四季ラビオリ

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数週間前の話。
朝の9時ごろまで寝ていると（自分の生活リズムは一般の人とは違います）
玄関の方から「ピンポーン」と呼び鈴が鳴りました。
自分以外に誰もいないのかな？と思いましたが、まだ眠たかったので申し訳ないけどスルーしました。
そうすると2回目の「ピンポーン」が。



まあ、2回鳴らされるのはよくあることですが、
ここでコチラが玄関に行かなければ、相手が諦めて終了。
「居るなら出ろよ！」と思った方もいるでしょうが、
寝起きで髪はボサボサ、口は臭く、ダルダルのパジャマを着ているオッサンです。
誰にも会いたくないのは分かりますよね（笑



そんな訳で無視させていただいていると、玄関を開けて

「すいませーん」

「すいませーーん」


「す・い・ま・せーーーん」

このような攻撃が始まりました…。



こうなると仕方ないので、自分が寝起きの状態で玄関へ行きました。
見てみるとガタイのいい40代男性が居て、
近所で工事を始めるからその挨拶にきましたとのこと。
ご両親にもよろしくお伝えください、と工期の内容などが書かれた紙を渡して帰っていきました。
ちなみにこのときの自分は非常に不機嫌で、鬼のような顔をしながら男の話を聞きましたよ。



後になってわかったのですが、このとき、茶の間には誰もおらずテレビがつけっぱなしでした。
そのため、玄関まで音声が漏れていたのですね。
だから、尋ねた人からすれば、明らかに誰か居そうだなと感じるのは分かります。
玄関を開けて「すいませーん」と言いたくなるのも分からなくはありません。
しかし、この行為、自分はアウトだと思うのです。



まず、家に居ても玄関に行けない状況というのは、有りえます。
お風呂に入っていたり、大事な電話をしていたり、揚げ物をあげていたり……。
少し想像しただけでも、これだけ浮かびます。



だから呼び鈴を2回鳴らしても、誰も出てこない場合は
「誰か居るみたいだけど、ここまで来られない状況なんだな」
と察して、出直すのが大人の対応なのではないかと。



更にこの件に関して言えば、すでにご近所さんが果物を持って挨拶に来てくれていました。
だからここまでして挨拶に来なくても…というのがあるし、
もしくは紙だけポストに入れておいて、後でもう一度訪ねるのもありだと思うのです。



でも、この男性はそれをしなかった。
それは想像力が欠如しているというのもあるだろうけど、大きな理由は
「もう一度来るのが面倒くさい」
だと思います。
もしくは
「工事前にコチラが挨拶をしなかった為にトラブルになり、俺の所為になったら困る」
こんなところではないでしょうか。
自分も同じような経験はあるから分かります。



しかし、この理由はあくまでも自分の都合で、相手のことはまったく考えていません。
頭で考えている理由は、全て自分のためなのです。
だからコチラが不快な気分にさせられるわけで。
正直、こんなことをする業者がリフォームを担当するって、
ご近所さん大丈夫かなと思っていたのですが……。



工事が始まった3週間ほど経った夕方。
現場から電話をしている声が聞こえます。
コチラが部屋の窓をあけているとはいえ、
会話の内容がハッキリと聞き取れる音量で、かなり怒っている模様。



更に聞き耳を立ててみると（ゲスですいません）
「○○さん、今さらになって“ああせい、こうせい”って言ってきました。
　あの人、口を出すわりには金は出さんって何なんですか！？」
「こんなんじゃワシらやっていられませんわ！会社からいうて下さいよ！」
詳細は分かりませんが、大工さんと会社側で揉めていることは間違いありません。
それを聞いて、自分は、
「ああ、あのような挨拶に来る人間が携わっている現場なら、
仕事の上でもトラブルになるよな……」
と納得。



相手の気持ちが分からない人間は、どんな場所でも自分中心で動く。
それが周りに迷惑をかけていると気づくことが出来ればいいですが、
自分の行為は正しいと思い込んでいるから、それは無理。
こういう人間とは、一緒に仕事はしたくないものだと改めて思いました。
つくづく、ご近所さんのリフォームが無事に終了するように祈ります。
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