2021年01月20日
【健康のお友達】納豆菌と乳酸菌
納豆菌(Bacillus subtilis natto)は、稲わらにすみついている菌です。煮た大豆を稲わらに包んでおいたところ、偶然に納豆ができたと言われており、おそらくそれが納豆菌利用の始まりです。栄養豊富な食品として、食されてきましたが、昨今では納豆菌そのものや納豆菌がつくる成分の健康への寄与が明らかにされ、注目を浴びています。
納豆には、1gに10億個以上という納豆菌がいます。納豆菌は、生育環境が悪くなると芽胞をつくることで、休眠状態となります。芽胞をつくることは、納豆菌などのBacillus属の重要な特徴のひとつです。芽胞の状態の納豆菌は、水や栄養が極端に少ない環境下でも生き続け、胃酸にも耐えて腸にたどり着きます。腸内に住み着くことはありませんが、善玉菌の増殖を助け、整腸作用を発揮します。また、悪玉菌がつくる腐敗産物の生成を減らし、有害な物質を吸収して排泄を促すことで、肝臓の負担を軽減します。
納豆菌が大豆を発酵させることで、さまざまな成分が生成するとともに、栄養成分が吸収されやすいように分解されていることから、効率よく栄養素を摂取できるようになります。
大豆にはない納豆の有用成分として、ねばねばの主成分であるポリグルタミン酸は、アミノ酸のひとつであるグルタミン酸が、直鎖状に結合してできた天然のアミノ酸のポリマーです。このポリグルタミン酸は、分解されにくく、胃壁の保護及び腸管での老廃物などの排泄を促進します。
納豆に含まれているビタミンK2は 、正常な血液凝固の促進、カルシウムの血管への沈着防止、骨の形成促進などの働きがあります。ビタミンKの多い食品は、抗血液凝固剤を服用している場合、食べることを控えます。
ナットウキナーゼには、血栓の主成分であるフィブリンに直接働きかけ分解する作用、体の中の血栓溶解酵素であるウロキナーゼの前駆体プロウロキナーゼを活性化する作用などがありますが、人で経口投与したナットウキナーゼが消化管から吸収されて、血液中で作用を発揮しているという明確な根拠はいまだありません。
納豆に含まれるポリアミンは、細胞の新陳代謝を正常に行うために必要不可欠な成分で、胎児や新生児の細胞ではポリアミンの合成が活発に行われており、母乳にも多く含まれていることがわかっています。アンチエイジングの効果が、さまざまな研究によって認められていますが、ポリアミンがコラーゲン産生を高めるという作用も報告されています。ポリアミンは、アミノ酸を原材料として、体内でも合成されますが、加齢に伴いつくられにくくなり、減少していきます。しかし、ポリアミンを含有する食品を摂ることで補うことが可能です。ポリアミンは腸から吸収されて、抗老化作用を発揮します。
ポリアミンは、ウイルスから人まで存在している生きるために必要不可欠な成分です。ポリアミンは、主に細胞の生まれ変わりに関与しており、ポリアミンが不足することで細胞の老化は著しくなると考えられています。ポリアミンは、アミノ酸の一種であるアルギニンやオルニチンによって、体内で合成される成分です。ポリアミンは、体内に20種類以上存在しており、代表的なものは、スペルミン、スペルミジンなどです。スペルミンは、最初に発見されたポリアミンであり、細胞の新陳代謝などに深く関わっています。スペルミジンは、細胞の生まれ変わりに関与している酵素を、活性化させる作用を持っています。
ポリアミンに期待される効果は、細胞の生まれかわりを正常にする、新陳代謝を促進、肌のターンオーバーを正常化、血管壁の炎症を抑制し、動脈硬化の予防、血管をしなやかにする、脂肪が燃焼されやすい体質になり太りにくくなるなどです。細胞の若さを保ち、体の中から元気でいるために、ポリアミン摂取で重要なのが、毎日食べることです。ポリアミンを普段の食事で継続的に摂取すると、健康及び美容効果がいっそう期待できます。
年を重ねるとともに腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌が増え、健康に悪影響を及ぼすことがあります。若い人でも、ストレスや抗生物質の服用で悪玉菌が増えることがあります。
乳酸菌とは、糖質を分解して乳酸を50%以上つくりだす細菌の総称で、その種類は200種類以上にものぼります。乳酸菌は、その形状から、球状の乳酸球菌と棒状の乳酸桿菌に大別され、そこから属や菌株などによってさらに細かく分類されます。乳酸菌は、人の腸内にも存在しており、腸は乳酸菌がつくり出す乳酸によって腸内を酸性に保つことで、腸内環境を整え健康を保っています。乳酸菌は、自然界のどこにでも存在する細菌ですが、人間の腸内に棲む乳酸菌は他の動物の腸内では生育することができません。生きたまま腸に達し、すみつくことで、整腸作用を発揮する乳酸菌は、ビフィズス菌(ほかの乳酸菌と違い酸素を嫌う性質があり、発酵すると乳酸だけではなく酢酸も発生させることから、乳酸菌とは別の種類とされることもあります)やアシドフィルス菌などです。
