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2020年11月23日

【刮目】視力低下の要因と視力回復が期待される食材


 現在はパソコンやスマートフォンなどで目に負担をかけることが非常に多くなり、日本人の約4割がメガネやコンタクトレンズを使用しています。視力の低下は、主に生活習慣が引き起こしています。





 そもそも視力がなぜ低下するのかというと、ピントを調節する筋肉が凝り固まってしまうからです。目は、毛様体筋と呼ばれる筋肉によってピントを調節しています。しかし、その筋肉がさまざまな要因で凝り固まってしまうと、自由にピントの調節ができず、視力の低下を引き起こします。毛様体筋が凝り固まる要因としては、遺伝や照明、一定の場所を長時間見続けることです。普段から姿勢や照明に注意し、パソコンなどを長時間使用する場合は、合間に遠くを見たりすることが大切です。





 生活習慣で低下した視力は、同様に食事などの生活習慣で改善することが可能です。





 視力回復が期待される食材としては、アントシアニンを含むブルーベリー、ルテインを含むケールやモロヘイヤ、ホウレンソウ、小松菜、アスタキサンチンを含むサケやエビなどです。ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、ポリフェノールの一種で、体内ではロドプシンという視覚に関与するたんぱく質の合成に影響し、目の機能改善や視力低下の防止、白内障予防にも効果があることから、目に良いと言われています。ケールやモロヘイヤ、ホウレンソウに含まれるルテインには、水晶体や網膜の酸化を防止する働きがあります。また、紫外線のダメージから目を守り、白内障や黄斑変性症の予防にも効果が期待されています。アスタキサンチンは、筋肉の弛緩作用があり、目の調節に関与する毛様体筋の疲労を防ぎ、遠近を識別する視力検査でも目の機能の向上が認められることから、目の疲労回復に効果があることが期待されています。





 視力の低下が気になる場合、普段の食事の中に視力を回復させる食材を取り入れてみてはいかがでしょうか。メガネやコンタクトレンズの煩わしさから解放されるかもしれません。




視力低下の要因


 現在はパソコンやスマートフォンなどで目に負担をかけることが非常に多くなり、日本人の約4割がメガネやコンタクトレンズを使用しています。同じ姿勢で同じ作業をし続けることも、おのずと眼精疲労を引き起こし、視力低下の大きな原因となります。視力の低下は、主に生活習慣が引き起こしています。





 そもそも視力がなぜ低下するのかというと、ピントを調節する筋肉が凝り固まってしまうからです。目は、毛様体筋と呼ばれる筋肉によってピントを調節しています。しかし、その筋肉がさまざまな要因で凝り固まってしまうと、自由にピントの調節ができず、視力の低下を引き起こします。毛様体筋が凝り固まる要因としては、遺伝や照明、一定の場所を長時間見続けることです。視力低下の要因の10%は遺伝と考えられており、既に原因となっている遺伝子が特定されています。また、現代では照明技術が向上しており、夜も強い光を浴びています。子供の頃から夜にも強い光を浴びているため、目に影響を与え、視力の低下を引き起こしている可能性があります。さらに同じ場所を一定時間見つめ続けると、毛様体筋が一定に保たれてしまい、収縮をしなくなります。同じ姿勢でずっと作業をしていると肩こりを起こすのと同じです。寝転がってテレビを見る、あるいは本を読んでいると、片方の目で見ている対象への距離が左右で異なり、どちらかが見えにくくなることもあります。





 普段から姿勢や照明に注意し、パソコンなどを長時間使用する場合は、合間に遠くを見たりすることが大切です。





 レーシック手術で視力を回復する人も増えていますが、生活習慣で低下した視力は、同様に食事などの生活習慣で改善することが可能です。





 普段の食事の中に視力を回復させる食材を取り入れてみてはいかがでしょうか。



glasses-1246611_1920.jpg


視力回復が期待される食材

アントシアニンを含むブルーベリー


 ブルーベリーはその名の通り、印象的な濃い青紫色の果実です。この青紫色の色素であるアントシアニンが、目に良いと言われる成分のひとつです。アントシアニンは、ブルーベリーだけが含有する成分ではなく、ナスや紫いもなどにも含まれていますが、ブルーベリーはほかの果物や野菜に比べて、含有量が高いことで知られています。





 アントシアニンは、ポリフェノールの一種で、体内ではロドプシンという視覚に関与するたんぱく質の合成に影響し、目の機能改善や視力低下の防止、白内障予防にも効果があることから、目に良いと言われています。





 人は目に入ってきた情報を網膜に映し出し、それを脳に伝えることで、見えると感じます。情報を伝えるときに、網膜にあるロドプシンが分解と合成を繰り返します。視覚に大きく関与するロドプシンは、疲れや加齢により、その機能が低下します。そうなると、目がかすんだり、ぼやけたりします。アントシアニンは、ロドプシンの分解と合成を助ける機能があります。





 最近の研究では、アントシアニンがブルーライトから目を守ってくれるという結果も報告されています。





 ブルーベリーは、アントシアニンだけでなく、ビタミンEやビタミンCも含有しています。アントシアニンに加え、これらのビタミンは、体内で発生する活性酸素を除去する抗酸化作用があります。紫外線やストレスなどで体内に発生した活性酸素は、細胞や血管など体のさまざまなところにダメージを与えます。





