2012年03月05日
A033 糖尿病との上手なお付き合い(4)
<前回まで>
A0301、一生のお付き合い
2、糖尿病予備軍時代のお付き合い
A0313、糖尿病正規軍入隊とその後のお付き合い
4、人間には「知恵」があります
5、それでもA1cが上昇して12%を超えてきた
A0326、A1cを下げた要因は何か
7、これからの「自分流」お付き合い
<今回目次>
8、血糖値(mg/dl)の自己測定
9、自己測定の効果
10、専門医での事例
8、血糖値(mg/dl)の自己測定
前回A032で血糖値の自己測定について述べましたが、若干補足致します。
血糖値(mg/dl)の自己測定を、はじめは1日おきに2回測定していましたが、主治医の先生の指導で現在は4日目毎に行っています。私に場合、測定は朝食前後、昼食前後、夕食前後、就寝前の順に時間帯をずらせます。例えば今日は朝食前と後の2点測ると、次回は朝食後と昼食前、その次は昼食前と昼食後・・といった具合です。
結果を「自己管理ノート」と称する1カ月毎の表に記録し(カーボン複写式)、検診時に先生がチェックし、複写分がカルテにファイルされます。
この管理ノートは患者にも先生にも非常に有効であると実感しています。
9、自己測定の効果
自分で頻繁に血糖値をはかることは、私にとって非常に良い結果をもたらせてくれています。即ち
@測定値が度々得られるので、それらを見ながら補食や次の食事の内容・量を加減出来るようになりました。
A食事の量や内容によって、その後の血糖値がどうなりそうか見当がつくようになってきました。食事・間食の調整がデータの裏付けを基に出来るようになってきました。
B運動の効果が血糖値にどう影響するかが見えるようになっってきました。
C測定そのものに牽制効果があり、測定を控えている時間帯では無駄食いを控える様になります。頻繁に測定するとその抑止効果が繋がるので、無理なくカロリーコントロールの自己管理を良好に継続出来るようになりました。
以前、測定頻度が2カ月に1度の頃は、私のような凡人では、気にしながらもついついペースを乱しています。「自己責任」と言ってしまえばそれまでですが、次の測定まで2カ月間、外的な抑止力なしで理想的な食事制限を続けることは事実上出来ない相談でした。
何事についても言えるのでしょうが、血糖値の自己管理についても自分なりにあれこれ工夫しながら続けていると何時しか「自分流」が身に付いてくるようです。これこそが所謂「本物」なのだろうと思っています。
私の場合、血糖値を頻繁に自己測定することが、@〜Cに絡んで自分に合った行動を生み出し、効果的な血糖値管理の為の強力なパートナーになりました。
この体験から、改めて血糖値(mg/dl)の自己測定を紹介致した訳です。
実施に際しては、各々の状況によって事情が異なりましょうから主治医の先生にご相談されるのが宜しいと思います。
10、専門医での事例
以前にテレビで糖尿病に関する番組を見ていましたら、ドクターが患者さんに「血糖値を自己測定するように」とだけ指示して暫く続けていたところ、
患者さんがそれぞれに運動を始めたり、食事を調整したり、測定結果を見ながらあれこれと対策を始め、その内容を工夫して良い結果を得てきている。という趣旨の話がありました。
自己測定の記録が始めた頃は空欄だらけだった或る患者さんが、自主的な運動、食事のメニューを工夫するようになるとともに、測定の空欄がなくなった例も紹介されています。
此処での患者さんは血糖値の自己測定を行い、結果を記録し、それを見ながら運動、食事を工夫し、日々を楽しんでいるとのことです。診察室でドクターと患者の間に笑いが絶えないのが印象的でした。
これはまさしく私が感じた「自分流」であろうと思い意を強くしました。