価格:2,036円 |
映画全編:
ストーリー
良一、啓二のお父さんは、重役の岩崎の近くに引っ越して出世のチャンスをうかがっている。だが、兄弟の前では厳格そのもの。引っ越しで転校した兄弟は早速地元の悪ガキグループと喧嘩した揚句、鬱陶しくなって小学校をずる休みするも担任の家庭訪問で知られ、二人は父さんから大目玉。そのうち悪ガキ仲間と友達になり一緒に遊ぶようになる。その中には岩崎の子供もいる。ある日、みんなで「うちの父ちゃんが一番えらい」と自慢する話が出る。兄弟も自分の父親が一番えらいと信じて疑わなかったが、ある日、岩崎の家へ行って見せてもらった16ミリ映画の中で、父は岩崎の前でお世辞を言い、動物のまねまでしてご機嫌伺いをしていた。怒った二人は食事も取らず、またしても学校をサボって抗議する。しかし、その抗議も長続きせず母のとりなしで兄弟は夕食を食べて寝る。父も子供の寝顔を見ながら、家族のためとは言いながら子供を絶望させたことを後悔する。翌朝、いつものように父と兄弟は一緒に家を出る。
より引用
キャスト
斎藤達雄・・・・・・父親
吉川満子・・・・・・母親
菅原秀雄・・・・・・長男
突貫小僧(青木富夫)・・次男
阪本武・・・・・・・重役
早見照代・・・・・・重役夫人
小津安二郎監督作品。 公開は1932年。
クレジットに原作 ゼェームス・槇、潤色 燻屋鯨兵衛とありますが、これはいずれも監督の小津安二郎のペンネームです。
潤色ってあまり聞かないですが、物語などに手を加え、ある程度物語を作り直すような場合に使いますね。
1931年に制作開始とのことですが、アメリカだとこの頃には既にトーキーが主流になっていますが、日本ではトーキーが導入されたばかりの頃です。サイレント映画がまだ多かった時代です。
この映画はいわば小市民映画といったものです。
サラリーマン階級の日常や感情を描いた作品で、この時期に流行りました。
子供の視点からそのサラリーマン社会の悲哀を描いた小津安二郎監督の傑作です。
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