乳酸菌は、悪玉菌が生成する有害物質を減らし、肝臓の解毒の負担を減らします。乳酸菌が腸内でつくる乳酸をはじめとした有機酸は、鉄分などの栄養素の吸収を促進します。また、ぜん動運動を活発にして、通便を改善します。乳酸菌の菌体成分は、免疫機能を高める働きもあります。
人の腸内にはおよそ100種類、100兆個以上の腸内細菌がすみついており、善玉菌と悪玉菌が争っています。善玉菌が優勢を保っている時は、腸の調子が良く、劣勢になった時は便秘などが症状として現れます。
腸内は酸素のほとんど無い嫌気的な状態であることから、酸素が存在する環境では生育しにくいビフィズス菌をはじめとする菌が、おおよそ90%を占めています。なお、ビフィズス菌を含め、ほとんどの乳酸菌は酸素がなくても生き続けられますが、酸素があっても死ぬことはありません。
健康な乳幼児の腸内では、乳酸菌をはじめとした善玉菌が90%以上を占めていますが、年齢とともにその数は減少し、ストレスや食生活などによっても善玉菌の割合は減少すると考えられています。そのため、生きた乳酸菌などの善玉菌を摂取する、または乳酸菌などのエサとなるオリゴ糖や食物繊維などを摂取し、腸内で善玉菌を増やすように働きかけることが必要です。
乳酸菌を増やす方法として、プロバイオティクスとプレバイオティクスという2つの方法があります。プロバイオティクスとは、体に有益なビフィズス菌などの乳酸菌を摂取することです。ビフィズス菌の配合された製品は、特定保健用食品(トクホ)に認定されているものもあり、プロバイオティクスとしての働きが認められている細菌です。プロバイオティクスの作用は、腸内環境の改善や免疫機能の向上、アレルギーの抑制など多岐に渡ります。プレバイオティクスとは、腸内細菌の栄養源となって健康に役立つオリゴ糖などの成分を摂る方法です。
乳酸菌は、さまざまな発酵食品をつくる上で必要不可欠な存在で、昔から人の食生活に深い関わりを持っています。それぞれの特徴を活かして、乳酸菌飲料や発酵乳、チーズなどの乳製品をはじめ、みそ、しょう油、漬物などの食品の製造に使用されています。
ヨーグルトは、牛乳に乳酸菌を加えて発酵させた発酵乳です。ロシアの生物学者メチニコフが、ブルガリア地方に長寿が多いのはヨーグルトを良く食べているからと発表して以来、研究が進められ、さまざまな効用が見いだされています。発酵乳は消化吸収性に優れています。発酵過程で生成する乳酸は、カルシウムと結合し、カルシウムが吸収されやすい乳酸カルシウムとなります。ヨーグルトは、1gに100万個以上の生きた乳酸菌を含んでいます。
納豆菌(Bacillus subtilis natto)は、稲わらにすみついている菌です。納豆には、1gに10億個以上という納豆菌がいます。納豆菌は芽胞をつくることで、胃酸にも耐えて腸にたどり着きます。腸内に住み着くことはありませんが、善玉菌の増殖を助け、整腸作用を発揮します。
納豆の有用成分として、ねばねばの主成分であるポリグルタミン酸は、胃壁の保護及び腸管での老廃物などの排泄を促進します。ビタミンK2は 、正常な血液凝固の促進、カルシウムの血管への沈着防止、骨の形成促進などの働きがあります。納豆に含まれるポリアミンに期待される効果は、細胞の生まれかわりを正常にする、新陳代謝を促進、肌のターンオーバーを正常化、血管壁の炎症を抑制し、動脈硬化の予防、血管をしなやかにする、脂肪が燃焼されやすい体質になり太りにくくなるなどです。細胞の若さを保ち、体の中から元気でいるために、ポリアミン摂取で重要なのが、毎日食べることです。ポリアミンを普段の食事で継続的に摂取すると、健康及び美容効果がいっそう期待できます。
乳酸菌とは、糖質を分解して乳酸を50%以上つくりだす細菌の総称で、その種類は200種類以上にものぼります。乳酸菌は、人の腸内にも存在しており、腸は乳酸菌がつくり出す乳酸によって腸内を酸性に保つことで、腸内環境を整え健康を保っています。生きたまま腸に達し、すみつくことで、整腸作用を発揮する乳酸菌は、ビフィズス菌やアシドフィルス菌などです。乳酸菌は、悪玉菌が生成する有害物質を減らし、肝臓の解毒の負担を減らします。乳酸菌が腸内でつくる乳酸をはじめとした有機酸は、鉄分などの栄養素の吸収を促進します。また、ぜん動運動を活発にして、通便を改善します。乳酸菌の菌体成分は、免疫機能を高める働きもあります。
乳酸菌を増やす方法として、プロバイオティクスとプレバイオティクスという2つの方法があります。プロバイオティクスとは、体に有益なビフィズス菌などの乳酸菌を摂取することです。ビプレバイオティクスとは、腸内細菌の栄養源となって健康に役立つオリゴ糖などの成分を摂る方法です。
乳酸菌は、さまざまな発酵食品をつくる上で必要不可欠な存在で、昔から人の食生活に深い関わりを持っています。ヨーグルトは、牛乳に乳酸菌を加えて発酵させた発酵乳で、消化吸収性に優れています。ヨーグルトは、1gに100万個以上の生きた乳酸菌を含んでいます。
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