・P-8の新規調達や搭載機器の導入は無い
・U-36Aで行っている訓練は完全にUP-3Dへ移行している
以前投稿した【緊急投稿】P-1はダメな子っぽい は結構な反響を頂きました。
その中にはマル防業界からと思われる方の賛同する意見や、逆に怪文書と罵られるものまで様々でした(w
改めて世間のP-1人気というものを思い知らされましたね。
最近、海洋事業部の航空畑を非常によく知る方とお話しする機会がありましたので、意訳を加えながら差し障りのない範囲で公開したいと思います。
質問 P-1への海洋事業部の認識は?
P-1とP-8は方向性が違う。決して同じ土俵で語られるものではない。海洋事業部はP-1に出来てP-8に出来ないことこそを重視している。
海洋事業部は低高度・低速重視のP-1を高高度・高速重視のP-8とは方向性が違う機種と認識していることが伺える話です。また、P-1のその特性こそをレーゾンデートルとして海洋事業部は重視しているということでしょう(単なるASW番長だけではなく)。
画像引用元: アメリカ合衆国海軍 パブリックドメイン ID 141119-N-AZ408-120
上記写真、P-1とP-8の翼形状の違い、翼の厚み、角度の違いを見てください。
質問 P-1のASW能力がP-8どころかP-3Cにも劣ると伝えられた件についての見解は?
古いP-3Cと言えどもあちらはワールドワイドで使用され、長い間熟成された世界標準機。経験が足らないこちらはが劣っていてもある程度仕方ない。
海洋事業部がP-1のASW能力が他より劣ることについて、現状はそれほど深刻に気にしていないことが伺えます(今後伸びしろがあるということか)。
質問 P-1の現状の不具合について
エンジン関連(カウル等)の不具合はほぼ収まったが、他の箇所で幾つか不具合が出ている。
不具合は未だ収まってないようですが、以前ほど重大ではないという感じでしょうか。
質問 P-1の低稼働率について
P-1は現用の実戦機であるから、補用部品については充分に確保している。むしろ、各製造会社の撤退を気にしている。
ここは世間で流布している部品が足りないから、稼働が上がらないという話とは違う認識でした。
質問 P-8の導入、又はP-8のアンコ導入については?
アンコの入れ替えについて、そのような話は微塵も出ていないし、P-8導入も恐らく無いと思う。
海洋事業部はあくまでも現状を貫き通すつもりみたいですね。個人的には米国-官邸筋の動向如何でP-8との並行装備が有りうると考えてます。
序にU-36Aの用途廃止や民間会社への訓練委託についても訊いてみました。
質問 U-36Aの現状は?
現状、U-36Aが行っていた訓練支援は今や完全にUP-3Dが担っている。U-36Aはもはやパイロットの技量維持程度にしか使われていない。
悪評プンプンだったU-36AはUP-3Dという高性能機を得て、今や余り使われていないみたいです。
質問 U-36Aご自慢のミサイル・シミュレータは現状どうなっているか?
かなり古いし能力も最新ではないので、もう殆ど使われていないのではないか。メルコさんも余り御守りしていないと聞く。部品も無いだろうし。
本物同様のシーカー能力を持ったということで、一時話題になったんですが晩年は寂しいものですね。
質問 訓練の民間委託について
ATAC社への訓練委託については以前から話が出ていたが、実際には国内法規が仇となって難しい。
まぁ、大体こうなりますね。弱小官庁である防衛省の悲しい定めです(w
質問 今後の訓練支援について
UP-3Dが実施する。UP-3Dは製造年度がP-3C眷属の中でも最も新しいのでまだまだ運用できる。
期待のUP-1訓練支援機の登場はまだまだ先のようです(w
質問 本来、電子戦訓練支援機であるUP-3Dを標的訓練等に使うのは宜しくないのでは?
UP-3Dは多用機です(キッパリ
そう言えば防衛力整備計画についても、U-36A訓練支援機は多用機と記述されていましたね。
画像引用元: 防衛力整備計画について(19ページ)
https://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/guideline/plan/pdf/plan_outline.pdf
まだまだ興味深い話をたくさん伺ったのですが、本日はこれ位にさせて頂きます。いつかお話しする機会もあるでしょう。
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時代が違えばフランスと協同開発とかあったんでしょうか?サフランが入ればエンジンもマシなモノになったのか。そもそも哨戒機ごとき需要でエンジンの新開発とか止めてもらえたのか・・・
P-8を買う機会を得るのが良策とはいえ既に海自が初期投資に注ぎ込み過ぎているのと国防族のメンツが何とも・・・
米国がP-8インクリメント2相当の技術を有償で開示すると言う話が有る中で、どうなるかです。
個人的には、政治が認める数を買うと同時に無人機の戦力化が完成時期を目処にP-1の電子戦機など派生機への変更を開始して大幅に減らして、稼働する予算を確保するしかないと。
ただしエンジン次第でしょうが。
もう、フランスにキックオフカスタマーになって貰ってエンジンはSafranへ、アンコはタレスに頼みましょうか(w
P-1が生き残るとしたら、小モサ師匠が仰るようにASW以外の様々な任務機としての活用でしょうが。。。
個人的にはP-8との並行装備は避けられない気がします。
海自の言う重視することは的を得ていない。米軍の後追いで十分なのに、国産機という悪魔の選択をした。そのしっぺ返しをうけている。
遥かに先を見る米海軍と比べたら大したことや無い無視して結構!国産機のせいで米留の機会を減らしたガラパゴスが言うことに値打ちがない。
そしてメーカーも技術側として運用側に、次世代哨戒機の要件に大したことは提案できなかった・・・
エンジンの国産は救いようのない愚作です。オンコンディション整備が前提なのに。そんなことが不可能な信頼性で未だにオーバーホール間隔は目標の半分以下です。