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2024年09月24日

島崎藤村の「千曲川のスケッチ」の執筆脳について−自然や文化の観察者の立場から11

【連想分析1】

表2 言語の認知(文法と意味)山に住む人々

A 一体にこの山国では学者を尊重する気風がある。小学校の教師でも、他の地方に比べると、比較的好い報酬を受けている。又、社会上の位置から言っても割合に尊敬を払われている。その点は都会の教育家などの比でない。新聞記者までも「先生」として立てられる。
意味1 4、意味2 2、意味3 1、意味4 1、AI共感批判 1+2
B 長野あたりから新聞記者を聘へいして講演を聴くなぞはここらでは珍しくない。何か一芸に長じたものと見れば、そういう人から新智識を吸集しようとする。小諸辺のことで言ってみても、名士先生を歓迎する会は実に多い。あだかも昔の御関所のように、そういう人達の素通りを許さないという形だ。
意味1 4、意味2 2、意味3 1、意味4 1、AI共感批判 1+2
C 御蔭で私もここへ来てから種々いろいろな先生方の話を拝聴することが出来た。故福沢諭吉氏も一度ここを通られて、何か土産話を置いて行かれたとか。その事は私は後で学校の校長から聞いた。朝鮮亡命の客でよく足を留めた人もある。旅の書家なぞが困って来れば、相応に旅費を持たせて立たせるという風だ。概して、軍人も、新聞記者も、教育家も、美術家も、皆な同じように迎えらるる傾きがある。
意味1 4、意味2 2、意味3 1、意味4 1、AI共感批判 1+2
D こうした熱心な何もかも同じように受入れようとする傾きは、一方に於いて一種重苦しい空気を形造っている。強しいて言えば、地方的単調……その為には全く気質を異にする人でも、同じような話しか出来ないようなところがある。
意味1 3、意味2 2、意味3 1、意味4 2、AI共感批判 2+1
E それから佐久あたりには殊に消極的な勇気に富んでいる人を見かける。ここには極くノンキな人もいるが又非常に理窟ッぽい人もいる。
意味1 4、意味2 1、意味3 1、意味4 2、AI共感批判 2+1

花村嘉英(2020)「島崎藤村の『千曲川のスケッチ』の執筆脳について−自然や文化の観察者の立場から」より
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花村嘉英
花村嘉英(はなむら よしひさ) 1961年生まれ、立教大学大学院文学研究科博士後期課程(ドイツ語学専攻)在学中に渡独。 1989年からドイツ・チュービンゲン大学に留学し、同大大学院新文献学部博士課程でドイツ語学・言語学(意味論)を専攻。帰国後、技術文(ドイツ語、英語)の機械翻訳に従事する。 2009年より中国の大学で日本語を教える傍ら、比較言語学(ドイツ語、英語、中国語、日本語)、文体論、シナジー論、翻訳学の研究を進める。テーマは、データベースを作成するテキスト共生に基づいたマクロの文学分析である。 著書に「計算文学入門−Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか?」(新風舎:出版証明書付)、「从认知语言学的角度浅析鲁迅作品−魯迅をシナジーで読む」(華東理工大学出版社)、「日本語教育のためのプログラム−中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで(日语教育计划书−面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用)」南京東南大学出版社、「从认知语言学的角度浅析纳丁・戈迪默-ナディン・ゴーディマと意欲」華東理工大学出版社、「計算文学入門(改訂版)−シナジーのメタファーの原点を探る」(V2ソリューション)、「小説をシナジーで読む 魯迅から莫言へーシナジーのメタファーのために」(V2ソリューション)がある。 論文には「論理文法の基礎−主要部駆動句構造文法のドイツ語への適用」、「人文科学から見た技術文の翻訳技法」、「サピアの『言語』と魯迅の『阿Q正伝』−魯迅とカオス」などがある。 学術関連表彰 栄誉証書 文献学 南京農業大学(2017年)、大連外国語大学(2017年)
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