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2016年11月10日

人生の見方と楽しみ方


 私は、化学と古典科目は大の苦手でした。ところが、年を重ねてくると古典の世界にはあこがれをもつようになってきました。そして、見るのも嫌だった化学についても嫌悪感が薄くなってきたように感じています。

先日、新聞の2面を割いた大きな広告が掲載されました。そこには、「10/23は?」という大きな文字があり、非常に判りやすく「モル」とか「アボガドロ数」の解説がされていました。

この記事の内容は、嫌な化学用語の説明を平易にしていました。

こんな説明を授業でもしてくれていたら、恐らくこれ程の化学嫌いにはならなかったと思います。私は、数学とか物理とかは好きでしたが、どうにも化学は嫌でした。あまりにも覚えることが多すぎたのです。

でも、化学が好きだった友人は、数学や物理だって覚えることは多いし、化学だってそれ程覚えることばかりではないと言っていました。

化学好きの人にとっては、例えば周期律表を理解するのに、私のように「覚えることが多くて嫌だ」ということではなく、「化学の世界を知るためには知っておかなければならないこと」いうような観点でとらえていたのだと思います。

判らないことを理解できるようになると、それは苦痛から喜びに変わります。

物事をどのように見るのかは、人それぞれですが、考え方を少し変えるだけで見え方は違ってきます。このような内容のことは、若い時から様々な人や書籍で言われてきたことですが、頭には入りませんでした。

私も、このことを最近になってやっと、気づきはじめました。若いころに比べると少しは、柔軟に物事を考えられるようになってきたのだと思います。

こんな風に自分を客観的に捉えてみることができるのも、年輪をかさねた経験からだと思います。自分が若いころは、それこそ諸突猛進で力任せに進んでいました。そんな状態の人は物事を違った角度で見ることなどとてもできないと思います。

若い人は、好きなものに向かって邁進すれば良いと思います。但し、人生には嫌いなものも山のようにあります。嫌いなものに対処しなければならない時には、それを考えるだけでストレスになりますが、これを少し緩和する方法もあります。

それは、自分を客観的に見ることです。今、嫌な大問題に直面しているのであれば、その問題に対処しようとしている自分を俯瞰(ふかん)して観察してみて下さい。そして、困っている自分を見て楽しんで下さい。

一度きりの人生です。これからも色々なことを経験できます。嫌な事でも新しいことが待ち受けていると思えば、不安も喜びに変わります。
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