? あるいは現在発注分の42機で終わるという話なのか? 可能性としては42機で終わりの可能性が高い。
たぶん、性能問題に関して、メーカーも幕も、財政当局を納得させる説明が出来なかったということでしょう。稼働率他を考えると、ドローンで補完して足りるとは思えない。恐らくこれは、近い将来、P-8導入が決まる可能性ありと見ます。
今後とも性能向上が見込めないのであれば、早めに退役&P-8へ切り替えた方が良いでしょう。
引用元: 大石英司の代替空港(2022.12.10)
http://eiji.txt-nifty.com/diary/2022/12/post-bcc599.html
管理人もこの大石先生のご意見に同意です。現在の海の航空の不具合の最大の要因がこれですから、早めの政策の修正が行われると見ます。
上記の様々な施策を見るに、管理人が思うことは最も高価なアセットである人間は損耗の可能性が高い前線から遠ざけられて、無人機や長距離スタンドオフ火力に取って代わられるというトレンドはもはや避けられないということです。
今まで前線に出張っていた有人の戦闘機や哨戒機、AHなどは末端の一ユニットからノードへ昇格して前線から一歩下がり、戦闘機などは体育会系Pが呼吸を切らしながら機動する存在ではなく、文科系Pが大画面パネルを操作しながら、随伴する無人機や他のユニットに対して指示を与える立場になります(逆に言うと操縦は重要ではなくなる)。
F-35は既にそのような存在ですが(某軍事評論家曰く簡易AWACS)、その傾向は戦闘機だけに留まらないでしょう(F-35がソフトの未成でSRMが運用出来無いことをポンコツと罵った記者がいましたが、それがどんなに枝葉末節な話であるか、お分かりかと思います。)
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2022年12月09日
【速報】次期装輪装甲車(人員輸送型)の正式リリースが出ました。
https://www.mod.go.jp/atla/pinup/pinup041209.pdf
令和4年12月9日
防 衛 省
次期装輪装甲車(人員輸送型)の車種決定について
陸上自衛隊96式装輪装甲車の後継車両である次期装輪装甲車(人員輸送型)として、以下のとおり車種を決定したので、お知らせします。
1 提案者及び車種
提案者:NTKインターナショナル株式会社
車 種:Patria社製AMV
2 選定理由
・ 第1段階評価においては、必須要求事項を満たすか否かを評価し、いずれの提案車種もこれを満たした。
・ 第2段階評価においては、「基本性能」、「後方支援・生産基盤」及び「経費」について100点を満点とする加点を行い、最終的な評価点が最も高かったPatria社製AMVを次期装輪装甲車(人員輸送型)として決定した。なお、その他詳細については別添資料を参照されたい。
(参考)
○ 車種選定作業の経緯
令和4年8月29日 提案希望者に対して提案要求書手交
9月27日 提案者から提案書を受領。以後、提案内容を精査
引用元: 次期装輪装甲車(人員輸送型)の車種決定について
※外箱 箱痛み少有※ islands 1/43 陸上自衛隊 96式装輪装甲車 価格:18,700円 |
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2022年12月05日
地べた事業部の次期装輪装甲車はパトリアのAMV?
