2016年04月27日
認定介護福祉士とは。資格取得の方法や期待されること。
現在、新たな介護の資格として注目を集めている、認定介護福祉士という資格があります。
未だ検討段階のため、未確定な部分の多い資格ではありますが、導入はほぼ決定されているものとして考えられています。
今回は、認定介護福祉士とはどのような資格で、今後どのような場面で活躍が期待されているのかをお伝えしていきます。
これまで介護の現場で要介護者の生活を支えてきた介護福祉士。
その資質をより高めた者としての役割を期待されているのが認定介護福祉士です。
介護サービスは、より質の高いものを求められるようになってきています。
重度化・高度化する、利用者や地域社会からのニーズにより的確に応えていくためには、これまでの介護サービスに加えて、
・利用者の生活の質(QOL)を高めること
・地域を巻き込んだ、包括的なケアを行っていくこと
・介護だけでなく、他の職種(医療、栄養、リハビリなど)との連携をより強化していくこと
が必要となってきます。
分かりやすく言うと、これまでの介護主任という立場の方が、認定介護福祉士の立場になるとイメージしてください。
現場の介護士をまとめ上げ、現場の介護リーダーへの指導や教育、介護サービスの統括的マネジメントを通して、チームとしてのレベルアップを図る立場となるのが、認定介護福祉士です。
他にも、地域参加型の勉強会やボランティア活動、他職種とのパイプ役になるなど、介護の現場ではまさに核となり、潤滑油ともなる存在です。
認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格となります。
これまでの介護資格のキャリアパスルートのひとつとして、
介護職員初任者研修→介護職員実務者研修→介護福祉士
というルートがあります。ここに新たに、
介護職員初任者研修→介護職員実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士
という、新たなキャリアアップへの道が整備されるというものです。
介護士が資格を取得するときに通るルート(キャリアパスルート)を整備し、より明確にすることは、介護士が資格取得の際にムダな遠回りをせずになりたい職種に就けるようになるということです。
そして現在、迫る2025年の介護問題に備え、介護福祉士の人数比率を増やすことが求められています。
その介護福祉士のキャリアパスルート上に、新たなキャリアアップの道として、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士へのルートを設けることは、これまで介護福祉士として働いてきた方に、さらにキャリアアップのチャンスが生まれます。
つまり、介護資格のバージョンアップです。
今後、ますます必要となってくる介護士を、認定介護福祉士を通して、
・教育・指導的な志向を持った介護士
・管理的な志向を持った介護士
・技術的な志向を持った介護士
を養成することを目的としています。
プロは、その分野に特化して力を発揮できるからプロと呼ばれます。その役割が、いよいよ介護にも求められるようになってきているというわけです。
そのためにも、キャリアパスルートの整備と、認定介護福祉士という新たな資格を作ることは、とても重要だということがお分かりいただけると思います。
まず知っておいていただきたいのは、認定介護福祉士は国家資格ではないということです。
介護福祉士が国家資格なのに対し、認定介護福祉士は民間資格となります。
国家資格である介護福祉士の上位資格なのに、なぜ民間資格なのか。
そう考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ケアマネージャーの資格も民間資格です。
それなのに、ケアマネの資格を取りたいという方は、この業界にはたくさんいらっしゃいます。
どちらの資格も国家資格になってほしいとは思いますが、たとえ民間資格であっても、時代に求められている資格ならば、そこはあまり問題ではないようにも思えます。
その資格を取得して、何がしたいのか。
それを考えて資格を取ることが重要です。
もちろん、資格を取得することで就職や人事に有利になることはたくさんありますから、そのためにも取れる資格は取っておきたいという考えの方もいらっしゃいます。
しかしその場合でも、「資格を取得して、仕事を選択できる余裕を持ちたい」ということにはなるでしょう。
つまり、国家資格でも民間資格でも、いろいろな場面で自分にとって有利になったり、社会にとって役に立つ資格であるのなら、どちらでもいいということです。
一部では国家資格でないことに対してまだ否定的な意見もある認定介護福祉士ですが、そのような情報に踊らされずに、必要なものかそうでないものかを、自分の中でしっかりと見極めることが大切です。
ちなみに介護福祉士も国家資格ではありますが、医者や看護師のように業務独占資格ではなく、名称独占資格です。民間資格だったとしてもおかしくなかったとも言えます。
認定介護福祉士になるには、現在以下のようなことが条件として挙げられています。
・実務経験が7〜8年以上であれば望ましいこと
・介護チームのリーダーとしての経験があれば望ましいこと
・居宅、施設系のサービスの生活支援を両方経験していることが望ましいこと
望ましいとされているのは、経験がない場合でも養成研修などで補うことができるようにと検討されているためです。
認定介護福祉士になるために、第1段階の研修と第2段階の研修を受け、認定介護福祉士養成研修を受けることが必要とされています。
