2021年01月02日
【提唱】血圧を下げる食生活をはじめとした生活習慣
健康的な生活を送る上で、安定した血圧を保つことは重要です。血圧は、どのようなときに上がって、どのようなときに下がるのでしょうか。また、血圧を下げるために必要なこととは、どのようなことでしょうか。
さまざまな病気を引き起こすとされるのが、高血圧です。高血圧の原因は、主に不規則な生活と生活習慣により引き起こされると言われています。
高血圧が続くと動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞が起きやすくなります。高血圧と診断される最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上の人では、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクは3倍以上に上昇するという調査結果があります。
血圧を下げるためには、食生活をはじめとした生活習慣の見直しが大切です。
塩分は控えめにします。日本人の食事摂取基準によると、男性8.0g未満、女性7.0g未満を1日の塩分摂取量を目標としています。 一般的に高血圧などの疾患を持たない人であれば、日本人の食事摂取基準を参考に塩分量を抑えます。なお、日本高血圧学会では、高血圧治療のためには食塩制限を重要とし、その推奨値は1日6g未満としています。
血圧は、朝食と密接な関係があります。朝食を抜くことで、血圧の上昇を招いてしまうことから、朝食を摂ることは必須です。
血管は加齢などで硬くなり、しなやかさを失っていきます。これは血圧が高くなる大きな原因のひとつとして考えられています。しなやかで柔らかい血管を保つ方法はいくつかあり、NO(一酸化窒素)という物質の産生を増やすこともひとつです。血管内で発生するNOという物質は、血管を柔らかくすることが分かっています。NOは、簡単な運動で産生させることができます。また、NOの産生を増やす食事をとることで、効果が高まります。NOは、アルギニンというアミノ酸からつくられ、アミノ酸はたんぱく質の構成成分です。たんぱく質が豊富な食品として、肉、魚、大豆製品、乳製品などがあります。また、抗酸化物質はNOを保護することが分かってきています。抗酸化作用を有する成分は、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどです。
チョコレートに含まれるカカオポリフェノール、ピーナッツの渋皮に含まれるポリフェノール、杜仲茶に含まれるゲニポシド酸、ギャバロン茶に含まれるGABA(γ-アミノ酪酸)、グレープジュースに含まれるポリフェノール、甘酒に含まれるアミノ酸が2つ以上結合したペプチド、大豆油や紅花油、コーン油などに含まれるリノール酸、えごま油などに含まれるリノレン酸、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などには、血圧を下げる効果が報告されています。
野菜は1日に350g以上食べることが推奨されています。野菜には、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、特にカリウム、マグネシウム、カルシウムなどの栄養成分は高血圧の予防や改善に役立ちます。カリウムはナトリウムと共に浸透圧を維持し、余分なナトリウムを排出することで、血圧の上昇を抑制する働きがあります。
健康診断で必ず血圧を測定します。健康的な生活を送る上で、安定した血圧を保つことは重要です。血圧は、どのようなときに上がって、どのようなときに下がるのでしょうか。また、血圧を下げるために必要なこととは、どのようなことでしょうか。
さまざまな病気を引き起こすとされるのが、高血圧です。高血圧の原因は、主に不規則な生活と生活習慣により引き起こされると言われています。
高血圧が続くと動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞が起きやすくなります。最高(収縮期)血圧が120mmHg未満、最低(拡張期)血圧が80mmHg未満の人に比べて、高血圧と診断される最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上の人では、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクは3倍以上に上昇するという調査結果があります。日本では、高血圧の方はおおよそ4,000万人いると言われ、3人に1人が高血圧ということになります。60歳以上となると、2人に1人です。
血圧は、気温にも影響されます。寒い場合は、血管が縮むことで血圧が上がる傾向にあり、外気と室内の温度差でも変化します。そのため、血圧の測定場所の温度次第で、測定数値に差が出ます。サウナから出て、水風呂に入るといった急激な温度差にさらされると、血圧は上昇します。ストレスは自律神経を刺激して、血圧を上げる原因となります。内臓脂肪の蓄積による肥満も、高血圧を招きます。また、血圧は交感神経の活動が優位のときに上がり、副交感神経が優位なときは下がります。