Swedish Patria AMV
引用元: By Jorchr - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=42578511
96式装輪装甲車 [ WAPC ] の後継 #次期装輪装甲車 選び進行中!! パトリア社 【 AMV XP 】vs. 三菱重工業 【 MAV 機動装甲車 】 陸上自衛隊
AMVがMのMAVを破ったとしたらですが、要因としてこんなことを考えてみました。
・そもそもAMVの装甲車としての能力がMAVより優れていた
・Mの生産キャパの問題(Mへ集中し過ぎる)
・日立さんにラ国させて、コマツさんの後釜へ据えたい
・今後、海外に出すことを考えると、、、逆にMAVは外に出したくない
・MAVはカッコ悪い(w
・MAVより安かった
兎に角、近い内に正式発表があると思いますので、それを待つことにしましょう。
<追記>
12/9防衛装備庁から正式リリースが出ました
次期装輪装甲車(人員輸送型)の車種決定について
https://www.mod.go.jp/atla/pinup/pinup041209.pdf
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2022年12月03日
シースパローの吊るし方
CRLに搭載されたAIM-7とAAM-3を各4発ずつ装備したF-2戦闘機
引用元: Jerry Gunner, CC BY 2.0
以下の写真では翼下内側のパイロンに装着されている
引用元: Hunini, CC BY-SA 4.0
これは元々、英国フレーザー・ナッシュ社(当時。その後Flight Refueling社からCobham Mission Systems社、現在は米国EATON社)の製品であり、英国のシーハリアーやカナダのCF-18等に搭載されていたもので、本邦では日飛さんでライセンス生産されています。(当時、LAU-128と機種選定が行われ、AIM-7搭載能力の有無でCRLが選定されたとの話を聞きましたが、元々LAU-128にAIM-7搭載能力が無かったことを考えると、ちょっと眉唾な気がします)余り知られていませんが、このランチャーはレールを交換することによりAIM-7のようなMRMだけでなく、AIM-9やAAM-3のようなSRMをも搭載が可能です。機体に搭載されている時は余り感じませんが、間近で見ると結構ごつい代物です(w
There are two Frazer Nash common rail launchers manufactured by Nippi. The aircraft is capable of deploying the Raytheon AIM-7F/M medium-range Sparrow air-to-air missile, the Raytheon AIM-9L short-range Sidewinder and the Mitsubishi Heavy Industries AAM-3 short-range air-to-air missile.
引用元: https://www.airforce-technology.com/projects/f-2/
このAIM-7をどうやってレールへ引掛けるのかというと、以下の写真にあるLAUNCH LUGとLAUNCH HOOKをそれぞれランチャーの内側と外側のレールへ引掛けるのです。
引用元: https://forums.vrsimulations.com/support/index.php/AIM-7_Sparrow
こちらの映像でその作業が確認できます。結構大変な作業です。
今回のお題は航空機のレール式ランチャーではなくて、AIM-7の艦載型であるRIM-7(Sea Sparrow)の艦船のランチャーのお話です。RIM-7の発射装置であるMk29箱型8連装ミサイルランチャーもレール式ですが、洋上で木の葉の如く揺れる艦上で上記のような精密な搭載作業は極めて困難です。
引用元: U.S. Navy photo by Ensign Kristin Dahlgren. - パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8201696による
では、どうやってランチャーへ搭載するのでしょう。これはそのものズバリの映像がありました。何とミサイルを装着したレール式ランチャーごと、ボックス型ランチャーへ装填するのです。
引用元: By Uploaded by Nova13 - http://www.navy.mil/management/photodb/webphoto/web_020216-N-5607S-001.jpg, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3013405
確かにこの方法なら、あまり精密な作業は要らないかもしれません。ただ、何れにしろ大変な作業であることは変わりありません。このRIM-7のランチャーとして異彩を放つのは、カナダのイロクォイ級ミサイル駆逐艦でしょう。こちらも映像がありました。
2:28辺りから始まる映像を見てください。このビックリドッキリメカぶりはヤッターマンも脱帽です(古い
一つ気になるのは、ランチャーを装着したミサイルがリロードされているシーンです。次弾4発がランチャーごと装填されるように見受けられますが、最初に発射した際に使ったランチャーはどうしたのでしょう。まさか海上へ投棄したんでしょうかね(^^)
この奇抜なランチャーも近代化改装の際にMk41VLSへ更新されたそうです。VLS登場以前のランチャーは百花繚乱で時代に咲いた徒花だったのでしょう。
まぁ本邦のこれも(2:40辺り)相当なもんだと思いますがね(w 故エバケン先生は戦場でこんなまどろっこしいことしてられるかと批判されていましたが、次作の11式では通常のボックス型ランチャーへ改められました。
<追記>
このリンク先の写真なら分かり易いんじゃないでしょうか。ボックスランチャーのレールにアダプターを介して挿入されるランチャー付きのミサイルです。(お金掛かるんで写真を直接貼れません(T_T))
https://www.alamy.com/stock-photo-020626-n-6268k-001-at-sea-aboard-uss-george-washington-cvn-73-jun-129991316.html?imageid=018A1240-0B8C-41A3-AF28-3FDC9A68FB66&p=370272&pn=1&searchId=e88a111e4f698210fa267c634f9753d8&searchtype=0
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