さらにその前段階において、必要な知識や技術を身につけることを目的としたファーストステップ研修や、介護福祉士初任者研修というものも検討されています。
先ほどの、経験がない知識や技術を習得するための分野別研修となります。
・障碍者支援のための研修
・介護支援専門員現任研修
・痰の吸引、経管栄養に関する研修会への参加(制度上の研修とは異なる)
・介護技術講習(主任指導者養成講習会、指導者養成講習会)
・介護福祉士実習指導者講習会
・サービス提供責任者研修
・リーダー研修会(基礎講座、応用講座)
・研究、発表に関する研修会
・災害支援に関する研修会
・その他(全国大会、日本介護学会、ブロック研修会、ブロックリーダー研修会など)
すべての研修に参加する必要はないと思われます。あくまでも、必要な知識や技術を身につけるための研修です。
各研修にかかる費用については未定です。
待遇面、給料面について気になる方も多いと思います。
しかし、現状ではいつから始まるのかも未定のため、待遇や給料なども当然決められてはいません。
予想されるのは、ケアマネの資格同様に、資格手当が付くケースです。どれくらい付くのかはその事業所によります。
そして待遇面ですが、おそらく有利なものになるのは間違いないと思われます。
これまでも、ケアマネや社会福祉士の資格を持っているというだけで一目置かれる存在だった方もいらっしゃるでしょう。
すでに何年も実務経験があるという方が、この資格を持っている場合が多くなるでしょうから、認定介護福祉士も待遇面では有利になることが予想されます。
これから、認定介護福祉士を目指してみようと考えられた方に、まず考えていただきたいことがあります。
自分は、どのようなキャリアを経て、認定介護福祉士の資格を取得したいのか。
ということです。
上述したような、介護のキャリアパスルートを確認することで、なるべく最短で、効率的に資格を取得するまでの期間や、何を勉強すればいいのか、ということが整理できます。
介護の資格を何も持っていないという方は、こちらからどうぞ。
介護士がます取得すべき介護職員初任者研修資格とは
介護福祉士の資格を取得したい方は、こちらが参考になります。
介護福祉士の資格取得を目指すなら
キャリアパスについては、こちらをお読みいただくとより理解しやすいと思います。
介護のキャリアパス制度について
キャリアパス制度の充実した職場を探すなら、介護に特化した求人の多いこちらが便利です。
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介護の仕事をされている方は、今後の認定介護福祉士についての動向も気にしつつ、認定介護福祉士が導入されてすぐに動けるように、まずは自分に必要な資格を取得しておきましょう。
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未だ検討段階のため、未確定な部分の多い資格ではありますが、導入はほぼ決定されているものとして考えられています。
今回は、認定介護福祉士とはどのような資格で、今後どのような場面で活躍が期待されているのかをお伝えしていきます。
認定介護福祉士の役割
これまで介護の現場で要介護者の生活を支えてきた介護福祉士。
その資質をより高めた者としての役割を期待されているのが認定介護福祉士です。
介護サービスは、より質の高いものを求められるようになってきています。
重度化・高度化する、利用者や地域社会からのニーズにより的確に応えていくためには、これまでの介護サービスに加えて、
・利用者の生活の質(QOL)を高めること
・地域を巻き込んだ、包括的なケアを行っていくこと
・介護だけでなく、他の職種(医療、栄養、リハビリなど)との連携をより強化していくこと
が必要となってきます。
分かりやすく言うと、これまでの介護主任という立場の方が、認定介護福祉士の立場になるとイメージしてください。
現場の介護士をまとめ上げ、現場の介護リーダーへの指導や教育、介護サービスの統括的マネジメントを通して、チームとしてのレベルアップを図る立場となるのが、認定介護福祉士です。
他にも、地域参加型の勉強会やボランティア活動、他職種とのパイプ役になるなど、介護の現場ではまさに核となり、潤滑油ともなる存在です。
認定介護福祉士への新たなキャリアパスルートとは
認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格となります。
これまでの介護資格のキャリアパスルートのひとつとして、
介護職員初任者研修→介護職員実務者研修→介護福祉士
というルートがあります。ここに新たに、
介護職員初任者研修→介護職員実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士
という、新たなキャリアアップへの道が整備されるというものです。
介護士が資格を取得するときに通るルート(キャリアパスルート)を整備し、より明確にすることは、介護士が資格取得の際にムダな遠回りをせずになりたい職種に就けるようになるということです。
そして現在、迫る2025年の介護問題に備え、介護福祉士の人数比率を増やすことが求められています。
その介護福祉士のキャリアパスルート上に、新たなキャリアアップの道として、介護福祉士の上位資格である認定介護福祉士へのルートを設けることは、これまで介護福祉士として働いてきた方に、さらにキャリアアップのチャンスが生まれます。
つまり、介護資格のバージョンアップです。
今後、ますます必要となってくる介護士を、認定介護福祉士を通して、
・教育・指導的な志向を持った介護士
・管理的な志向を持った介護士
・技術的な志向を持った介護士
を養成することを目的としています。
