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2020年03月17日
『レッド・ドラゴン』トマス・ハリスが生んだハンニバル・レクター博士初登場!の感想
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『レッド・ドラゴン』は、トマス・ハリスのサスペンス・ホラー小説です。
初版発行は1981年。
『羊たちの沈黙』でちらっと出てきたFBI捜査官ウィル・グレアムと
非常に印象に残るカリスマ食人鬼ハンニバル・レクターが登場。
時系列的には、『レッド・ドラゴン』が先で『羊たちの沈黙』が後になります。
なので、ハンニバル・レクター博士の記念すべき初登場作品ですね。
■ 目 次 ■
・あらすじ
・『レッド・ドラゴン』の鍵は「変身」
・同情せずにはいられない殺人犯フランシス・ダラハイドのどんでん返し
・2002年、ブレット・ラトナー 監督による映画「レッド・ドラゴン」
・テレビドラマ版「ハンニバル」シーズン3の後半は『レッド・ドラゴン』が原作
・まとめ
あらすじ
FBIの教官ウィル・グレアムは特異な共感能力の持ち主で、
その能力を使って、高名な精神科医ハンニバル・レクター博士を逮捕した。
しかし、その時に重症を負ったためリタイアし、
今はフロリダで家族と静かに暮らしている。
そんな時、一家全員を皆殺しにする凶悪犯罪が連続で発生。
FBIはウィル・グレアムに捜査協力を依頼すると同時に
獄中のハンニバル・レクター博士の協力も求めることにする。
果たして犯人の逮捕はできるのか?
『レッド・ドラゴン』の鍵は「変身」
『羊たちの沈黙』同様、
『レッド・ドラゴン』のストーリーの鍵は「変身願望」です。
自分以外の何か、自分を超越した何かに
なりたいと思うことは誰でもあると思います。
その人にとって、それが
プラスに働くこともマイナスに働くこともありますよね。
『羊たちの沈黙』も『レッド・ドラゴン』も
結果としてマイナスになってしまった悲しい事例です。
同情せずにはいられない殺人犯フランシス・ダラハイドのどんでん返し
身体的障がいや幼少時の虐待等、殺人犯のフランシス・ダラハイドは
とても不遇な生い立ちなので、同情せずにはいられません。
何かがちょっと違っていたら、
もっと違う人生もあったのではないかと思ってしまいます。
しかし、その読者の同情を逆手に取るような仕掛けが
小説の後半でなされておりまして
トマス・ハリスの手腕にまじで五体投地なのです。
このどんでん返しにはやられました。
未読の方には、
是非このどんでん返しを楽しんでいただきたいです(*^▽^*)
2002年、ブレット・ラトナー 監督による映画「レッド・ドラゴン」
エドワード・ノートン主演で映画化され
ハンニバル・レクター博士は『羊たちの沈黙』と同じ
アンソニー・ホプキンスが演じました。
アンソニー・ホプキンスはいつもながら素晴らしいし、
エドワード・ノートンも繊細なウィル・グレアムを好演しています。
脚本は概ね原作に忠実になっています。
ただ『羊たちの沈黙』には
「レクターのお陰でウィルはピカソが描いた絵のようになってしまった」
とありますが、映画にはそんなシーンはないので
エドワード・ノートンのファンの方はご安心くださいw
テレビドラマ版「ハンニバル」シーズン3の後半は
『レッド・ドラゴン』が原作
『レッド・ドラゴン』が原作
アメリカのテレビドラマ版「ハンニバル」の後半は、
『レッド・ドラゴン』が原作になっています。
原作と異なる部分も多く、特にラストは
「あああああああああ!!!Σ( ̄□ ̄||||!!」と思わず絶叫しそうになりますが
テレビドラマ版はあれはあれで非常に良くできているので
ひとつのパラレルワールドとしてとても楽しめます。
シーズン4が早く製作されないかあ♪♪♪
ま と め
実力派トマス・ハリスの傑作『レッド・ドラゴン』。
『羊たちの沈黙』同様、ショッキングな凶悪犯罪、魅力的な登場人物たち、
先の読めない展開、三拍子揃った傑作です。
サスペンスやホラーが好きなら、
『レッド・ドラゴン』を読まない手はないです。
レッド・ドラゴン〔新訳版〕 (上) (ハヤカワ文庫NV)[本/雑誌] (文庫) / トマス・ハリス/著 加賀山卓朗/訳
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レッド・ドラゴン〔新訳版〕 (下) (ハヤカワ文庫NV)[本/雑誌] (文庫) / トマス・ハリス/著 加賀山卓朗/訳
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