 ブルーベリーは丸ごと全部食べられるため、無駄なく栄養を摂取することができます。



ルテインを含むケールやモロヘイヤ、ホウレンソウ、小松菜


 ケールやモロヘイヤ、ホウレンソウに含まれるルテインには、水晶体や網膜の酸化を防止する働きがあります。また、紫外線のダメージから目を守り、白内障や黄斑変性症の予防にも効果が期待されています。





 ルテインは、カロテノイドと呼ばれる天然色素です。カロテノイドには、β-カロテンやゼアキサンチンなどがあり、全部で600種類以上もあるといわれています。ルテインは緑黄色野菜に多く含まれ、体内では特に目の水晶体や黄斑部などに存在しています。





 ただし、体内で合成できない成分のため、食事などから摂る必要があります。





 ケールには、100gあたり21.9mgのルテインが含まれています。これは、野菜の中でもトップクラスの含有量です。ケールには、ルテインのほかにもビタミンやミネラルなどさまざまな栄養が含まれています。ケールは、青汁に使われることが多い野菜です。





 モロヘイヤには、100gあたり13.63mgのルテインが含まれています。モロヘイヤは、茎を取り除き、ゆでてから刻むことでねばねばになります。主におひたしやスープに使用されています。





 ホウレンソウには、100gあたり4.51mgのルテインが含まれています。1年中いつでも手に入りやすい野菜です。おひたしやナムルなどの和え物、ハムや卵との炒め物などさまざまな食べ方ができます。





 小松菜には、100gあたり7.59mgのルテインが含まれています。茹でておひたしにするのはもちろん、汁物や炒め物にも使うことができます。



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アスタキサンチンを含むサケやエビ


 アスタキサンチンは、筋肉の弛緩作用があり、目の調節に関与する毛様体筋の疲労を防ぎ、遠近を識別する視力検査でも目の機能の向上が認められています。つまり、目の疲労回復に効果があることが期待されています。





 アスタキサンチンは、サケやエビなどに多く含まれている赤色の色素です。アスタキサンチンは、動植物に広く分布しています。アスタキサンチンは、活性酸素を除去する抗酸化作用があります。





 さらに、近年増加している糖尿病にも効果があるとの報告があります。糖尿病の合併症には、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症などがあります。糖尿病性網膜症は失明につながり、糖尿病性腎症も網膜に悪影響をきたすなど、目の機能に関連する大きな問題です。この両方に効果が認められたとの報告があります。





 アスタキサンチンを100gあたり多く含む食材としては、桜エビ7.0mg、キムチなどに使用するオキアミ4.0mg、紅サケ2.5〜3.7mgなどです。なお、サケのアスタキサンチンは、主にサケが食べるヘマトコッカスという藻に由来します。





 このほかに目に効果のある成分として、ビタミンAやビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、DHAなどがあります。ビタミンAには抗酸化作用があり、目の細胞や網膜の新陳代謝を促してくれます。ビタミンB1は、目から脳に通じる神経の伝達を維持します。ビタミンB2は、網膜や粘膜を保護し、目の細胞の再生を促します。ビタミンB12は、視神経の働きを活性化させ、正常化します。ビタミンCは、抗酸化作用により水晶体の酸化を防ぎます。ビタミンEは、血行を促進し目の老化を防止するとともに眼精疲労やドライアイを予防します。青魚などに含まれるDHAは、網膜細胞を正常な状態に保ちます。





 なお、目に良いからといって、これらの栄養素が含まれている食材ばかり食べればいいというわけではありません。バランスの優れた食生活が大切です。



まとめ


 現在はパソコンやスマートフォンなどで目に負担をかけることが非常に多くなり、日本人の約4割がメガネやコンタクトレンズを使用しています。視力の低下は、主に生活習慣が引き起こしています。





 そもそも視力がなぜ低下するのかというと、ピントを調節する筋肉が凝り固まってしまうからです。目は、毛様体筋と呼ばれる筋肉によってピントを調節しています。しかし、その筋肉がさまざまな要因で凝り固まってしまうと、自由にピントの調節ができず、視力の低下を引き起こします。毛様体筋が凝り固まる要因としては、遺伝や照明、一定の場所を長時間見続けることです。普段から姿勢や照明に注意し、パソコンなどを長時間使用する場合は、合間に遠くを見たりすることが大切です。





 生活習慣で低下した視力は、同様に食事などの生活習慣で改善することが可能です。





 視力回復が期待される食材としては、アントシアニンを含むブルーベリー、ルテインを含むケールやモロヘイヤ、ホウレンソウ、小松菜、アスタキサンチンを含むサケやエビなどです。ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、ポリフェノールの一種で、体内ではロドプシンという視覚に関与するたんぱく質の合成に影響し、目の機能改善や視力低下の防止、白内障予防にも効果があることから、目に良いと言われています。ケールやモロヘイヤ、ホウレンソウに含まれるルテインには、水晶体や網膜の酸化を防止する働きがあります。また、紫外線のダメージから目を守り、白内障や黄斑変性症の予防にも効果が期待されています。アスタキサンチンは、筋肉の弛緩作用があり、目の調節に関与する毛様体筋の疲労を防ぎ、遠近を識別する視力検査でも目の機能の向上が認められることから、目の疲労回復に効果があることが期待されています。





 視力の低下が気になる場合、普段の食事の中に視力を回復させる食材を取り入れてみてはいかがでしょうか。メガネやコンタクトレンズの煩わしさから解放されるかもしれません。



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