血圧を下げるためには、食生活をはじめとした生活習慣の見直しが大切です。つまり、生活習慣は血圧に大きな影響を及ぼしています。
ただし、健康のためとは言え、生活習慣の見直しで、日々の負担が大き過ぎると無理が生じて継続が困難となり、日常に取り入れにくくなります。可能な限り続けやすい見直しで、高血圧になりにくい体をつくる必要があります。血圧を下げるための食生活をはじめとした生活習慣の見直した方がいい内容について、紹介します。
- 塩分を控えること
塩分は控えめにすることです。さまざまな食品に塩分は含まれています。味付けには欠かせない調味料のひとつであるしょう油には、100mlあたり最大で18g含まれています。しょう油をつけすぎないように意識すること、塩分の含有量が半分程度となる減塩しょう油を用いることなど、美味しく食べつつも、塩分のコントロールは欠かせません。ラーメン、うどん、そばのスープなども、美味しくてついつい飲み干してしまうことがあるかもしれません。しかし、塩分が多いことから、ほどほどにします。
日本人の食事摂取基準によると、男性8.0g未満、女性7.0g未満を1日の塩分摂取量を目標としています。 一般的に高血圧などの疾患を持たない人であれば、日本人の食事摂取基準を参考に塩分量を抑えます。なお、日本高血圧学会では、高血圧治療のためには食塩制限を重要とし、その推奨値は1日6g未満としています。
- 朝食をきちんと摂ること
血圧は、朝食と密接な関係があります。朝食を抜くことで、血圧の上昇を招いてしまうことから、朝食を摂ることは必須です。さらに減塩を意識するなら朝食です。起床後は、血圧を上げるホルモンがたくさん分泌される時間帯です。この時間に塩分を摂りすぎると、血圧は上昇します。
- 血管を柔らかくする成分を含む食品を食べること
血管は加齢などで硬くなり、しなやかさを失っていきます。これは血圧が高くなる大きな原因のひとつとして考えられています。血管は平滑筋という筋肉でできているため、他の筋肉と同じように加齢ととともに硬くなっていきます。しかし、血管は腹筋や背筋などどの骨格筋と違い、マッサージやストレッチで伸ばすことが困難です。
しなやかで柔らかい血管を保つ方法はいくつかあり、NO(一酸化窒素)という物質の産生を増やすこともひとつです。血管内で発生するNOという物質は、血管を柔らかくすることが分かっています。NOは、簡単な運動で産生させることができます。また、NOの産生を増やす食事をとることで、効果が高まります。
そもそもNOとはどのような物質でしょうか。窒素(N)と酸素(O)が結合した窒素酸化物は、大気汚染の原因物質として知られており、印象があまり良くないかもしれません。ところが、アメリカのある大学の研究で、体内で発生するNOは血管を柔らかくして、拡張することが分かりました。
NOは、血管の内皮細胞から特に血流が加速するときに産生されます。血流が加速すると、NO産生に関与する酵素が働き、NOの合成を促します。血流を加速させるには、散歩や1日に数回お腹や足に力を入れて緩めるなど簡単な運動でも効果があります。
NOの産生を増やすためには、食事も欠かせません。NOは、アルギニンというアミノ酸からつくられ、アミノ酸のシトルリンも密接に関連しています。アミノ酸はたんぱく質の構成成分です。たんぱく質が豊富な食品として、肉、魚、大豆製品、乳製品などがあります。
また、抗酸化物質はNOを保護することが分かってきています。抗酸化作用を有する成分は、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどです。さらに葉酸とαリポ酸もNOを増やすことに役立ちます。抗酸化物質、葉酸、αリポ酸を普段の食事から十分な量がとれない場合、機能性食品などを利用してもいいかもしれません。
- 血圧を下げる食品を食べること
特に甘いものの食べ過ぎは体に良くないといわれますが、一方で疲労回復や血圧低下を促す役割のある食材もあります。チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには、血圧を下げる効能が報告されています。
ピーナッツの渋皮には、血管を拡げ血圧を下げる働きのあるポリフェノールが豊富に含まれています。
杜仲茶に含まれるゲニポシド酸という物質は、交感神経の働きを抑え、血管の筋肉を緩めて拡張し、血圧を下げる効果があることが知られています。さらに悪玉コレステロールが酸化するのを抑制し、血管を守ってくれることも明らかとなっています。
ギャバ茶は、正式にはギャバロン茶といい、静岡県にある農林水産省の野菜茶業試験場で開発された日本製の健康茶です。緑茶の風味を損なわずに長期間保存するために、窒素ガスで処理をした茶葉には、血圧を下げる効果のあるGABA(γ-アミノ酪酸)が多く含まれています。
