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posted by fanblog

2016年01月29日

食事形態の見直しについて

前回の続きです。


前回のを読まれてない方は、下記の記事から先に読むことをおすすめします。

食事の種類(食事形態)について


さて、今回は食事形態の見直しについてです。

だいたい食事形態の見直しをするときは、様々な職種と協議して決定するカンファレンスやミニカンファレンスが開催されます。


私たち介護士は食事の介助を毎日やっています。


なので、当然そういったカンファなどの会議では一番入居者の食事に関する現在の状況を知っているわけですが、そのような会議の場で、


ちゃんと情報を共有できていますか?


カンファにはケアマネをはじめ、看護師や栄養士の他にも機能訓練士などのリハビリスタッフが参加することもあります。あとこれはあまりないかもしれませんが、医師も参加することがあります。当然、介護を受けるご本人やご家族も参加されます。


そんなたくさんの職種が集まる場で、その方のリアルな状態を知っている介護士さんは、しっかりと情報を集めて、まとめたものを意見として説明できるようにしておかないといけませんよね。



今回のように、食事の見直しについて議題が挙がったとしましょう。


食事について、現在の食事形態のままでいいのか、何か問題があるとすればどんな問題があるのか、そしてどんなアプローチをしていくのかを、介護の意見としてあらかじめまとめておく必要があります。


これはカンファだけじゃなく、介護士さん同士のユニット会議などの場でも同じことがいえます。


しっかりと入居者の状態を把握して、その情報を職員同士で共有することで、


「こんな方法もあるんじゃないか」


「じゃあこうしていくのはどうか」



と、意見交換や入居者にもお聞きしながらその方に合った食事の見直しが行われます。


なので、毎日食事介助をやっている私たちが、その方の食事の様子をしっかりと観察しておかないといけないんですね^^





【食事の観察のポイント】

・開口の具合

・咀嚼の回数

・義歯の噛み合わせ

・飲み込むまでの時間

・飲み込んでからのムセの有無

・食後のゴロ音



などを、普段から観察しておくことが大切です。


これらを普段から観察し、食べにくそうにしていたり残すことが増えたなと思うときは、食事形態に問題があるのかもしれないと一度考えてみる必要もあると思います。


そういった普段の食事の状況を生で見ている私たち介護士だからこそ、気づけることですよね^^


観察のポイントの中に、どれかひとつでも問題がありそうなら、その問題解決のためのアプローチが必要だと思いますので、見逃さないようにしましょう。


それともうひとつ重要なことをお伝えしたいと思います。


食事形態は、常食→きざみ食へ、極きざみ食→ミキサー食へ、といった具合に一度形態が落ちてしまうとなかなか元の食事形態に戻すのは難しくなります。


嚥下の状態などに合わせて形態を変更することはもちろん大切なことですが、


普通の食事を食べてもらえるようにするにはどうしたらいいのか


その気持ちを忘れないようにしましょう。


誰だって、刻まれた物やミキサーみたいな食事はイヤですよね。


仕方ないと簡単にあきらめないで、元の戻せるようにするにはどんなアプローチの方法があるのかも、食事形態の変更の際は考えておいてほしいなと思います。


それが、今現在ミキサー食を召し上がっている方の、食事の質を上げるヒントになると信じています。


たとえ戻せなくても、戻す方法はないのかといつも考えながら食事介助ができる、そんな意識の高い介護士さんになりたいものです。



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アポロン
介護福祉士、社会福祉士、ケアマネージャー、看護師の資格を持っています。現在はとある施設で職員教育の役職に就き、それを主な職務にしつつ、大好きな現場にもちょくちょく足を運んで、業務も手伝っています。日々、介護に対してのカンが鈍らないよう勉強中です。
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