プロは、その分野に特化して力を発揮できるからプロと呼ばれます。その役割が、いよいよ介護にも求められるようになってきているというわけです。
そのためにも、キャリアパスルートの整備と、認定介護福祉士という新たな資格を作ることは、とても重要だということがお分かりいただけると思います。
認定介護福祉士は民間資格です
まず知っておいていただきたいのは、認定介護福祉士は国家資格ではないということです。
介護福祉士が国家資格なのに対し、認定介護福祉士は民間資格となります。
国家資格である介護福祉士の上位資格なのに、なぜ民間資格なのか。
そう考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ケアマネージャーの資格も民間資格です。
それなのに、ケアマネの資格を取りたいという方は、この業界にはたくさんいらっしゃいます。
どちらの資格も国家資格になってほしいとは思いますが、たとえ民間資格であっても、時代に求められている資格ならば、そこはあまり問題ではないようにも思えます。
その資格を取得して、何がしたいのか。
それを考えて資格を取ることが重要です。
もちろん、資格を取得することで就職や人事に有利になることはたくさんありますから、そのためにも取れる資格は取っておきたいという考えの方もいらっしゃいます。
しかしその場合でも、「資格を取得して、仕事を選択できる余裕を持ちたい」ということにはなるでしょう。
つまり、国家資格でも民間資格でも、いろいろな場面で自分にとって有利になったり、社会にとって役に立つ資格であるのなら、どちらでもいいということです。
一部では国家資格でないことに対してまだ否定的な意見もある認定介護福祉士ですが、そのような情報に踊らされずに、必要なものかそうでないものかを、自分の中でしっかりと見極めることが大切です。
ちなみに介護福祉士も国家資格ではありますが、医者や看護師のように業務独占資格ではなく、名称独占資格です。民間資格だったとしてもおかしくなかったとも言えます。
認定介護福祉士になるには
認定介護福祉士になるには、現在以下のようなことが条件として挙げられています。
・実務経験が7〜8年以上であれば望ましいこと
・介護チームのリーダーとしての経験があれば望ましいこと
・居宅、施設系のサービスの生活支援を両方経験していることが望ましいこと
望ましいとされているのは、経験がない場合でも養成研修などで補うことができるようにと検討されているためです。
認定介護福祉士になるために、第1段階の研修と第2段階の研修を受け、認定介護福祉士養成研修を受けることが必要とされています。
さらにその前段階において、必要な知識や技術を身につけることを目的としたファーストステップ研修や、介護福祉士初任者研修というものも検討されています。
ファーストステップ研修・介護福祉士初任者研修
先ほどの、経験がない知識や技術を習得するための分野別研修となります。
・障碍者支援のための研修
・介護支援専門員現任研修
・痰の吸引、経管栄養に関する研修会への参加(制度上の研修とは異なる)
・介護技術講習(主任指導者養成講習会、指導者養成講習会)
・介護福祉士実習指導者講習会
・サービス提供責任者研修
・リーダー研修会(基礎講座、応用講座)
・研究、発表に関する研修会
・災害支援に関する研修会
・その他(全国大会、日本介護学会、ブロック研修会、ブロックリーダー研修会など)
すべての研修に参加する必要はないと思われます。あくまでも、必要な知識や技術を身につけるための研修です。
各研修にかかる費用については未定です。
認定介護福祉士の待遇・給料などは?
待遇面、給料面について気になる方も多いと思います。
しかし、現状ではいつから始まるのかも未定のため、待遇や給料なども当然決められてはいません。
予想されるのは、ケアマネの資格同様に、資格手当が付くケースです。どれくらい付くのかはその事業所によります。
そして待遇面ですが、おそらく有利なものになるのは間違いないと思われます。
これまでも、ケアマネや社会福祉士の資格を持っているというだけで一目置かれる存在だった方もいらっしゃるでしょう。
すでに何年も実務経験があるという方が、この資格を持っている場合が多くなるでしょうから、認定介護福祉士も待遇面では有利になることが予想されます。
認定介護福祉士への道
これから、認定介護福祉士を目指してみようと考えられた方に、まず考えていただきたいことがあります。
自分は、どのようなキャリアを経て、認定介護福祉士の資格を取得したいのか。
ということです。
上述したような、介護のキャリアパスルートを確認することで、なるべく最短で、効率的に資格を取得するまでの期間や、何を勉強すればいいのか、ということが整理できます。
介護の資格を何も持っていないという方は、こちらからどうぞ。
介護士がます取得すべき介護職員初任者研修資格とは
介護福祉士の資格を取得したい方は、こちらが参考になります。
介護福祉士の資格取得を目指すなら
キャリアパスについては、こちらをお読みいただくとより理解しやすいと思います。
介護のキャリアパス制度について
キャリアパス制度の充実した職場を探すなら、介護に特化した求人の多いこちらが便利です。
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介護の仕事をされている方は、今後の認定介護福祉士についての動向も気にしつつ、認定介護福祉士が導入されてすぐに動けるように、まずは自分に必要な資格を取得しておきましょう。
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