グレープジュースも血圧を下げる働きがあります。ぶどうの皮に含まれるポリフェノールが血管の内壁に働きかけ、NOの産生を促すことで血管を拡張し、血圧を下げるとのことです。
甘酒に含まれるアミノ酸が2つ以上結合したペプチドには、血圧を抑える効果があることが、分かってきています。
多価不飽和脂肪酸を含む油を摂取すると、血圧が低下するという調査結果があります。大豆油や紅花油、コーン油などに含まれるリノール酸、えごま油などに含まれるリノレン酸、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などが代表的な多価不飽和脂肪酸です。
- カリウムを含む野菜など摂取すること
細胞内のナトリウム濃度が上がるとバランスをとるために血液に水分が入り、循環する血液量が増え、血圧が上がります。この原理により、ナトリウムを排出することは血圧を下げることに繋がります。
野菜は1日に350g以上食べることが推奨されています。野菜には、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、特にカリウム、マグネシウム、カルシウムなどの栄養成分は高血圧の予防や改善に役立ちます。
カリウムは、体内でナトリウムとのバランスを取りながら血圧を調整する役割を果たしています。カリウムはナトリウムと共に浸透圧を維持し、余分なナトリウムを排出することで、血圧の上昇を抑制する働きがあります。
カリウムが多く含まれる食材としては、ホウレンソウ、ひじき、きのこ、雑穀、大豆、納豆、モロヘイヤ、アボカドなどです。
食生活以外に、適度な運動やストレスをためないこと、十分な睡眠をとることも、適切な血圧の維持には欠かせません。
健康的な生活を送る上で、安定した血圧を保つことは重要です。血圧は、どのようなときに上がって、どのようなときに下がるのでしょうか。また、血圧を下げるために必要なこととは、どのようなことでしょうか。
さまざまな病気を引き起こすとされるのが、高血圧です。高血圧の原因は、主に不規則な生活と生活習慣により引き起こされると言われています。
高血圧が続くと動脈硬化が進行し、脳卒中や心筋梗塞が起きやすくなります。高血圧と診断される最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上の人では、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクは3倍以上に上昇するという調査結果があります。
血圧を下げるためには、食生活をはじめとした生活習慣の見直しが大切です。
塩分は控えめにします。日本人の食事摂取基準によると、男性8.0g未満、女性7.0g未満を1日の塩分摂取量を目標としています。 一般的に高血圧などの疾患を持たない人であれば、日本人の食事摂取基準を参考に塩分量を抑えます。なお、日本高血圧学会では、高血圧治療のためには食塩制限を重要とし、その推奨値は1日6g未満としています。
血圧は、朝食と密接な関係があります。朝食を抜くことで、血圧の上昇を招いてしまうことから、朝食を摂ることは必須です。
血管は加齢などで硬くなり、しなやかさを失っていきます。これは血圧が高くなる大きな原因のひとつとして考えられています。しなやかで柔らかい血管を保つ方法はいくつかあり、NO(一酸化窒素)という物質の産生を増やすこともひとつです。血管内で発生するNOという物質は、血管を柔らかくすることが分かっています。NOは、簡単な運動で産生させることができます。また、NOの産生を増やす食事をとることで、効果が高まります。NOは、アルギニンというアミノ酸からつくられ、アミノ酸はたんぱく質の構成成分です。たんぱく質が豊富な食品として、肉、魚、大豆製品、乳製品などがあります。また、抗酸化物質はNOを保護することが分かってきています。抗酸化作用を有する成分は、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどです。
チョコレートに含まれるカカオポリフェノール、ピーナッツの渋皮に含まれるポリフェノール、杜仲茶に含まれるゲニポシド酸、ギャバロン茶に含まれるGABA(γ-アミノ酪酸)、グレープジュースに含まれるポリフェノール、甘酒に含まれるアミノ酸が2つ以上結合したペプチド、大豆油や紅花油、コーン油などに含まれるリノール酸、えごま油などに含まれるリノレン酸、青魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などには、血圧を下げる効果が報告されています。
野菜は1日に350g以上食べることが推奨されています。野菜には、ビタミンやミネラルも豊富に含まれており、特にカリウム、マグネシウム、カルシウムなどの栄養成分は高血圧の予防や改善に役立ちます。カリウムはナトリウムと共に浸透圧を維持し、余分なナトリウムを排出することで、血圧の上昇を抑制する働きがあります。
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